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友人のプログラミングSF小説のレビュー-haskellとタイムトラベル

Last updated at Posted at 2012-08-06

【protected function finally return 0】
Revin(@rev84)によるプログラミング系のSF小説。オブジェクト指向の基本的なことがわかっていれば、楽しめる。
登場人物の直也とリョウがどことなくRevinと自分っぽい。以前は近くに住んでいたし、関係性も似ている。Redbullのくだりについても、まさにそんなことを喋った記憶がある。もし、似たような題材で書くことがあれば、次は関数型言語についても触れて欲しいと思った。(参考)
haskellをやると、プログラミングの考え方が変わる。例えば、オブジェクト指向で世界を捉える場合は、この小説のように各オブジェクトの状態の更新(=副作用)によって世界を表現するが、haskellのIOモナドで捉えると、パラパラ漫画のような表現になる。状態を書き換える世界ではなく、状態がパラレルに存在する世界(パラレルな時間軸ではなく、パラレルな状態であることに注意)。
初めてhaskellに触れたとき、時間軸に関する一つの思考実験を思い出した。もし、我々の世界がパラパラ漫画的であるとしたら、切り取られたただの1コマであるこの瞬間の私たちは、未来と過去のどちらに向かっているかを知覚することができない。パラパラ漫画を順めくりしても逆めくりしても、1枚1枚の絵の中のキャラクターは、自身の持つ記憶によって、過去から現在に至るまで、自身が連続的に存在し、それが未来に続いていくと錯覚している。
パラレルで独立で世界の書き換えがない(副作用がない)状態であれば、タイムトラベルを矛盾なく記述することができる、はず。

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