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これからのエンジニアは『蟲師』だ

Last updated at Posted at 2026-01-03

※ これは2025年12月現在より更に先のAIエージェントとの共存の未来を考えたポエム記事です。

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明けましておめでとうございます。

皆さんは「蟲師」という漫画・アニメをご存知でしょうか?
『蟲師』(むしし)は、漆原友紀による日本の漫画作品です。

この先、AIエージェントは次々と自律性を獲得し、ブラックボックスでありながら
人間にとって必要なものを次々に生み出す存在になると思います。

すでに現在コードの8割はAIで生成し、そのレビューを人間がしている状態です。

そしてこう思うのです。

「これからのエンジニアは蟲師だ」と。

1. AI は「蟲」になる

蟲(AIエージェント)はただそこにいて、作用を続けます。
彼らはただ世界や会社にとって良いものを想像し続ける世界。
しかしその仕組みは決定木ではなくブラックボックスです。

単体ではなく複数で存在し、非決定論的でかつ
人智を超えた挙動(ハルシネーションなど)を行うでしょう。
すでに”理”に従って生きる生き物のようです。

それが世界や会社全体にとって良く見えても、
その場にいる人間にとって良い作用だけをもたらすとは限りません。

  • キャッシュを消せと命じたはずが、ストレージごと消されてしまう
  • 便利にしようとした結果、権限管理機能を削除してしまう
  • 動いていたはずの機能は動かなくなり、代わりに別のComponentが生成されている

etc...

彼らはより自律的に判断し、動き、生き物のようになってきています。

落合陽一さんで有名ですが計算機自然の考え方が近いかもしれません。

『蟲師』の作中に、このようなセリフがあります。

「恐れることはない 奴らはただそこに在るだけのもの」
(出典:漆原友紀『蟲師』特別編「眇の魚」(講談社))

AIもまた、プログラムされた理(ことわり)に従って、
ただそこに「在る」存在としてしか認識できなくなるのかもしれません。

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2. エンジニアは「蟲師」になる

もはや蟲(AIエージェント)の営みを止めることはできません。
なぜならその益を人間が享受し始めているからです。
これからさらに生活へと根付いていくでしょう。

これからのエンジニアは、コードを書く(創造する)こと以上にエコシステム全体を観察し
なぜその現象が起きたのかを「診断」し、バランスを取り戻す専門家になるのかもしれません。

蟲(AIエージェント)と人との間を取り持つ存在です。

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3. 蟲師(エンジニア)として大事なこと

3.1 Computing Fundamentals (基礎知識)

OSやネットワーク(OSI参照モデルなど)へのコンピューターの基礎となる知識

AIがいかに高度化しても、物理的な計算機資源やネットワークの上に成り立っています。
「なぜか動かない」という蟲の不可解な挙動が実はプロンプトの問題ではなく、
インフラやネットワークレイヤー(抽象化の漏れ)にあることを見抜くためにも、
これら基礎教養の重要性はむしろ増していくでしょう。

3.2 Observability(可観測性)

蟲(AIエージェント)を見るための「第二の瞼」を持つことが必要です。
これらはDatadogやLangSmith等でのトレーシングがその一部とも言えるかもしれません。
仕組みではなくそれらの(生態)を理解し、よく観察することが必要になるでしょう。
環境や状態、バージョンによっても振る舞いが異なるため、
その都度調査することが必要になる可能性があります。

3.3 Evaluation(評価)

何をもって人にとって良い状態とするかです。
ユニットテストのような白黒判定ではなく、Evalsによる「傾向の健全化」が必要かもしれません。

Evalsについてはこちらが参考になります。

3.4 Control(制御)

これはエンジニアでは「プロンプトエンジニアリング / ガードレール」にあたるでしょう。
蟲師での生態系を崩さずあるべき形へと戻す、という営みと似ているかもしれません。

3.5 境界の調停(Human-in-the-loop Design)

此岸(人間界)と彼岸(計算機自然)の間に入り、バランスを取る役割。

内容: 全てを自動化(彼岸へ委譲)するのではなく、「どこで人間が介入すべきか」を設計する能力。人が判断する余地を残すことは、蟲師が「人の世界」を守るための結界を張ることに等しい。

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最後に

新年からこのような、ふわふわポエムにお付き合いいただきありがとうございました。

『蟲師』という作品の中でもそうであるように、
蟲師ごとに「蟲」への対処の仕方が異なることがあるかもしれません。

対処への絶対的な正解というものが少なくなっていくように思います。
その代わりに、過去の事例への知見を積み上げることで、
彼らの生態を理解し共存していく時代になるのでしょう。

2026年は、複数の自律的AIエージェントが協調して働く「マルチエージェント」元年になると予想されます。 変化を恐れず、この新しい「自然」と共存していきましょう。

本年も何卒、Nintをよろしくお願いいたします。

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