執筆している2026/5/7時点の情報ですので、今後変更される可能性も十分ありますので、最新な情報は公開情報などもご確認ください。
「白紙のスライドを前に固まる」「上司に頼まれた説明資料が30分で必要」――そんな日常の悩みを丸ごと解決してくれるのが Copilot in PowerPoint です。本ガイドでは、機能の全体像、ライセンス・前提、効果的な使い方、そして 現場でよく使われる 10 シナリオ を Tips 付きでまとめます。
📑 目次
- Copilot in PowerPoint とは
- 使える機能一覧
- 前提条件・ライセンス
- 起動方法と基本UI
- ブランドテンプレートを最大限活かすコツ
- 効果的なプロンプトの書き方(PREP+)
- ✅ よく使われる 10 シナリオ Tips
- 制限・注意点
- トラブルシューティング
- 参考リンク
1. Copilot in PowerPoint とは
Copilot in PowerPoint は、PowerPoint に統合された AI アシスタント で、自然言語の指示(プロンプト)から:
- ✨ 新規プレゼンの作成(プロンプトから / Word・PDF から)
- 🎨 スライドのデザイン変更(Try a new design)
- ➕ スライド/画像の追加
- 📝 テキストの書き換え(Rewrite: Auto / Condense / Professional)
- 📊 既存資料の要約・Q&A
を行えます。「最初の一歩」と「最後の磨き込み」の両方を加速するのがポイントです。
💡 2026 年は Agent Mode が GA 化し、Copilot が「目的を聞き返しながら」アウトラインを練り上げてくれるようになりました(長さ・トーン・画像スタイルの調整も可)。
2. 使える機能一覧
| 機能 | 概要 | 必要ライセンス |
|---|---|---|
| Create a presentation(プロンプトから) | トピックを伝えるとドラフトを生成 | M365 Copilot / Copilot Pro |
| Create from a file | Word / PDF / 暗号化文書から生成 | M365 Copilot(PDF・暗号化はWorkのみ) |
| Agent Mode(新) | 質問返しながらアウトライン→生成 | M365 Copilot(Frontier / Insider 先行) |
| Add a slide / image | 「○○のスライドを追加」「□□の画像を追加」 | M365 Copilot |
| Try a new design | 全体のテーマを変更 | M365 Copilot |
| Rewrite(Auto / Condense / Make professional) | テキストボックス単位で書き直し | M365 Copilot |
| Design Suggestions | AIがレイアウト・画像を提案 | M365 Copilot |
| Summarize / Ask | 既存pptを要約/中身に質問 | M365 Copilot |
| Brand kit / OAL 連携 | 企業ブランドで生成 | M365 Copilot |
⚠️ 「Organize this presentation」は 2025/7/14 で廃止 されました。代わりにアウトライン段階での Agent Mode 利用を推奨。
3. 前提条件・ライセンス
- アプリ: PowerPoint for Microsoft 365 (Windows / Mac / Web / iPad)
-
ライセンス(いずれか):
- Microsoft 365 Copilot(仕事用)― 全機能
- Copilot Pro(個人用)― Word からの生成のみ等、一部制限
-
ファイル形式:
.ppt/.pptxのみ。インターネット接続必須。 - Word ソース: 24 MB 未満を推奨。
🔍 自分のライセンスがわからない場合: Office アプリ → ファイル → アカウント、または
https://m365.cloud.microsoftにサインインして確認。
4. 起動方法と基本UI
起動の3パターン
| 場所 | やり方 |
|---|---|
| リボン | 「ホーム」タブ右端の Copilot ボタン |
| スライド右下 | 各スライドに表示される Copilot アイコン |
| 新規作成時 | 空白スライド上の「Copilot で作成」ボタン |
Copilot ペインの構成
-
チャット入力欄: プロンプトを入力(
/でファイル参照) - Suggested prompts: 「Create presentation about…」など定型
