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【Microsoft Copilot】チャットの「続き」とメモリは別物?履歴・パーソナライズ・削除を整理する

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Last updated at Posted at 2026-09-17

執筆している2026年9月17日時点の情報です。Cowork は更新が速い機能のため、最新情報は必ず公開情報(本記事末尾の参考リンク)もあわせてご確認ください。

「昨日の調査の続きを相談したいけれど、また背景から説明し直す必要がある?」
「Copilotが覚えている情報は、チャットを削除すれば消える?」
「メモリをオフにしたのに、保存済みの情報が残っているのはなぜ?」

Copilot Chatを仕事で使い続けると、会話を再開する方法と、Copilotが自分について覚えている情報の扱いが気になってきます。

ここで区別したいのが、チャット履歴、履歴に基づくパーソナライズ、保存済みメモリです。

名前や役割が近く見えますが、同じものではありません。特に「オフにする」と「削除する」を混同すると、意図した設定にならないことがあります。

この記事では、調査・設計相談・手順書作成などにCopilot Chatを使う方に向けて、会話の再開方法とメモリ管理を整理します。

対象は、Microsoft 365アカウントで利用する組織向けのCopilot Chatです。個人向けCopilotや、別のAIサービスのメモリ機能を同じ仕様として扱うものではありません。

1. 最初に結論:目的によって使う場所が違います

まずは、次の3つに分けると理解しやすくなります。

区分 何を扱うか 主な使いどころ
チャット履歴 過去の会話そのもの 以前のやり取りを読み返し、続きを相談する
履歴に基づくパーソナライズ 過去の会話から推論した、今後の回答に役立つ情報 別の会話でも、自分に合った回答を得る
保存済みメモリ 保存された好みや仕事に関する情報 継続的に使いたい情報を確認・管理する

後ろの2つは、公式資料でCopilot Memoryに関連する仕組みとして説明されています。この表は、操作と目的を理解するための整理であり、内部の保存構造を示すものではありません。

昨日の案件の続きを相談したいなら、まず元のチャットを開く。いつもの好みを今後の会話にも反映したいなら、メモリを確認する。

この使い分けが基本です。

出典:
How Microsoft 365 Copilot Chat history works / Manage Copilot Memory

2. 同じ仕事の続きをしたいときは、履歴から会話を開く

「昨日の設計案の続きを考えたい」という場合、新しいチャットで過去の内容を思い出してもらうより、元の会話を開く方法が分かりやすいです。

公式資料では、次の手順が案内されています。

  1. Copilot Chatを開き、Microsoft 365アカウントでサインインします。
  2. 左側のナビゲーションで Chats を探します。
  3. 再開したい会話を選びます。
  4. 過去のやり取りを読み返すか、そのまま会話を続けます。

チャットのタイトル横にある … More からは、Renameで名前を変更できます。

日本語環境では表示が異なる場合があるため、本記事では公式資料の英語表記も併記しています。

再開時は「変わった前提」を伝える

元の会話を開けば、過去のやり取りを確認できます。ただし、それだけで現時点の条件まで正しく伝わるわけではありません。

たとえば、昨日の設計相談から対象環境や要件が変わった場合は、その差分を明示します。

以下は説明用のプロンプト例です。実行済みの検証結果ではありません。

この会話で比較した設計案の続きを検討します。
昨日からの変更点は、対象環境が検証環境から本番環境になったことです。
まず、これまでの決定事項と未決事項を分けて整理してください。
そのうえで、本番環境への適用前に追加確認が必要な点を挙げてください。

