はじめに
Lean と DevOps の科学 は科学的な調査、分析を基に組織のパフォーマンス向上を促すにはどうすればいいかを解説した本です。実際に読んでみて、「よりスムーズに読み進めるために事前に知っておきたかったこと」がいくつかあったのでご紹介したいと思います。
デリバリのパフォーマンス
本書では組織の生産性を デリバリのパフォーマンス と表現しています。
似たような用語として、組織のパフォーマンス、継続的デリバリ、継続的インテグレーションなどが紹介されていますが、全て別の概念なので混同しないように注意してください。自分は少しハマりました。
4 つの指標
デリバリのパフォーマンスは以下の 4 つの指標で計測可能であるとしています。
- デプロイ頻度
- 変更のリードタイム
- MTTR(インシデントからの平均修復時間)
- 変更失敗率
クイックチェック
下記のサイトで上記の 4 つの指標を回答することで、自分のチームの相対的なデリバリのパフォーマンスを知ることができます。まずは現実を知りましょう。
ケイパビリティ
本書で幾度となく登場するケイパビリティという用語があります。なるべく短く端的に言うと
「テクノロジーやビジネスを巡る状況は絶えず変化するもの」という前提に基づいて、組織が継続的な改善を行って進歩していくことを目的に、注目すべき組織的な能力あるいは機能。
というような意味のようです。
最初は理解できなかったので意味を深追いしてしまいましたが、そこまで時間をかける意味は無かったな、と思いました。 「改善のために注目すべきポイント」と読み替えればOK です。
ケイパビリティ相関図
読み進めていくと分かるのですが、ケイパビリティ同士の関係が複雑で非常に分かりづらい です。
実は巻末の付録に相関図が載っているので、 本書を手に取ったら最初に目を通すことをお勧めします。
私は読み終わった後に気づいてしまいました...。
おわりに
色々モノ申しましたが、組織のパフォーマンスを改善したいと考えている方は、この本は読む価値ありです。是非。