活動の経緯
ChatGPT はもはや私にとって仕事や日常生活に欠かせない存在となってしまいました。ChatGPT は何も考えずに質問するだけでかなり良い回答を得られることもありますが、場合によっては全く見当違いの回答をすることもあります。
ChatGPT をより使いこなすために、プロンプティングについて学ぼうと思い、Lean Promptingというサイトを読み始めました。
私が読み始めた時点では、一部を除き、ほぼすべて英語で書かれていたので、機械翻訳と原文を行き来しながら読んでいました。やはり母国語ではない言語なので読み進めるのに少し時間がかかります。さらに、後日もう一度読み返そうとしたとき再び翻訳しながら読むハメになりました。
このサイトは OSS として管理されており、多言語対応もしていたので、読み進めながら翻訳した文章を PR として送ることで、自分を含めたにほんごわしゃの学習者が少しでも楽をできるのではないかと思い、活動を始めました。
プロンプティング とは?
ChatGPT などの、テキスト生成 AI に入力するテキストを「プロンプト」といいます。単純な質問のようなプロンプトでも AI はある程度良い回答をしますが、プロンプトを改善することでより自分が欲しい回答に近づけることができます。
工夫したプロンプトを作成したり改善していくことを総称してプロンプティングと呼びます。
Learn Prompting とは
AI についての情報を発信している Twitter アカウントなどにも度々紹介されているサイトです。
プロンプティングの基本的な部分から、上級テクニックまで幅広く紹介されています。
一つ一つのセクションが短くまとまっており読みやすいと感じています。
翻訳に取り組む中で学んだこと
Google 翻訳の VSCode 拡張が便利
この拡張を入れておけば、テキストを選択した状態で Alt + Shift + t
を打つとその部分を翻訳して置き換えてくれます。
コード中のコメントや、変数に使われている単語の意味をサクッと翻訳したいときなどにも使えます。
Genie AI が便利
ChatGPT 4 がリリースした直後に広く使われ、その後すぐに消えてしまった ChatGPT 向けの VSCode 拡張がありましたが、それを更に発展させたような使い心地のものです。
VSCode から直接 ChatGPT と会話できますし、選択中のコードをプロンプトとして投げることができるので非常に便利です。
ChatGPT は翻訳能力も高い
翻訳作業は、機械翻訳 → 手直し を繰り返して行っていました。最初は Google 翻訳や DeepL を使っていましたが、最終的には ChatGPT での翻訳にシフトしていきました。
従来の機械翻訳は、英語の1単語1単語をすべて対応する日本語に置き換えるような翻訳をするのに対し、ChatGPT は単語の対応関係を厳密に守るというよりも、意訳に近い翻訳をしてくれるので、手直しが少なく済んだためです。
一方で、ChatGPT の出力は毎回同じではないということにも留意すべきです。繰り返し同じ文が出てくるような文章を分割して翻訳すると、同じ文が微妙に異なる翻訳として出力されてしまいます。
少なくとも現時点では Google 翻訳は毎回同じ結果を返してくれるので、性質を理解した上で使い分けたほうが良いでしょう。
※ Google 翻訳でも時間が経ってから同じ文を翻訳すると精度の改善などにより結果が変わる可能性があります。
オススメの翻訳手順
シンプルに翻訳したい文章全体を ChatGPT に投げて結果を必要に応じて手で修正するという方法がオススメです。
ChatGPT は markdown 形式のファイルの翻訳でも、元のフォーマットを保ったまま返却してくれます。
しかしながら、長い文章を投げると、回答が途中で止まることがあり、「Continue Generating」を何度もクリックするのが面倒だったので、下記の Chrome 拡張を作って自動化することで解決しました。
最後に
翻訳コントリビュートのメリットとして以下を感じました。
- 学習を継続するモチベーションになる
- 比較的簡単なので OSS 活動への心理的ハードルが下がる
これからも活動を続けていこうと思います!
そして、まだまだ Lean Prompting の翻訳は完了していません。一緒に翻訳を進めてくれる方がいると嬉しいです!