こんにちは、普段はサーバーサイドとAndroid開発をしている@q_peiです。
この記事は会社のアドベントカレンダーに遅刻したため、個人で投稿することになった26日目ポエムになります。
急なイベント参加、どんな心構えで、どんな準備が必要かをまとめてみました。
アジェンダ
- 長期休暇を取れそうなので、CES 2018に行くための準備をしてみた
- CESはラスベガスで行われる、家電・情報・通信・エレクトロニクスに関する総合展示会
- CESの見所と、初めて行く際に気をつけた方が良いポイント
- CESに絡めてチューリング完全な独自言語インタプリタを公開してみた
急遽 世界最大の家電見本市 CES へ行ってみようとした話
なぜ、海外イベントに行こうとしたのか
皆さん、突然ですが、ブラウザツールバーに「t」を打ち込んだら何が出てきますか?
僕の場合は「translate.google.co.jp/?hl=ja」
が出ます、英語力はGoogle翻訳頼りです。
英語に関してのありがたいアドバイス
世の中には有名な素晴らしいプログラマ・エンジニアの方々がたくさんいらっしゃいます。
僕はその中でも「まつもとゆきひろ」さんを大変尊敬しているのですが、英語に関してこんなアドバイスをされています。
「ベースになっているテクノロジーのほとんどは、日本で開発されたものでは無いですよね。
情報が日本語に翻訳されるのをいちいち待っていたら遅いんです。」
「情報のインプットだけでも、英文が読めるとかなり違う。あとは自分が発信する立場になったときにも、英語ができるかどうかで選択肢の幅が変わってきますね。」
僕はこの記事をみて胸が痛くなりました。
「英語を喋れるようになりたい。海外だ、海外に行こう。」 そう感じました。
年末が近づいて、業務が落ち着き、長期休暇を取ろうかなと考える…
12月に入ってから、「海外に行ってみたいな」と考え始めます。
思いついてからすぐの行動だったのですが、背景にはいくつかの考えがありました。
- 新しい会社にも慣れてきたので、ここらでリフレッシュを兼ねた長期休暇を取りたい。
- 英語が全く出来ないため、本気で覚えるためのきっかけにしたい。
思い立ったのが12月2日の土曜日
そこから怒涛の勢いで旅行の計画を立てて行くことになります。
テックイベントの見つけ方
「海外 イベント IT」と検索
ハフィントンポストさんの記事、「2017年の海外ITイベント24選」が出てきます。
記事で一番上に記述されているイベント、CESに目が向きます。
CES(Las Vegas, NV)
世界最大級の家電関連イベント("Consumer Electronics Show")。2017年はコネクテッド・カーとAmazonの音声アシスタント「Alexa」に対応した家電が目白押しでした。
世界最大級の家電関連イベント!これは面白そうと思いました。
CES以外にも様々なテックイベントがまとまっているため、目を通してみることをおすすめします。
世界最大級の家電関連イベント
CES 2018 - The Global Stage for Innovation
2018年1月9日~12日(米国時間)の4日間にラスベガスで行われる、家電・情報・通信・エレクトロニクスに関する総合展示会。
革新のためのグローバルステージ
CESは、消費者技術のビジネスで成功しているすべての人々のための世界的な集まりです。50年にわたり革新者と画期的な技術の証明地として貢献してきました。次世代のイノベーションが市場に導入される世界的なステージです。それらの最大のハンズオンイベントとして、CESは業界のあらゆる側面を備えています。
家電から車、IT産業における世界最大の見本市というイベント。
より細かい内容は、公式のファクトシートがオススメです。こちらからご覧ください。
2017年の実績
- 会期 2018年1月5日 ~ 2017年1月8日
- 来場者数 : 184279 人 (うち海外から:60219 人)
- 出展社数 : 4000 社
- 開催年数 : 50年目
CESで発表されたイノベーション(製品や技術)
- Xbox(2001年)
- ハードディスクレコーダー(1999年)
- DVD(1996年)
- コンパクトディスク (CD) プレイヤー(1981年)
- 他多数
CESの会場はラスベガス
ネバダ州ラスベガスの街で、3箇所に分けて実施。
地域全体を使うイベントとしてはSXSWも有名ですね。 国内だと地域を使ったITイベントはあまり聞かないので、新鮮なイメージがあります。
- Tech East
多くの国際的な出展者の本拠地。
- オーディオ、ドローイング、ゲーム、拡張現実感、仮想現実、車両技術、
ビデオ、ワイヤレスデバイス、ワイヤレスサービス、デジタルイメージング/写真
- Tech West
CESのスタートアップコミュニティであるEureka Parkの本拠地。また業界をリードする革新的な技術を備えています。
- ウェアラブル、スマートホーム、センサー、その他世界を変えるインターネット技術
- Tech South
広告、コンテンツ、マーケティング、エンターテインメントのコミュニティのためのCESのエピックセンター
- カンファレンスセッション、ネットワーキングイベント、展示会、ホスピタリティスイートなど、さまざまなC Space活動を主催するコミュニティ向けに提供しています
Tech Westではスタートアップがピックアップされていたりと、新しいもの好きの自分にはたまらない内容がいくつもありそうです。
500社のスタートアップの熱気を浴びる!CES 2016 Eureka Park
"いまやCESはスタートアップが目指す・集う場所としても機能しはじめています。"
昨年からは日本ブースもあるみたいなので、これも是非見にいきたい!
