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国産オープンソースのローコード開発プラットフォーム「プリザンター」で管理業務を快適に

Last updated at Posted at 2020-11-11

この記事は、プリザンターで快適化を実現するー注目を浴びる「ローコード」とは(前編)を再編集したものです。

最近、注目が集まっている「ローコード」や「ノーコード」とはどのようなものなのか、その違いはどこにあるのか知った上で、改めてローコードツールとしてのプリザンターの強み、そしてプリザンターの唱える「快適化」について考えてみようと思います。

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ノーコードとは?

ローコードについて触れる前に、まずノーコードについて考えてみましょう。

カスタマイズや拡張時にコーディングも可能な「ローコード」(後で詳しく触れます)に対して「ノーコード」では、言葉通り、コーディングを全く必要としません。必要としないという言い方よりもむしろ「コーディングできない」という言い方の方が近いかもしれません。
コーディングが全く必要ないわけですから、「ノーコード」の方が非プログラマーには扱いやすいように感じるかもしれませんが、ノーコードツールでは、アプリケーションをカスタマイズしたり、機能を拡張する場合に限界があります。あらかじめ用意されている機能の中だけで使っている分には使い勝手が良くても、ちょっと欲が出てきて、こういう機能を加えたいとか、ここをもう少し拡張したいなあ。ここはカスタマイズしてより使いやすくしたいなあ。。という場合に問題となるわけです。
ノーコードツールの多くは、特定の用途に限定されてあらかじめ決められた枠内で効率を上げる方向で使うことを想定されているので、最初はスモールスタートで部門に導入、スケールアップやカスタマイズを行って全社利用に発展させるといった、ローコードツールが得意とするような使い方をするには限界があります。プリザンターはローコードツールとして、まさにここが優れていますがこれも後で詳しく触れていきます。

ポイント

ノーコードツールを特徴づける主なポイントについて考えてみます。

パブリッククラウドへの展開が中心

→ノーコードツールは、パッケージ化され独自に統一されたアーキテクチャーを持っていることが多く、結果としてパブリッククラウドへの展開を余儀なくされることがほとんどです。プライベートクラウドやオンプレミスで展開しようとする場合、柔軟性の上で限界が生じます。

拡張性に限界

→多くのノーコードツールが重視しているのは、個々のユースケースに最も効率的に対応することです。そのため、ユーザーエクスペリエンスに準じて発展させていくことや、既に稼働している他の既存システムに接続して並立させることが困難です。結果として、別のサードパーティの製品と混在させて動かすことなどが非常に難しくなります。

ガバナンスに限界がある

→ノーコードツールで構築されたアプリケーションの場合、データ構造の管理がスタンドアロンのものになることが多く、他システムのデータ管理と一元的・統一的に管理を行うことが困難です。社内的に複数バージョンのデータ構造やデータ毎に管理システムが個別に残り、しかも一元管理ができないとなると、データ品質やトレーサビリティ管理などの観点で、データガバナンスに支障が生じることになります。

ローコードとは?

プリザンターは、ローコードのWebアプリケーション開発ツールに属しますが、ノーコードに対してローコードでは何が違うのでしょうか。

「ローコード」とは、プログラミングの知識がほとんどなくても、最小限のプログラム開発(コーディング)を行うだけで、短い期間で稼働させるソフトウェアが開発できるプラットフォームを指します。
ローコードの開発環境では、プログラマーがソースを逐一コーディングしていく従来の開発スタイルとは異なり、開発画面でマウスをDrug&Dropする、あるいは最小限の値を入力するといった簡単な操作だけで、コーディングの知識がなくてもアプリケーションを開発することができます。この時点ではノーコードとさほど違いはありませんが、アプリケーションの機能を拡張したい場合には、スクリプトや追加コーディングによって簡単にカスタマイズを行い、柔軟に高機能を付加することができます。また総合的な環境が用意されており、外部システムとはAPIによって連携することによって、新たな機能の構築やスケーリングをすることが容易で、ノーコードよりも遥かに洗練されたアプリケーション開発をサポートし、多くのユースケースを処理することができます

ポイント

ここでもローコードツールを特徴づける主なポイントについて考えてみましょう。これはそのままプリザンターの特徴とも言えます。

オンプレミスや様々なクラウドへ展開が可能

→追加コーディングやAPIの利用により、カスタマイズや他システムとの接続が可能になりますから、パブリッククラウドだけではなく、オンプレミスやプライベートクラウドにもデプロイできます。融合環境であるハイブリッドクラウド環境での運用も可能です。

拡張性と柔軟性

→開発者は、アプリケーションテストや品質管理ツール、パフォーマンスツール等を利用して運用しながら部門でユーザーエクスペリエンスを蓄積し、アプリケーションにさらに高機能を組み込み、カスタマイズを行って全社利用にスケールアップを行うといった開発をスピーディに展開できます。

ガバナンス要件とマッチする

→幅広い企業組織のITガバナンス要件とシンクロさせることが可能です。API接続により既存のレガシーなシステムとも連携できますから、総合的なデータ管理と品質管理、トレーサビリティが実現でき、データガバナンスが実現できます。

広がる可能性

ローコードプラットフォームのもう一つの強みは、将来に向けて無限と言ってもいい可能性があることです。プリザンターはオープンソースソフトウェアであることも相まって、カスタマイズすることで、すでに市場で多くの実績を持っている包括的なコンポーネントやライブラリと連携することも可能です。AIや機械学習、音声認識、画像認識、顔認識サービス、ブロックチェーンなどの優れたコンポーネントをオープンソースコミュニティ経由で利用できますし、クラウド環境で提供されるている、サードパーティのサービスとも連携できます 。
デザインやUIなどについても、ユーザーフレンドリーをキーとしてで社内で最適化することで、どこにもないソフトウェアが出来上がることになります。

ノーコード開発ツールとしてもプリザンターは機能する

これまで、専らローコードツールとして見てきたプリザンターですが、実はノーコードツールの良さも兼ね備えています。プリザンターの管理画面だけを使って、スタンドアローンであっても特定の用途に特化したアプリケーションの開発は十分に可能になっています。

例えば、プリザンターのごく基本的な入り口としては、まずデータを格納するテーブルを作成し、「エディタ」でテーブルの項目定義を行い、さらに「インポート」で既存のデータを取り込みます。これだけで単体のテーブル運用は可能になります。テーブル同士で「リンク」を行うことで、テーブル間の関連性を持たせ、最小限のアプリケーションとしてスタートができます。

ここまでは一切のコーディングは不要であり、最短の期日でまずスモールスタートを切ることが可能になりますから、将来ローコードツールの強みを十分に生かして柔軟でスケーラブルなアプリに発展させていくにしても、まず最小限の機能を生かした部門業務への投入を行うだけでも、十分強力なソリューションになると言えましょう。

後編では、さらに詳しくローコードツールとしてのプリザンターの可能性を中心にして、実現する快適化の詳細や話題のノーコードツールであるAmazon Honeycodeとの違いなどについても触れていこうと思います。

プリザンターで快適化を実現するー注目を浴びる「ローコード」とは(後編) はpleasanter.orgにて公開しております。是非、後編もご一読下さい。

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