はじめに
少しでもアウトプットの経験を積もうとQiitaのアカウントを作ってみたものの何を書けば良いのか思いつかなったので、手始めに今月(2024/06)合格したばかりのOSS-DB Silverの受験体験記を書いてみることにしました。何かしらこれから受験する方の参考になれば嬉しいです。
OSS-DB Silver(とgold) の試験概要(公式サイト)
公式サイトでは「主にPostgreSQLなどのオープンソースデータベース」が試験の対象とされていますが、試験内容から見るに、OSS-DBはオープンソースデータベースの試験というよりもPostgreSQLの試験だと言って良いです。
当時のスペック
- 文系出身の2年目エンジニアで実務経験はちょうど1年(テスト・簡単なコード修正や機能追加等)
- 受験勉強前は簡単なSQLを書くことができる程度のスキルしか持っておらず、DB運用周りの知識経験はない
- DB(PostgreSQL)に関する業務経験は、既存コードのSQLを読んだり簡単なSQLを書いたりするくらい
OSS-DB Silver受験目的
今後より難易度の高い業務やDB運用に関わることを考えると当然OSS-DB Silverより上の知識が必要になりますし、今年に入ってからは業務内でもパフォーマンスを考えたSQLを書くことを考える場面があったことから、DBに関する知識不足を痛感していました。
専門書を読んでも理解進まないのでどうやって勉強しよう…と方法を模索していたそんな時にOSS-DB試験の存在を知り、調べてみるとSilverはレベル的にも自分のステップアップにちょうど良いと分かったので受験を決めました。
勉強方法
参考書にあるPostgreSQLに関する基礎知識が定着してきたと思えるまで、参考書や解説動画でのインプットと、問題集でのアウトプットを繰り返しました。
「運用管理」、「開発/SQL」のSQL部分の配点が高いので、確実に取れるよう勉強時間の比重は高くしていますが、基本的にどの分野でもまんべんなく得点できるように勉強しました。
私が勉強に使用した教材は以下の通りです。
1 OSS教科書
OSS-DB Silverの参考書(認定教材)です。解説がわかりやすかったため私はこの教材を中心に勉強しました。
私の場合は、最初にざっと読んで概要をつかみ、その後問題を解きながらわからない箇所を復習していました。
ただ、後々振り返ると、最初に本全体を一周読もうとする前に、読み進めて難しいと感じた部分は解説動画(後述します)を見て勉強したほうが効率良かったのではないかと感じています。
問題は模試も含めて150問ほどあり、試験直前まで繰り返し解きました。(最終的に9割ほど理解して正解できる状態になりました)
なお、教材内のサンプルを見て実機で動かしながら勉強することができるようになっているので、ご自身のPCで開発環境を整えて実際に動かしながら読み進めることをお勧めします。定着が早くなります。
2 技術解説セミナーアーカイブ動画 (YouTube)
試験実施元のLPI-JAPANが過去に開催したOSS-DB silver技術解説セミナーのアーカイブ動画です。
先述の通り、私は運用周りの知識経験がなく試験勉強中にも苦手意識を感じていたため、運用管理部分のセミナーを中心に視聴しました。こちらのセミナーを見たことで躓いていた部分の理解が進んだので、本で難しいと感じた部分は、早いうちから動画を見ておけば良かったと思いました。
3 公式サンプル問題
試験実施元のLPI-JAPANが出しているサンプル問題です。すべて合わせると300問ほどあるのではないかと思います。
OSS-DB教科書の問題だけでは少し問題演習量が物足りないと感じたため、こちらを1周しました。同じ問題ばかり解いていると、その問題集の傾向に順応しすぎてしまう可能性もあるので、試験対策的には複数の問題集を解いてみるのも良いと個人的には思います。
ただ、例題の解説は懇切丁寧というほどでもないので、公式サンプルよりも丁寧な解説の問題集を求める方は、(有料にはなりますが)他の体験記等でも紹介されているPing-t等を利用されるのが良いかと思います。別の試験対策でPing-tを利用したことがありますが、解説はかなり詳しいです。
受験結果
合格(82点/100点)
セクション名 | 正答率 |
---|---|
一般知識 | 87% |
運用管理 | 80% |
開発/SQL | 81% |
受験した感想
勉強開始前の想定よりも難しかった
他の合格体験記等を見て、勉強にはそこまで時間がかからないのでは、と思っていましたが、実際に勉強を始めてみると、正直勉強前の想定よりも難しく感じました。
というのも、私の場合はSQL以外にDBの知識がほとんどなく、開発/SQLのセクション以外はほぼ1からの勉強になってしまったためです。(開発/SQLのセクションでも知らなかったことが結構ありました)。関数やコマンド等の知識暗記にも思いのほか苦戦しました。
自分のDBに関する知識・経験を踏まえて試験日程を設定することをおすすめします。
SQLの入門書をマスターした後のステップアップに最適
OSS-DB Silverは、SQL入門書をマスターしてPostgreSQLを使う(or使う予定のある)人が、専門書を読み進めて勉強することができるような基礎知識を増やすために最適だと思います。(SQLの完全初心者は先にSQLの入門書で勉強したほうが良いです。)
今回OSS-DB Silver取得のために勉強したことで、明らかにDB(PostgreSQL)に関する知識はつきましたし、これまで理解が難しいと感じていた専門書も読み進めることができるようになりました。
DBに限りませんが、入門書と専門書の間を埋める技術書って案外少なかったりするので、OSS-DB Silverの勉強をその位置づけにすることができ、非常に良かったと思っています。
おわりに
私はOSS-DBの試験を知ったのが1年目の終わりだったので仕方ないですが、もっと早く知ってれば1年目に受けたかったです。
これから実務や専門書等でDBのスキルを伸ばし、いつかは上位資格であるOSS-DB goldも取れたら良いな、と考えています。