JAPAN TECH project
"CESへの単独出展や海外進出に高いハードルを感じる企業が、世界にトライするための共同出展ブース"
行くためには何が必要かピックアップしてみる。
このときCES開催まであと40日。調べて見たところ、自分の手元には旅行のために必要なものが一つも無い状態でした。
・パスポート
・航空券/ホテルの予約
・ESTAの申請
・CESの入場申請
・キャリーバッグ
とりあえず、定番もののツアーを検索してみました。
・近畿日本ツーリスト
・H.I.S
・JTB
・等々
見たところ、大体の予算は30万円前後。
高い・・・。この時はそう思い、「もう少し考えよう」と冷静になりました。
パスポートだけは念のため取得しに行くことに。
※注意:自分はツアーを選びませんでしたが、”ツアーを選ぶ場合は12月15日が最終締め切りのところが多い”です。
パスポートの申請やツアー代金の振り込みなど、12月から準備を始めると間に合わないことが考えられます。
ツアーを検討される方は、11月から準備されることをおすすめします。
パスポートの取得と受け取り。思ったよりサクサク!
12月4日(月)、パスポートの申請をしに有楽町へ。
都内のパスポートセンターは全4箇所です。
有楽町分室は山手線駅から徒歩1分程度にあります。
事前に準備した持ち物は戸籍騰本のみ。
それに加え、普段から持ち歩いている社員証と保険証で本人確認をしていきます。
13時頃に有楽町に到着し、14時には申請が完了しました。
・写真撮影は窓口前のお店で3分程度
・この時点で掛かった費用は写真撮影代のみ
受取日が書かれた用紙を貰います。
受取日は翌週の12月11日、この日は銀行カードと受け取り用紙を持って有楽町へ。
16,000円をATM(窓口と同じ階にあります)から下ろし、収入印紙を購入して窓口へ。
この日は10分程度で全てのやりとりが終わり、何事もなく、すんなりとパスポートを手に入れることができました。
航空券とホテルを予約。気をつけた点は。
今回は、申し込みに間に合わなかったツアーでの旅程計画を止めて、自分で渡航してみることにしました。
サービス価格で泊まれるCES公式提携ホテルもあるのですが、12月25日の予約時点では既に満室だったため、国内の旅行代理店で予約をしています。
今回は比較的使いやすいUXのDeNAトラベルを利用しました。ホテルも探しやすく、「航空チケット + ホテル」の組み合わせで利用するケースにおすすめです。
CESの開催日にピッタリと合わせると既に安いプランが埋まっているためか、お高めのチケットが出てきます。少しズラして、1/6〜1/14 でプランを探します。
到着空港はマッカラン国際空港、ホテル地域はラスベガス ダウンタウンで調べるとCESの会場に近く、過ごしやすいです。
自分が見つけたプランは下記。乗り換え時間も含めた記載です。
- 1/6早朝出国・1/15深夜帰国、安モーテル宿泊 15万円程度
- 1/6早朝出国・1/15深夜帰国、安ホテル宿泊 25万円程度
- 1/6夕方出国・1/14夕方帰国、カジノホテル宿泊 33万円程度
カジノホテルでのプランを選択しました。理由は下記です。
・治安が良さそうな地域
・宿泊者の声が多い(口コミ、動画)
・大通りに近い
少し高くなってしまいましたが、初アメリカ旅行なので、少しでもストレスフリーな環境を選んでいます。
航空券は選ぶ際にいくつか気をつける点があります。
乗り継ぎ時間
乗り継ぎ20時間がザラに出てきます。
最悪なのは、乗り継ぎが真夜中のパターン。厳しい寒さの中、観光もできずに出発を待つ羽目になるので、避けた方が無難です。
マッカラン国際空港(ラスベガス) を利用する場合は、近場のロサンゼルスで日中に数時間乗り継ぎがあるようなフライトを探すと良さそうです。
自分は大体10時-14時にロサンゼルスで乗り継ぎがあるようなフライトを選択しました。ロサンゼルス観光も出来てお得ですね。
発着時間