- Add Content: ファイル参照や Agent Mode を切替
- Keep it bar: 出力結果に対する 👍/👎 フィードバック
5. ブランドテンプレートを最大限活かすコツ
Copilot は テンプレート内のサンプルスライド を見て「自社らしさ」を学習します。社内ガイドライン適合の品質を上げる鍵は、テンプレート設計です。
✔ 推奨サンプルスライド(最低限揃える)
- Title / Agenda / Section Divider
- Content(テキスト・箇条書き・アイコン・画像)
- Data Visualization(表・グラフ・KPI)
- Timeline / Process(フロー・サイクル)
- Quote / Q&A
- Summary / Thank You
✔ 構造のチェックリスト
- プレースホルダーを正しく定義(Title / Body / Picture)
- フォント・色は テーマカラー・テーマフォント で固定
- サンプルに「実データに近い文量」を入れる(疎・密の例)
- アイコン/画像は OAL(Organization Asset Library) に登録
- Brand kit を M365 Copilot 管理ポータルで設定
📝 サンプルが少ないと Copilot は Slide Master へフォールバック し、汎用的な見た目になりがちです。
6. 効果的なプロンプトの書き方(PREP+)
| 要素 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| Purpose | 目的 | 「経営会議で承認を得るため」 |
| Recipient | 相手 | 「役員5名(非エンジニア含む)」 |
| Essentials | 必須情報 | 「FY26予算300M、3つのKPI、競合比較」 |
| Presentation style | 見せ方 | 「データ重視、章ごとに divider、10ページ」 |
| +Language | 言語・トーン | 「日本語、敬体、専門用語は注釈付き」 |
プロンプト雛形(コピペOK)
[目的]の[相手]向けプレゼンを作って。
内容は[要点1, 要点2, 要点3]。
構成は[Title→Agenda→…→Q&A]、全[N]ページ。
トーンは[フォーマル/カジュアル]、言語は日本語。
画像スタイルは[写実 / イラスト / 図解]。
当社テンプレートのレイアウトを使って。
7. ✅ よく使われる 10 シナリオ Tips
「これだけ覚えれば 80% カバー」できる実務シナリオです。プロンプト例はそのまま貼って使えます。
シナリオ① 提案資料を Word から一発生成
場面: お客様提案書(Word)からピッチデッキを30分で作りたい。
- 当社のブランドテンプレート (
.potx) を 新規ファイルとして開く。 - リボン → Copilot → 「Create presentation from file」。
-
/で Word を選択。
このWordを基に、20ページの顧客提案資料を作成してください。
構成: 表紙 / Agenda / 課題 / 提案 / アーキ図 / 効果(数値) / 価格 / 体制 / スケジュール / Q&A
トーン: 信頼感のあるフォーマル、日本語
💡 Tips: Word 側で 見出しスタイル(H1/H2) を整えるだけで構造化精度が激変。画像も Word に貼っておくと再利用される。
シナリオ② 経営会議向け 1 ページサマリー
場面: 30 ページ資料を 1 枚に凝縮したい。
このプレゼン全体を1ページのエグゼクティブサマリにまとめて。
要素: 結論 / 3つの根拠 / リスク / 必要判断
ビジュアル: 左に結論ボックス、右にKPI3つを大きく
💡 既存pptを開いた状態でCopilotに依頼 → 新スライドを末尾に追加してもらい、先頭に手動で移動。
シナリオ③ 章扉(Section Divider)の一括生成
場面: 章構成を見やすくしたい。
各 H1 章の前にセクション区切りスライドを追加して。
章番号(01, 02…)と章タイトルを大きく表示、背景はテーマカラー。
💡 Section ヘッダーレイアウトをテンプレに含めておくと一貫性UP。
シナリオ④ 数字をビジュアル化(KPI ダッシュボード)
場面: 営業数値を魅せたい。
以下の数値で1スライドのKPIダッシュボードを作って:
- 売上: 1.2B円 (前年比 +18%)
- 新規顧客数: 124
- NPS: 62
- 解約率: 1.8%
レイアウト: 4分割タイル、各タイルにアイコン + 数字 + 補助文
💡 Tips: 数字は テキストで大きく、アイコンは OAL 経由で統一。グラフ化したい時は「棒/円」を明示。