ポイントは、「続き」とだけ伝えるのではなく、どの話を再開し、何が変わったかを示すことです。

また、会話を再開できることは、長い会話のすべての細部を、毎回漏れなく回答へ反映する保証ではありません。重要な条件は、再開時にも確認すると安心です。

出典:Microsoft Support — How Microsoft 365 Copilot Chat history works

3. 履歴によるパーソナライズは「過去の会話を丸ごと再現する機能」ではありません

パーソナライズとは、利用者の好みや状況に合わせて回答を調整することです。

公式資料では、Copilotは過去のチャットから、今後の回答に役立つ情報を推論する場合があると説明されています。

ここで重要なのは、すべての詳細を覚えるわけではないという点です。覚える対象は、回答や作業を利用者に合わせるうえで役立つ情報です。

そのため、次のような使い方には注意が必要です。

新しいチャットを開き、「先週の調査で決めた設定値を全部使って」とだけ依頼する。

履歴によるパーソナライズを、案件ごとの決定事項や設定値を正確に取り出すための台帳として扱うのは適切ではありません。

具体的な調査結果を再利用する場合は、元の会話や、承認された場所に保存した調査メモを参照するほうが目的に合っています。

「自分に合う回答にすること」と「過去の案件情報を正確に引き継ぐこと」は、分けて考えましょう。

出典:Microsoft Support — How does Copilot use my chat history?

4. 保存済みメモリには、繰り返し使う好みを入れる

保存済みメモリは、Copilotが回答を生成するときに使う文脈の一部になります。

公式資料では、仕事上の役割、よく行う作業、伸ばしたいスキルなどが例として挙げられています。

また、Copilot Chatで、特定の情報を覚えるよう明示的に依頼することもできます。

たとえば、次のような依頼が考えられます。

技術的な説明は、最初に結論を書き、その後に前提条件と注意点を説明する形式を好むことを覚えてください。

これは説明用の例です。実際に保存されたかは、製品の表示と保存済みメモリの一覧で確認します。

公式資料では、保存時に Memory updated の通知が表示されると説明されています。

保存する情報は「継続して使うもの」を意識する

運用上は、情報の性質を次のように分けると整理しやすくなります。

情報の例 扱い方の考え方
説明の詳しさや文章の形式の好み 保存済みメモリの候補
今回だけの締め切りや対象環境 その会話で明示し、必要に応じて更新
案件の確定事項や設定値 調査メモや設計書など、正式な記録で管理
パスワードやアクセストークン メモリに保存せず、組織で認められた資格情報管理を利用

この表は、機能上の保存可否を示すものではなく、筆者による運用上の整理です。

メモリは便利ですが、正式な業務記録や資格情報管理の代わりではありません。

出典:Microsoft Support — Manage Copilot Memory

5. 最も混同しやすい「オフ」と「削除」の違い

同じパーソナライズ設定の中にあっても、Chat historyとSaved memoriesでは、オフにした場合の扱いが異なります。

履歴に基づくパーソナライズをオフにする

公式資料の手順は次のとおりです。

  1. Copilot Chatの右上で … Settings and more を開きます。
  2. Chat settingsを選びます。
  3. Personalizationを開きます。
  4. Chat historyのスイッチをオフにします。

この操作について、公式資料には次の注意があります。

  • 過去のチャットからCopilotが作成した推論が削除対象になります。
  • このデータは、30日後にCopilotシステムから削除されます。
  • 30日間の猶予期間内に再びオンにすると、削除が取り消されます。

ここで対象になっているのは、過去のチャットに基づくパーソナライズ用の推論データです。

この説明を、「チャット履歴にある会話がすべて30日後に削除される」という意味に読み替えないようにしましょう。

出典:Microsoft Support — How do I turn off Copilot personalization based on chat history?

保存済みメモリをオフにする

一方、Saved memoriesをオフにしても、既に保存されているメモリは自動的には削除されません。

削除したい場合は、別の操作が必要です。

  1. Chat settings → Personalizationを開きます。
  2. Saved memoriesの Manage saved memoriesを選びます。
  3. 個別のメモリの Delete、または Delete all memoriesを選びます。

つまり、次の2つは別の判断です。

  • 保存済みメモリの機能をオフにする
  • 既に保存された情報を削除する

「オフにしたので、中身も消えたはず」と判断せず、削除が目的なら一覧を確認しましょう。

出典:Microsoft Support — Delete information from Copilot Memory

6. 会話の削除・メモリの削除・組織の保持は別々に考える

ここまでを、操作の対象ごとに整理します。

やりたいこと 確認する場所・操作
過去の会話を再開する 左側のChatsから会話を選択
会話を履歴から削除する 会話タイトル横の … More → Delete
過去の会話によるパーソナライズを止める Personalization → Chat historyをオフ
保存済みメモリの機能をオフにする Personalization → Saved memoriesをオフ
保存された情報を削除する Manage saved memoriesで個別削除または全削除