これは旅費とも相談です。格安プランだと深夜-早朝に出るフライトが多数ありますが、疲れにくい日中の時間帯でプランを選択すると良いかもしれません。
ホテルのチェックイン・チェックアウト時間と見比べることも重要です。
今回、自分は旅費を抑えるために出発時間があまり良くない(深夜-早朝)フライトを選びました。
こうしたスケジュールにすると、日中発の出発を選ぶより意外と旅費が安くなることも多いです。旅程をズラして複数のプランを確認することも、安く済ますためには重要です。
また、帰国日をCESの日程よりも一日遅らせています。帰国の前日はゆったり過ごすことが出来そうです。
ホテルの方は、下記を気をつけると良さそうです。
清潔度
清潔度と客層はある程度比例しているというのが自分の所感です。
ゲストハウスや、共同で利用する場所がある宿泊所は、口コミを参考に清潔なところを選ぶ方が良いと思います。
日本人の口コミが多い場所なら概ね問題は無いでしょう。
朝食
イベントで疲れて帰ってきた翌日、ホテルで用意されていると手軽に食べられて良いですね。
近場のファストフードのお店や、スーパーマーケットがあるかどうかも調べておくと、お手軽に、地元で親しんだ味を楽しむことが出来ます。
周りの治安
ラスベガスの夜は危ないという文献をいくつか見かけます。大通りに面していたり、周りが明るいかどうか、Googleストリートビューで事前に確認しておくと良いと思います。
自分は、ホテル名をYoutubeで検索して、夜の街の雰囲気を事前に調べたりしました。
また、航空チケットを確保した段階でESTAの登録が出来るようになるので、早めに申請しておきましょう
ついにCESの登録!
公式のREGISTERボタンを押して、ページが開いたらNew Registration項目のAttendeeを選択していきます。
(規模の大きいブログを持っていたり、Twitterのフォロワーが50万を超えている方はAttendeeではなくMediaでエントリー出来るとのことなので、活用してみて下さい!)
特に難しい内容はありませんが、登録は30分以内に済ませないといけないので注意が必要です。
下記を事前準備しておくとスムーズに進みます。
- 英語での会社住所
- 役職の英語名
- 会社の業種(選択肢から選択)
- 会社のターゲット市場(選択肢から選択)
- 顔写真(カメラ付きのPCならその場で撮影可能。入場バッジに利用されます)
- 所属会社での名刺を撮影した画像
- クレジットカード情報(エントリー料が必要な時期)
CESは早期登録でエントリーが無料、その後100$、直前に300$になるため、早めに登録した方がお得です。
自分は今回購入しませんでしたが、一部のカンファレンスは有料のため、別途チケット購入が必要です。(デラックスチケットは1,400$)
通常、10日程でビジネス確認が終わり、入場許可が降りるようです。
行くまでに掛かった金額を計算してみた。
パスポード代 : 16,000円
航空チケット・ホテル代 : 330,000円
保険料 : 4,000円
CESエントリー : 34,000円
ESTA申請 : 1,400円
合計で、385,400円掛かっています。
旅行先での移動費・食費・お土産代・その他リスクを考えると、合計40万円ちょっとでしょうか。
今回はモーテル等の安めの宿泊施設を選んでおらず、また開催2週間前に準備を進めたため、航空チケット・ホテル代が大きくかさんでしまったのだと思います。
ツアー料金は大抵30万程度になりますし、一般的な旅行計画を立てた場合の相場は、大体35万程度だと思います。
コストパフォーマンスは多少悪くなってしまったものの、安全性やスピードを重視すればこのくらいの金額になるだろう、ということで納得しています。
初めてのアメリカ旅行、困りそうなポイントを事前に調べて、対策を考えてみた。
この記事最大の一押しポイントです。CESに行かれる際は、ぜひ参考にしてみて下さい!
