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はじめに

本投稿は、ソフトウェアテストの小ネタアドベントカレンダー24日目になります。

試験項目は「テスト実行者が10人実行したときに10人同じ手順、確認結果を得られること」が一つの要件だと思っています。
そこで、これまでの現場で見てきた試験項目に書いてあって困った文言たちをここでは紹介します。
本件は、筆者の個人的な経験に基づく、考えです。異論、疑問はコメントにお願いします。

#NG文言集

1. 正しいこと

正誤を判断するための条件が書かれているのが試験項目であって、「正しい」という文言は書いてはいけない。
あなたの「正しい」は、テスト実行者の「正しい」とはイコールではない可能性がある。

【NG】 メッセージの文言が正しいこと。
【OK】 メッセージが「サーバのエラーです。時間がたってから再度お試しください。」であること。

現実には、「正しい」と書かれた試験項目がまかり通っている。見かけたら破り捨ててほしい。
ちなみに、「仕様通りであること」も、同様にNG。理由は「正しい」同じ。

2. または

条件分岐を生む、「または」という言葉を試験条件や試験結果の確認したいことに書いてはいけない。
なぜなら、試験者は「または」という表現に対して、片方の条件のみ実施することが想定され、
結果的に実施されていない条件が実施漏れとして残る可能性があるため。
どうしても、同一ケースに対して複数の試験条件を入れたい場合は、ケースを分割すること。

ログイン画面でIDに"taro"または"Hanak0"と入力する

であれば、以下のように分けましょう。

ケース1: ログイン画面でIDに"taro"と入力する
ケース2: ログイン画面でIDに"Hanak0"と入力する

3. 遅い/早い/すぐに

形容詞はNG。仕様書に規定されている数値で記載する。

NG:「実行」ボタンクリック後、すぐにインジケータが表示されること
OK:「実行」ボタンクリック後、1秒以内にインジケータが表示されること

4.入力例/出力例

理系の人間は例を使いたがるが、テストにおいて「例」では、困る。
例だけ、入力すればそのテストは十分なのか?

具体的な条件を記載すること。
もし、ここでどういったパタンがあるかわからない、複数出てくるといったことがあるのであれば、テストケースの洗い出しが
不十分である可能性が高い。

5. TBD/TODO/要確認

試験に必要な情報が埋まっていないパターン。
試験するタイミングで確認を始めてしまうと非常に非効率なため、NG。
試験項目を開いた時点で、こういった文言がないかgrepしておくと、手戻りが少なく進められるかと思われる。

確認項目「テロップに"(TBD)"と表示されること

実際には、結構こういう文言が残っている試験項目を見かけることが多いかもしれない。。。

#最後に
小ネタということで、網羅性や体系化されていない部分ではありますが、
こうした小さな積み重ねが、試験の精度や品質の良しあしにかかわってくると考えています。
これを読んだうえで、なんらかの気づきや、改善につながれば幸いです。

では、良いクリスマスを🍍

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