GLM-5.3-Flash と DeepSeek V4 Flash の比較は、ベンチマークの数字だけだと実際の使い分けが見えにくい。そこで、同じプロンプトとツールを使った公開テストをいくつか読み、同じコーディング課題でどこに違いが出るのかを整理した。
題材は、短い指示からスタンドアロンの HTML ページを作り、SVG の 2D アニメーションを動かすというもの。小さな課題に見えるが、画面の構成、ブラウザでの確認、動きの不具合の発見、修正を止めるタイミングまで一度に見られる。
GLM-5.3-Flash は最初の一手が速い
GLM-5.3-Flash は、最初からある程度まとまった形を出してくる。推論の説明を延々と続けるより、まず画面を作ってから直すタイプに見えた。条件がはっきりした課題なら、こちらの方が作業のテンポは良い。
一方で、最初に要件を取り違えると、その方向のまま進んでしまうことがある。前のバグを戻してしまう、という報告もあり、出力を見ずに任せきるモデルではない。
DeepSeek V4 Flash は長く考えてから動く
DeepSeek V4 Flash は、確認や修正に時間を使う。複雑なリポジトリでは、この粘り強さが助けになる。一方、SVG アニメーションのような比較的閉じた課題では、考えている時間が長い割に最後の不具合が残るケースもあった。
ここで面白いのは、課題を難しくすると印象が逆になることだ。別の公開ログでは、GLM がなかなか解けなかった入力メソッドの機能を、DeepSeek V4 Flash が 1 時間以上かけて完成させている。速い初稿と、難しい問題への粘り強さは別の能力として見た方がよさそうだ。
料金はトークン単価だけでは決まらない
Ollama Cloud で同じプロンプトを各モデルに 20 回送った測定では、GLM の平均トークン数は少なかったのに、1 回あたりのプラットフォーム quota は DeepSeek のおよそ 2 倍になった。これは Ollama 固有のメーターなので、そのまま API 料金の結論にはできない。
キャッシュヒット率、出力トークン、推論時間、ホスト側の quota は分けて見た方がよい。安いモデルを選んだつもりでも、実際の運用コストが同じになるとは限らない。
今の使い分け
私なら、まず GLM-5.3-Flash で明確なタスクの初稿を作る。要件が曖昧だったり、原因が見えないバグで止まったりしたら、DeepSeek V4 Flash に引き継ぐ。
どちらか一方を「最強」と決めるより、GLM を速いビルダー、DeepSeek を粘るデバッガーとして使い分ける方が、今のところ実用的だと感じている。
同じ課題で両方を使った人は、どちらにどんな違いを感じただろうか。