ラスベガスの事情について
JALの各国現地情報が参考になります。ラスベガスに行こうと思われている方は、一目見ておくと肌感が掴めるのでオススメです。
移動
- 大まかな移動手段を把握しておくと安心です。
念のため、自分が使うホテルから会場への道筋と、停留所の場所、ストリートの名称を覚えておく必要がありそうです。また、UberはSMS認証があるため、国内で事前に登録しておく必要があります。
食事
近場のファストフード店、スーパーマーケットを事前に覚えておくと旅先で慌てずに済みます。
また、ラスベガスに行ったことのある友人に聞いたところ、
ラスベガスと言えばバフェ(ホテルなどの食べ放題・ビュッフェ)が有名とのことなので、事前に良さそうなお店を見繕っておくと良いかもしれません。
パンダエクスプレスという中華チェーンもおすすめです。
チップ
ネットを見て、相場や渡し方を勉強しておくと良さそうです。
自分は、H.I.Sのラスベガス チップ情報を見て予習しました。
おみやげ
事前にお土産ショップのウェブサイトなどを見ておくと、価格感や品揃えを把握できます。
Google Search「las vegas souvenir gift」
盗難・紛失
旅券・パスポートを無くしてしまうのが最大の危機です。
Developers.IO - "ラスベガスでパスポートの盗難・紛失に遭ったらすべきこと" を参考に、下記の準備をしました。
- 戸籍勝本・パスポート・航空チケットの写しを、封に入れて信頼できる人に預ける。自分の場合は家族に手渡ししました。
- または、暗号化して保存しておく。
財布・スマートフォン・PCは、そもそも無くしても良い、格安なものを持って行くのが一番安心かもしれません。お金は小分けしてカバンなどに仕舞っておき、財布を落としてもホテルまでは帰れるように準備しておくことが大切です。
眼鏡が必要な方は複数持って行くか、コンタクトレンズを忍ばせておくと安心できます。
インターネット
プリペイドSIMと、バッテリー、必要であれば規格に対応した変換電源アダプタを忘れないように持っていきましょう。
また、近場の家電量販店を調べておくのも、いざという時のために安心です。
テロ・治安
外務省が出した声明(既に失効済み)にある通り、ラスベガスではテロが発生していました。外務省のホームページには緊急時の連絡先一覧が乗っているので、いざという時に見れるように準備しておくか、連絡先をメモしておくと安心です。
セキュリティチェック
空港やCES入口のチェックに引っかからないよう、事前に情報を調べてからゲートへ向かいましょう。
危険物を持っていないか、入る前にカバンの再チェックをすると安心です。
CESはスーツケースなどキャスター付きバッグの持ち込みは禁止されているので注意が必要です。
金属探知機やボディタッチによる検査もあるので、時間が掛かる可能性も考慮しましょう。
思い出
人の思い出はすぐに薄れてしまうため、写真を沢山撮り、会場では資料を沢山貰うと安心です。
かさばらないカメラ・資料を沢山持てるカバンを持参すると良さそうです。
CESは写真撮影禁止のブースも多いとのことなので、撮影前の確認は必須です!
自分は会場の雰囲気を残したいため、360度カメラのRICOH THETAを持っていきます。
CESで見たいもの
日本ブース
今年は5社がJAPAN TECHに出展するとのことなので、まずはここから見て行きたいと思います。
DouZen:Hale Orb
ユカイ工学 株式会社:Qoobo/BOCCO
mui Lab株式会社:mui
VAQSO Inc.:VAQSO VR
株式会社Pyrenee:Pyrenee Drive
エウレカパーク & フランススタートアップ
エウレカパークは、スタートアップが多数出展しているブースです。
昨年は、フランスがスタートアップシーンで熱い!という記事が多数見受けられました。
今年はどうなるのか、自分の目で確かめてきたいと思います。
https://response.jp/article/2016/01/11/267556.html
https://innovation.mufg.jp/detail/id=148
http://lespepitestech.com/content/ces-french-iot-startup
http://pret.yakan-hiko.com/2017/01/28/ces/
3Dデータ技術 (AR、センシング、立体顔認識、環境認識)
自動運転車両や、認識技術を組み合わせたセキュリティ機器、3Dカメラなどの新しいハードウェアの登場にワクワクしています。
実際に触れられる場はまだまだ少ないので、体感して楽しんでくるつもりです。
http://pret.yakan-hiko.com/2017/01/28/ces/
https://response.jp/article/2017/12/23/304101.html
http://eetimes.jp/ee/articles/1712/25/news056_2.html
まとめ
CESに行くために気になっていることを、気持ちの面から準備の面まで、一通りまとめてみました。
海外のイベント参加に興味を持っていても、実際に行こうとする時の最初の一歩は大変です。しかし、一度準備始めてしまえば思ったより簡単に行けそうなことが分かりました。
実際に行ってみて得た所見・感想は、後日追記します。
あと11日で出発です、楽しんできます!
皆さんもぜひ、海外イベントに行くための準備を初めてみませんか?
2018年2月以降にも色々なイベントがありますよ!
おまけ:どうしてもQiitaに投稿したかった
ここまでの内容もプログラマ・エンジニアの皆様へ是非共有したい!情報ですが、
せっかくのQiitaなのでコードに関連した内容も投稿してみます