はじめに
前回の記事で、Hack に使える T12 ステーションはんだごてオリジナルキットAV TOKYOはんだごてを組立て、Hackに必要なビルド環境を構築するところまでを説明しましたが、あれから早1年もたってしまいました。
本記事は前回の続きでカスタムファームウェアを動かすところまで行く予定です。
※注意! 本記事に従いカスタムファームウェアを導入すると、元のファームウェアに戻すことはできません。自己責任でお願いします。
# 関連記事 [T12ステーションはんだごてHack(その1)ビルド環境構築](https://qiita.com/pokibon/items/63ebfa3937a0bdc1ff1b) [T12 ステーション型はんだごてをHackする](https://pokibon3.github.io/T12_SolderStation/#0)まとめ
とりあえず、カスタムファームウェアを書き込むところまで
- 開発環境の見直し
- カスタムファームウェアのビルド
- T12ステーションはんだごてへの書込み
- 調整()
開発環境の見直し
STM32CubeIDE
STM32用統合開発環境 STM32CubeIDEはこの記事を書いた時点で最新の1.9.0を使用しました。
インストールは標準のままでOKです。
STM32CubeIDE st-stm32cubeide_1.9.0_12015
ST-Link
ファームウェア書込み用に以下のユーティリティをダウンロードしインストールしておきます。
ST-LINK utility 4.6.0
カスタムファームウェアの導入
STM32 Soldering Station FirmwareをGitHubからcloneまたはダウンロードします。本記事の執筆時点で、最新のバージョンはv1.02です。
カスタムファームウェアのビルド
T12ステーションはんだごてへの書込み
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ST-Linkの接続
はんだごてのコントローラ基板にST-Link用のピンヘッダを過去の記事を参考にはんだ付けし、ST-Linkを接続します。尚、過去の記事ではRST端子も接続しましたが、個体によっては動作が不安定になるため接続しないでください。RSTを接続しない場合は、書き込み後、電源を再投入してプログラムを起動する必要があります。
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ST-Link Utilityの起動
ST-Linkを起動し、「Target」メニューの「Option Byte」を開き、「Read Out Protection」を「Disabled」に設定し「Apply]ボタンを押下します。これでFLASHの書込みプロテクトが解除されました。
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カスタムファームウェアの書込み
必要に応じてイレースを行った後、先ほどビルドしたカスタムファームウェアを読出し、「Program」ボタンを押下し書込みを実行します。
調整
起動後、メニューからキャリブレーション等の調整が必要になりますが、本記事では省略します。