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Parrot OS VirtualBox版の日本語化

Last updated at Posted at 2024-07-12

はじめに

Parrot OSをちょっと触ってみたかったので仮想環境(VirtualBox)用イメージをダウンロードしたのだが、仮想環境用イメージは英語環境になっていて日本語化するのに手間取ったのでまとめた。

環境

  • Parrot OS home Edition 6.1 (VirutalBox用イメージ)
  • VirtualBox 7.0

Home EditionはParrot OSの中では普段使い用(daily use)として位置づけられている。

日本語化

この記事で「日本語化」とは日本にいる日本語を使用するユーザーが使いやすい環境に設定することと定義する。具体的には以下の内容。

  • 日本語表示(日本語フォント含む)
  • 日本語キーボート
  • 日本語入力
  • 日本のタイムゾーン設定(日本標準時での時刻表示)

Parrot OSは「セキュアなOS」の一種で日本語化はその安全性をそこなう(らしい)。日本語化せず英語キーボードを使用したほうがより安全と思われる。(よりセキュアな環境が必要であればHome EditionではなくSecurity Editionを使えばいい、という考えもある)

初期設定

VirtualBox用Home Editionを最初に起動するとユーザー名/パスワードの入力をスキップしてそのままMATEデスクトップ環境が表示される。少し時間がたつとインストール済みパッケージの更新を要求されるので初期パスワードparrotを入力すればパッケージが更新される。

ユーザー名(user)、初期パスワード(parrot)はParrot OSのダウンロードページや、デスクトップ上のpassowrd.txtファイルに記載されている

デスクトップ上のpassowrd.txtファイルは、再起動すると削除されてしまう(ゴミ箱にも残らない)ようなので注意

当たり前だが、この時点で初期パスワードは変更すべきだろう。

単純にpasswdコマンドでパスワードを変更しようとすると失敗することがあった。原因はいろいろあるらしいが、今のところ以下のコマンドだとパスワードの変更に成功している。

$sudo passwd user

設定方法

1. 日本語キーボードの設定

1.1. GUIツールを使用する方法(おすすめ)

次のコマンドでコマンドライン版GUIツールを起動し、2画面目「Keyboard layout」で[Other]→[Japanese]→(もう一度)[Japanese]を選択する。それ以外は変更なしですべて<OK>を選択する

$sudo dpkg-reconfigure keyboard-configuration

いったんログアウトか再起動するとキーボードの設定が変更される

1.2. 設定ファイルを直接変更する方法

/etc/default/keyboardを直接編集して、ログアウトか再起動するとキーボードの設定が変更される

/etc/default/keyboard
# KEYBOARD CONFIGURATION FILE

# Consult the keyboard(5) manual page.

XKBMODEL="pc105"
- XKBLAYOUT="us"
+ XKBLAYOUT="jp"
XKBVARIANT=""
XKBOPTIONS=""

BACKSPACE="guess"

エディタとしてvimを使う場合:を入力しやすいように、[Control Center]→[Keyboard]→[Layout]タブで[Japanese]を追加してからのほうが作業はやりやすいかもしれない。(エディタとしてnanoを使用する場合は特に不要)

[Control Center]→[Keyboard]→[Layout]タブから[Japanese]を追加するだけだとユーザーレベルの設定になり、ログイン前のキーボード設定に反映されないなどの問題がある。

2. 日本時間

次のコマンドでタイムゾーンを変更すると日本時間での表示になる(初期状態はEtc/UTC

$sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo

デスクトップの時刻(右上)がなかなか変わらない場合は、いったんログアウトか再起動すれば変わる

Parrot OS Home EditionではNTPの設定はされていないので必要があれば設定する(パッケージの追加が必要)

3. 日本語表示

次のコマンドでロケールを変更し、ログアウトか再起動するとMATEデスクトップ環境が日本語化される(メニューが日本語になる)

$sudo localectl set-locale ja_JP.UTF-8

日本語用のロケールは最初から生成済みのためdpkg-reconfigure localeslocale-genは不要

4. 日本語入力

次のコマンドで日本語入力(並びに日本語環境周り)で必要なパッケージをインストールし、ログアウトか再起動すると日本語入力が可能になる

$sudo apt install task-japanese task-japanese-desktop

日本語入力の設定は[コントロールセンター]→[Mozcのプロパティ]で変更できる

最後に

ここまで記事を書いておいてなんだが、この記事に記載した日本語化をすべて実施するのであれば最初からLive環境(isoイメージ)を使用してインストールしたほうが簡単確実で柔軟性は高いような気もする。

また、Parrot OSは初めて触ったので推測だが、debian(Parrot OSはdebianベース)+MATEデスクトップ環境の日本語化とほぼ同じな気もする。

参考情報

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