こちらはVoicy Advent Calendar 2024の15日目の記事になります。
こんにちは。VoicyでiOSエンジニアをしているピカソです。
私のチームは、アプリを快適に使っていただくためにユーザー(パーソナリティーとリスナー)の体験改善に日々取り組んでいます。
今回は、その中でもパーソナリティー用収録アプリ「Voicy Studio」で実施した「ハッシュタグ」に関する改善の話をご紹介します。
改善前の問題
Voicy Studioでは、パーソナリティーが放送を録音する際、掲載期間に合わせて放送につけて公開すると、 アプリ上の指定の場所に掲載されるハッシュタグ「デイリートークテーマ」や通常の「ハッシュタグ」を選択できる機能が付属しています。しかし、下記のような要望が目立つ状況でした。
- トークテーマが見にくく、掲載期間の把握も簡単では無い
- トークテーマのハッシュタグが選択式ではなく、手書き入力しないといけない。そのため「#」を書いた時に候補を表示し、選択できる機能が存在しなかった
これにより、パーソナリティーはトークテーマやハッシュタグを「探して、覚えて、手書き入力する」という大きなペインを抱えていました。
実施した改善内容
これらの問題を解決するため、私たちは以下の改善を実施しました。
1. デイリートークテーマの見やすさの改善
デイリートークテーマをリスト化し掲載開始日時と終了日時をそれぞれに表示することで期間の把握を容易にしました。
2. ハッシュタグの候補機能の実装
「#」を入れて入力すると候補のリストが表示され、それを選択するだけで入力できるまた選択中の物も分かりやすくする実装をしました。これにより、視覚的なインターフェースと操作性が大きく向上しました。
改善の結果
この改善を実施した結果、さまざまな測定値で大きな変化が確認できました。
パーソナリティーアンケートの結果
- 「ハッシュタグの入力改善が滿足度にポジティブな影響を与えた」と答えたパーソナリティーの方が半数以上に達しました
トークテーマ参加チャンネル数と放送数
- 改善実施前の平均と比較して、トークテーマ企画参加チャンネル数が40%増加し、放送数も同様に40%増加しました
実施を通じて学んだこと
この改善を通じて、パーソナリティーに共感される改善は、数値を大きく動かしやすいということを再認識しました。
リスナーの行動はコンテンツがあることで初めて変化されるため、パーソナリティーの放送に対するハードルやペインを取り除くことが重要です。
その結果、コンテンツ数の増加や質の向上が期待でき、それに伴いリスナー数値も自然に上がるというプロセスを確認しました。
終わりに
最後に、この改善を通じてパーソナリティーのペインを解消し、高い満足度を実現する事の重要性を再認識しました。
これからも、小さなことでもパーソナリティーの体験改善に努め、より良いUXを提供するアプリを作っていきたいと思います。