はじめに

タイトルの通り、typeofなどの型ガードに続き、型述語（type predicates）について学んだのでまとめておく。

結論

以下のような引数の型がstringか否かを返す関数があった場合に、test is stringとしている部分が型述語に当たる。
以下で、詳細をまとめる。

function isString(test: any): test is string{
    return typeof test === "string";
}

詳細

型述語の仕様は以下の通りです。

// 関数の返り値がtrueの場合、testがstringであるとTypeScriptは推論する
function isString(test: any): test is string{
    return typeof test === "string";
}

// また別のexample関数に渡されているfooという引数は、この時点ではany型である
function example(foo: any){
　　　　　　　　// isString関数の結果がtrueであった場合には、、
    if(isString(foo)){
        console.log("it is a string" + foo);
        // string型の変数fooからlengthは呼び出し可能であるためコンパイルエラーにならない。
        console.log(foo.length); // string function
    }
}

// ランタイムでもエラーなく実行可能
example("hello world");

また、もしfooからtoExponential というメソッドを呼び出した場合は以下の通りコンパイルエラーとなる。

※toExponential　は数値を指数表記で表した文字列を返すもので、string型には存在しない

function example(foo: any){
    if(isString(foo)){
        console.log("it is a string" + foo);
        console.log(foo.length);
        // toExponential　はstring型には存在しない為コンパイルエラーとなる
        console.log(foo.toExponential(2));
    }
}

では、型述語（test is string）でfooがstring型に推論されているif文の外でtoExponential メソッドを呼び出した場合は、コンパイルエラーにはならないが、実際に引数に渡ってきた値がstring型の場合にはtoExponentialメソッドが存在しないのでランタイムエラーとなる。

function example(foo: any){
    if(isString(foo)){
        console.log("it is a string" + foo);
        console.log(foo.length);
    }
    // fooがstringだと推論されているif文の外なのでコンパイルエラーにはならない。
　　　　　　　　// が、実際に引数の型がstring型の場合にはtoExponentialメソッドが存在しないので、ここでランタイムエラーとなる。
    console.log(foo.toExponential(2));
}

また、もし以下のようにtest is string（型述語）を使用しない場合、

function isString(test: any): boolean{
    return typeof test === "string";
}

function example(foo: any){
    if(isString(foo)){
        console.log("it is a string" + foo);
        console.log(foo.length);
　　　　　　　　　　　　　　　　　// fooがstringだと推論されているif文の中でtoExponentialメソッドを呼び出してもコンパイルエラーにはならない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　// が、やっぱりstring型の引数にはtoExponentialメソッドが存在しないので、ここでランタイムエラーとなる。
        console.log(foo.toExponential(2));
    }
}

おわりに

typeofよりも難しそうに思えたが、色々なケースを見て理解できた。これもエラーを事前に防ぐのに役立ちそうなので積極的に活用していきたい。