公式資料では、参照してほしくない会話がある場合は、その会話を削除するよう案内されています。

一方、保存済みメモリは専用の管理画面で確認・削除できます。会話を削除したことだけを根拠に、保存済みメモリの一覧も空になったとは判断しないようにしましょう。

画面から消えたことは、組織の保持データが直ちに消えたことではない

企業利用では、さらにMicrosoft Purviewによる保持ポリシーなどが関係します。

公式資料では、Copilotのプロンプトや応答は、コンプライアンスのための保持・削除の対象になります。保持ポリシーや法的な保留などによって、ユーザーが会話を削除した後もデータが保持される場合があります。

したがって、次の3つは分けて理解する必要があります。

  • 利用者のチャット画面に表示されるか
  • パーソナライズに使う情報が残っているか
  • 組織の保持・コンプライアンス管理上、記録が残っているか

ユーザー画面での削除だけで、組織内のすべての記録が即座に完全削除されたとはいえません。

ここで説明した組織の保持は、前節の「履歴からの推論データを30日後に削除する」という説明とは別です。

出典:Microsoft Learn — Learn about retention for Copilot and AI apps

7. エンジニアの仕事では「案件の続き」と「自分の好み」を分ける

実務では、次の使い分けがおすすめです。

案件の続きを扱うときは、元の会話を使います。 対象環境、調査結果、未決事項などを確認し、変更点を追加します。

自分の好みを扱うときは、保存済みメモリを確認します。 説明の詳しさ、出力形式など、複数の会話にまたがって使いたい情報を整理します。

また、調査を中断する前に、次のような依頼をしておくと、再開時の確認に役立ちます。

この会話を再開するための引き継ぎメモを作成してください。
「確認できた事実」「未確認の仮説」「決定事項」「次に確認すること」に分けてください。
設定値や日付は、この会話で確認できる内容だけを書き、不明なものは不明としてください。

これは説明用のプロンプト例です。生成されたメモも、重要な設定値や決定事項は元の情報と照合してください。

特に、仮説と確定事項を分けて残すことは、時間を置いて再開する調査で役立ちます。メモリにすべて任せるのではなく、確認できる形で作業の状態を残すことが大切です。

8. 利用前に確認したいこと

本記事の手順は、確認時点のMicrosoft公式Support資料に基づいています。

ただし、資料だけから、すべての契約・テナント・アプリで同じ設定が表示されるとまでは断定できません。利用するアカウントと画面で、対象の項目があるか確認してください。

また、保存済みメモリは公式資料では既定でオンと説明されていますが、自分の環境も必ずその状態だと決めつけず、実際の設定を確認することをおすすめします。

今回紹介したのは既存機能の活用・管理方法です。記事の確認日を、機能の提供開始日として扱っているわけではありません。

9. まとめ

Copilot Chatで「続き」を始めるときは、まず元の会話を履歴から開きます。

そのうえで、メモリについては次の違いを押さえておきましょう。

  • チャット履歴は、過去の会話を読み返し、再開するためのものです。
  • 履歴に基づくパーソナライズは、過去の会話のすべての詳細を再現するものではありません。
  • 保存済みメモリは、オフにしただけでは既存の情報が自動削除されません。
  • 会話の削除、メモリの管理、組織の保持ポリシーは、別々の観点です。

「覚えてくれているはず」に頼りすぎず、案件の情報は確認できる記録として残し、好みはメモリで管理する。

この使い分けによって、Copilotとの会話を再開しやすくするとともに、情報の扱いも理解しやすくなります。

参考リンク

いずれも2026年9月17日確認。

本記事について

本記事は、公開情報をもとに内容を整理し、できるだけ分かりやすく解説することを目的として作成しています。記載内容は個人の見解であり、所属組織の公式見解を示すものではありません。少しでもお役に立てればうれしいです。

ご質問・追記要望は本ページのコメント欄までお寄せください。

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