シナリオ⑤ 図解の追加(プロセス・タイムライン)
場面: フロー図を1枚で分かりやすく。
SaaS 導入の5ステップを横並びタイムラインで作って:
1.アセスメント → 2.設計 → 3.PoC → 4.展開 → 5.定着支援
各ステップに所要週数とアウトプットを記載。
💡 Copilot は SmartArt 風レイアウト を選びがち。後から「Try a new design」で雰囲気変更可能。
シナリオ⑥ 画像を追加して見栄え強化
場面: テキストばかりで地味。
このスライドに「東京の夜景」のイメージ画像を右半分に追加して。
スタイル: 写実、ブルー基調
💡 AI 生成画像 にはスピーカーノートに「AI-generated」が自動付与されます(C2PA メタデータ)。社外提示時は要確認。
シナリオ⑦ Rewrite で文章を磨く
場面: 自分の下書きが冗長/カジュアルすぎる。
- テキストボックスを選択 → Copilot → Rewrite
- 3 モードから選択:
- Auto-rewrite … 文法・誤字を直しニュートラルに
- Condense … 文量を削減(箇条書き向き)
- Make professional … ビジネス調へ
💡 Tips: 部分選択は不可。テキストボックス単位なので、段落ごとに分割しておくと精密に直せる。
シナリオ⑧ 多言語化(日→英/英→日)
場面: グローバル展開資料。
このスライドの本文を英語に翻訳して、テキストボックス内で置き換えて。
トーン: フォーマルなビジネス英語、文化的配慮あり
💡 一度に1言語のみ対応。言語ごとに別ファイルで管理するのが安全。日本語ニュアンスはネイティブレビュー必須。
シナリオ⑨ Q&A 想定問答スライドの作成
場面: 役員レビュー前に想定質問を整理したい。
このプレゼン内容に対し、想定される鋭い質問を10個生成し、
各質問に1行の回答案を添えて、2列レイアウトのスライドにして。
質問の観点: 投資対効果 / リスク / 競合差別化 / 実行体制
💡 内容のストレステストにもなる。Copilot Chat で「鋭い質問だけ」を抽出 → スライドに転記でも可。
シナリオ⑩ 既存資料の要約・検索(Ask Copilot)
場面: 100 ページの引継ぎ資料。
この資料の中で「セキュリティ要件」に言及している箇所を全部教えて。
各回答の末尾にスライド番号を付けて。
💡 Ask は要約・引用箇所特定が得意。会議直前の 5 分仕込み に最適。スライド番号の引用で根拠確認も即座にできる。
8. 制限・注意点
- 🔒 データ境界: M365 Copilot はテナント内データの境界で動作(社外学習されません)。ただし AI 生成物は人間レビュー必須。
- 🌐 Design Suggestions は公式には en-US のみ 高品質保証。日本語は要レビュー。
- 📏 Word ソースは 24 MB 未満 推奨、長文は分割。
- 🖼️ AI 生成画像 はスピーカーノートに自動表記。著作権配慮要。
- ❌ Organize this presentation 機能は廃止(2025/7/14)。
- 🧪 Agent Mode のファイル参照 は 2026 年中に拡大中。
9. トラブルシューティング
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| リボンに Copilot が出ない | ライセンス確認 → アプリ更新 → IT 管理者に Copilot 有効化を依頼 |
| 生成結果がブランドに合わない | テンプレ .potx で 新規作成 → 後から Copilot の順に変更 |
| 日本語が崩れる | プロンプトに「日本語で」「フォントはMeiryo/Yu Gothic」を明示 |
| 画像が挿入されない | プロンプトに「画像をN枚追加」を明示 / OAL 確認 |
| Word から生成が空っぽ | 見出しスタイル不足 → Word の H1/H2 を整備 |
| 同じ提案ばかり | 「Try a new design」を 2-3 回繰り返す |
10. 参考リンク
- Welcome to Copilot in PowerPoint (公式)
- Create a new presentation with Copilot in PowerPoint
- Use your organization's branding with Copilot
- FAQ: Copilot in PowerPoint
- Microsoft 365 Copilot 要件
- Frontier プログラム(先行機能)
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