準備 before Rails

開発に使うマシンに Groonga と PGroonga をインストールします。詳しくは Groonga のドキュメントと PGroonga のドキュメントを参照してください。メジャーどころはだいたいサポートされているので、簡単にインストールできると思います。

準備 on Rails

PostgreSQL の PGroonga 拡張を有効にして、インデックスを作成する Rails のマイグレーションを書きます。

以下は、versions テーブルの body カラムに PGroonga のインデックスを張る例です:

class EnablePGroonga < ActiveRecord::Migration
  def change
    enable_extension 'pgroonga'

    add_index "versions", ["body"], name: "pgroonga_index", using: :pgroonga
  end
end

add_index メソッドのオプションとして using: :pgroonga を渡しているのがキモです。

書いたらマイグレーションを実行してください。

検索

Groonga のクエリ記法を使って全文検索する scope は以下のようになります:

class Version < ActiveRecord::Base
  scope :full_text_search, ->(query) { where("body @@ ?", query) }
end

これでひとまず検索できるようになりました。

Version.full_text_search "いちご あおい 蘭" # AND 検索
Version.full_text_search "スターライト OR ドリームアカデミー" # OR 検索
Version.full_text_search "いちご -あかり" # NOT 検索: (いちご かつ (あかり を含まない))

scope なので、当然 AR っぽいメソッドチェーンをしてもいい感じになってくれます:

irb(main):001:0> Version.where('created_at > ?', 10.days.ago).full_text_search "いちご"
  Version Load (26.5ms)  SELECT "versions".* FROM "versions" WHERE (created_at > '2015-05-29 14:42:21.335443') AND (body @@ 'いちご')

クエリ構文を用いない、一つの単語のみによる単純な検索は %% 演算子で実行できます。

class Version < ActiveRecord::Base
  scope :one_word_search, ->(query) { where("body %% ?", query) }
end

また、PGroonga は LIKE 演算子もサポートしているので、それを使用しているクエリがあれば自動的に PGroonga での検索に切り替わります (column LIKE %keyword% と column %% keyword は等価)。

SQL の演算子についての詳細は PGroonga のドキュメントを参照してください。

おわり

前述したとおり初心者ですがなんなく検索できました。Elastic (旧 Elasticsearch) や Solr のように外部にいろいろ用意したりする必要がなく、またコードへの変更もかなり小さく抑えることができるのでかなり手軽でした (依存 gem は増えません！！！)。

本番環境は internal なものなので紹介はできないのですが、Groonga だけあってとても快適に動いています。