Azure と AWS の仮想マシンを個人的に比較

Posted at 2024-09-27

Azure Virtual Machine (Azure VM) と Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) は、クラウドコンピューティングにおける主要な仮想マシンサービスです。
両者には多くの類似点がありますが、それぞれに特徴があります。

仮想マシンの基本機能

Azure VM: シリーズごとに特徴があり、バースト対応、汎用、メモリ最適化、コンピューティング最適化、GPU つき、など
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/virtual-machines/series/
Amazon EC2: ファミリーごとに特徴があり、バースト対応、一般用途向け、メモリ最適化、コンピューティング最適化、GPU つき、など
- https://aws.amazon.com/jp/ec2/instance-types/

Azure VM: 可用性セット¹や近接配置グループ²がある
- 障害ドメイン: 共通の電源とネットワークスイッチを共有する VM のグループを定義
- 更新ドメイン: 同時に再起動できる VM と基盤となる物理ハードウェアのグループを定義
- 近接配置グループ: VM を物理的に近い場所に配置
Amazon EC2: プレイスメントグループのオプションがある³
- クラスター: AZ 内で密な場所にインスタンスをまとめる
- スプレッド: 別々のハードウェアに分散配置し、物理サーバーの障害影響の確立を軽減
- パーティション: インスタンスを論理的なパーティションに配置し、パーティションの異なるインスタンスが同一のハードウェアを共有しないよう分散配置

Azure VM: 可能
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/updates/general-availability-vm-hibernation-general-purpose
- 2024/5/28 に GA した
Amazon EC2: 可能
- https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/Hibernate.html

Azure VM: Azure Reserved Virtual Machine Instances⁶、Spot Virtual Machines⁷ が利用可能
- Azure Reserved Virtual Machine Instances: 1 年または 3 年分の前払いまたは月払いにより、VM 料金を最大 72%割引
- Spot Virtual Machines: 未使用の Azure コンピューティング容量を、従量課金制の価格と比較して最大 90% の割引価格でプロビジョニング
Amazon EC2: リザーブドインスタンス⁸、Savings Plans⁹、スポットインスタンス¹⁰ が利用可能
- リザーブドインスタンス: 1 年または 3 年分の前払いまたは月払いにより、EC2 料金を最大 72%割引
- Savings Plans: リザーブドインスタンスの後継で、より優れた柔軟性
  - Compute Savings Plans: インスタンスファミリー、サイズ、アベイラビリティーゾーン、リージョン、OS、またはテナンシーに関わらず EC2 インスタンスの使用に自動で適用
  - EC2 Instance Savings Plans: アベイラビリティーゾーン、サイズ、OS、またはテナンシーに関わらず、そのリージョン内で選択されたインスタンスファミリーのコストを自動的に削減
- スポットインスタンス: 未使用の EC2 容量を活用して、オンデマンド料金が最大 90% 割引

Azure VM: Azure Backup を利用
- https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/backup/backup-azure-vms-introduction
- バックアップは、Recovery Services コンテナーに転送される
Amazon EC2: AWS Backup を利用
- https://docs.aws.amazon.com/aws-backup/latest/devguide/whatisbackup.html
- バックアップは、Backup Vault に保存される