はじめに:集計関数が苦手なエンジニアへ
SQLでデータを集計する際、GROUP BYやPARTITION BYの使い方に戸惑った経験はありませんか?
「GROUP BYを使ったらエラーが出た」「PARTITION BYって何?」といった疑問を持つエンジニアは少なくありません。
本記事では、SQL初心者や集計関数に苦手意識を持つエンジニアを対象に、GROUP BYとPARTITION BYの違いや使い分けのポイントを解説します。
GROUP BYとPARTITION BYの概要
GROUP BYは、指定した列でデータをグループ化し、各グループごとに集計を行うための句です。
一方、PARTITION BYは、ウィンドウ関数と組み合わせて、データをパーティション(区切り)に分けて集計を行います。
以下に、両者の主な違いを示します。
項目 | GROUP BY | PARTITION BY |
---|---|---|
使用目的 | データをグループ化して集計 | ウィンドウ関数でパーティションごとに集計 |
結果の行数 | グループごとに1行 | 元の行数を保持 |
使用例 | 部門ごとの売上合計 | 部門ごとの売上合計を各行に表示 |
よくある課題とエラー
GROUP BYを使用する際、以下のようなエラーや課題が発生することがあります。
- SELECT句にGROUP BYで指定していない列を含めるとエラーになる
- 集計関数と通常の列を混在させるとエラーになる
- GROUP BYとPARTITION BYを同時に使用するとエラーになる場合がある
これらのエラーを回避するためには、GROUP BY句で指定した列、集計関数を使用した列、定数のみをSELECT句に含めるようにしましょう。
解決策とコード例
以下に、GROUP BYとPARTITION BYの使用例を示します。
GROUP BYの例:部門ごとの平均給与を求める
SELECT
department,
AVG(salary) AS avg_salary
FROM
employees
GROUP BY
department;
PARTITION BYの例:各社員の給与と部門の平均給与を表示
SELECT
department,
employee,
salary,
AVG(salary) OVER (PARTITION BY department) AS dept_avg_salary
FROM
employees;
ベストプラクティスと運用上の注意
- GROUP BYを使用する際は、SELECT句に含める列をGROUP BY句で指定した列と集計関数のみに限定する。
- PARTITION BYは、ウィンドウ関数と組み合わせて使用し、元の行数を保持したまま集計を行う。
- GROUP BYとPARTITION BYを同時に使用する場合は、エラーが発生しないように注意する。
まとめと今後の展望
GROUP BYとPARTITION BYは、SQLでのデータ集計において重要な役割を果たします。
それぞれの特徴と使い分けを理解することで、より柔軟で効率的なデータ分析が可能になります。