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プロ野球|凡退の種類と打率の関係

Last updated at Posted at 2024-12-11

概要

本記事では、打者の凡退分類(ゴロ、ライナー、三振、内野フライ、外野フライ)と打率の関係についてpythonを用いて統計的な分析を行いました。凡退分類の割合が打率にどの程度影響を与えるのかを回帰分析により検証し、また打率3割以上と打率3割未満の違いを比較しました。

円グラフ(凡退分類の割合)

# 円グラフ表示関数
def plot_pie_from_means(mean_df, title, column_name):
    data = mean_df[['分類', column_name]].copy()
    total = data[column_name].sum()
    data['割合'] = data[column_name] / total
    plt.figure(figsize=(8, 8))
    plt.pie(data['割合'], labels=data['分類'], autopct='%1.1f%%', startangle=90)
    plt.title(title)
    plt.show()

# 円グラフ表示
plot_pie_from_means(mean_over_300_100, '打率3割以上100打席以上の凡退平均割合(その他除外)', '割合_3割以上100打席以上')
plot_pie_from_means(mean_under_300_100, '打率3割未満100打席以上の凡退平均割合(その他除外)', '割合_3割未満100打席以上')

以下は、打率3割以上の打者と打率3割未満の打者における凡退分類の平均割合を示した円グラフです。

打率3割以上100打席以上の凡退分類割合

スクリーンショット 2024-12-11 18.26.14.png

打率3割未満100打席以上の凡退分類割合

スクリーンショット 2024-12-11 18.26.22.png

回帰分析結果

回帰分析では、各凡退分類が打率に与える影響度(回帰係数)とモデルの説明力(決定係数R²)を計算しました。

回帰係数(各凡退分類の影響度)

  • 三振: -0.1506
    • 三振割合が増えると打率が下がる。三振を減らすことが打率向上に寄与する可能性。
  • ライナー: +0.0728
    • ライナー(直線的な当たり)が増えると打率が上がる。強い打球をライナーで飛ばす打者はヒットを増やしやすい。
  • 外野フライ: +0.1130
    • 外野フライが増えると打率が上がる傾向。外野への当たりは守備間を抜けやすいことが原因かもしれない。
  • ゴロ: -0.0193
    • わずかにマイナスで、打率にはほぼ中立的な影響。
  • 内野フライ: -0.0160
    • わずかなマイナスで、打率への影響は少ない。
  • 決定係数R²: 0.1582
    • モデルが打率を約15.82%説明できることを意味する。凡退分類だけでは打率を十分に説明するのは難しいことが分かる。
X = final_data[categories]
y = final_data['打率']

model = LinearRegression()
model.fit(X, y)

print("\n回帰係数:")
for f, coef in zip(categories, model.coef_):
    print(f"{f}: {coef:.4f}")

print(f"切片: {model.intercept_:.4f}")
print(f"決定係数R^2: {model.score(X, y):.4f}")

グループ間比較(3割以上 vs 3割未満)

平均割合

分類 割合_3割以上100打席以上 割合_3割未満100打席以上
ゴロ 0.401971 0.373716
ライナー 0.026079 0.024042
三振 0.254996 0.287403
内野フライ 0.083868 0.092017
外野フライ 0.233086 0.222821

傾向

  • 高打率(3割以上)の打者:
    • 三振と内野フライが低く、ゴロ、ライナー、外野フライがわずかに多い。
  • 低打率(3割未満)の打者:
    • 三振と内野フライが多く、ゴロ、ライナー、外野フライが少ない傾向。

考察

1. 三振が最も打率低下に影響している

三振は最も打率に悪影響を与える凡退分類であり、三振を減らすことが打率向上に有効と考えられる。
バットをフラットに出している打者が多いと考えられる(ボールとバットが当たるポイントが増えるため)。

2. ゴロ、ライナー、外野フライが打率にプラス

ゴロ、ライナー、外野フライは打率をわずかに押し上げる傾向がある。前に打球が飛ぶだけでヒットになる確率は上がる。

3. 決定係数R²が低い理由

決定係数が0.1582と低く、凡退分類だけでは打率を十分に説明できない。他の要因を考慮したモデルの改善が必要。

まとめ

  • 三振を減らす戦略が打率向上の鍵。
  • バットをフラットに出すことが鍵になる可能性がある。
  • 凡退分類だけで打率を説明するのは不十分であり、複数の要因を統合した分析が重要。
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