はじめに
2026年8月28日、Claude Code の v2.1.248 がリリースされました。今回は単なるパッチではなく、セキュリティ強化のための新モード --restricted、エージェント単位のプロンプトキャッシュ TTL 設定、Bedrock/Vertex/Foundry でのクロスセッション通信対応など、多数の新機能を含む大型アップデートです。加えて、長時間セッションで発生していたプロンプトキャッシュミスや、認証情報ファイルの誤アップロードといった重要なバグ修正も含まれており、CI/CD で Claude Code を使っているチームやサブエージェントを活用している開発者は特に確認しておくべき内容です。
直後に v2.1.250 もリリースされていますが、こちらは「バグ修正と信頼性向上」とのみ記載され詳細は非公開のパッチリリースです。本記事では影響の大きい v2.1.248 を中心に解説します。
📌 影響を受ける人
- CI/CD やサンドボックス環境で Claude Code を実行している人
- サブエージェントやカスタムエージェントを多用している人
- Bedrock / Vertex AI / Foundry 経由で Claude Code を使っている人
/ultrareviewやクラウドセッションで機密ファイルを扱うリポジトリを使っている人
変更の全体像
今回のリリースで追加・変更された主要機能の関係を図にまとめました。
変更内容
新機能
| 機能 | 内容 |
|---|---|
--restricted モード |
コマンド/コード実行系ツールと WebFetch を除去、ファイル操作を作業ディレクトリ内に限定、bypassPermissions を拒否、ユーザー/プロジェクト設定を無視 |
experimental.cacheTtl |
エージェント frontmatter で "5m" または "1h" を指定し、サブエージェント単位のプロンプトキャッシュ TTL を制御 |
claude self-hosted-runner --client-label |
セルフホストランナーの登録ラベルを明示的に上書き可能に |
/usage-credits |
AWS Marketplace 課金の Enterprise 組織などが利用上限引き上げを申請できるコマンド |
| クロスセッション通信の拡張 | Bedrock、Vertex、Foundry、テレメトリ無効環境でも SendMessage / ListAgents が利用可能に |
| 設定診断の強化 | 管理設定のロード失敗時に起動時警告を表示し、/doctor / /status で理由を確認可能に |
重要なバグ修正
- プロンプトキャッシュミスの修正: 長時間セッションで約1時間ごとに発生していたキャッシュミス(拡張思考コンテキストの喪失を含む)を解消。原因は OAuth トークン更新後のツール定義再レンダリングでした。
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機密ファイルの誤アップロード修正:
/ultrareviewやクラウドセッションがprod.env、*.tfvars、id_rsa.swoなどのエディタ一時ファイルをアップロードしていた問題を修正し、ローカルに留まるようになりました。 -
デスクトップセッション消失の修正: Claude Desktop / Cowork のセッションが30日で消えるバグを修正。
desktopSessionCleanupPeriodDaysで保持期間の上限を設定可能になりました。 -
worktree 削除拒否の修正: マージ済みだが未 push の worktree ブランチで
claude agents/claude rmが削除を拒否していた問題を修正。
⚠️ Breaking Change
エージェントビューのディスパッチ入力でshift+enterが「送信」から「改行挿入」に変更されました。送信はctrl+enterに変更されています。ショートカットに依存した自動化やドキュメントがあれば更新が必要です。
影響と対応
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CI やサンドボックス実行では
--restrictedの採用を検討
コマンド実行やWebFetchを許可したくない環境(例: 未信頼なリポジトリのレビュー、自動化パイプライン)では--restrictedを使うことでツールの露出面を大幅に縮小できます。 -
重いサブエージェントには
cacheTtlを設定
頻繁に呼び出されるが状態を長く保持したいサブエージェントにはexperimental.cacheTtl: "1h"を設定することで、キャッシュヒット率を上げてコストと待ち時間を削減できます。 -
アップデートするだけでキャッシュミス問題が解消
OAuth トークン更新起因のキャッシュミスは自動修正されるため、長時間の対話セッションを運用しているチームは v2.1.248 以降へのアップデートを推奨します。 -
Bedrock/Vertex/Foundry ユーザーはクロスセッション機能を再確認
これまで一部プロバイダで制限されていたSendMessage/ListAgentsが使えるようになったため、マルチエージェント構成を見直す価値があります。
コード例
--restricted モードの利用(Before / After)
# Before: 通常モード(全ツールが利用可能)
claude "このリポジトリのバグを直して"
# After: 制限モードでコード実行系ツールとWebFetchを除去
claude --restricted "このリポジトリの静的解析結果をレビューして"
# 環境変数でも指定可能
export CLAUDE_CODE_RESTRICTED=1
claude "未信頼なPRの差分を確認して"
エージェント frontmatter での cacheTtl 設定(Before / After)
# Before: TTL指定なし(デフォルト挙動)
---
name: code-reviewer
description: レビュー専用エージェント
---
# After: エージェント単位でキャッシュTTLを1時間に設定
---
name: code-reviewer
description: レビュー専用エージェント
experimental:
cacheTtl: "1h"
---
まとめ
- Claude Code v2.1.248 は
--restrictedモード、experimental.cacheTtl、クロスセッション通信の拡張を含む大型リリース - 長時間セッションのキャッシュミスや機密ファイルの誤アップロードなど、重要なバグ修正も多数含まれる
-
shift+enter/ctrl+enterのキー割り当て変更に注意 - CI/サンドボックス運用者は
--restricted、頻繁に呼ばれるサブエージェントにはcacheTtlの採用を検討する価値あり - 直後の v2.1.250 は詳細非公開のパッチリリースなので、基本的には v2.1.248 の内容を押さえておけば十分
安全性向上とパフォーマンス改善が同時に来たリリースなので、特にエージェントを本番運用しているチームは早めのアップデートをおすすめします。