Voicy で SRE してます。
#1 の続きで、日本的 DevRel について調べたことを書きたいと思います。
あくまで、調べた範囲なので、そのあたりはご容赦ください。
日本的 DevRel とは
日本的なDevRelは、海外、特にアメリカで生まれた DevRel の概念が日本独自の文脈で解釈され、変化したものです。
特徴
- マーケティング・広報色が強い: 欧米では開発者との技術的な交流やコミュニティ育成に重点が置かれることが多いのに対し、日本では製品・サービスの認知度向上や採用活動など、マーケティング・広報的な要素が強い傾向があります。
- イベント運営に注力: 開発者向けのイベントや勉強会を頻繁に開催し、参加者との交流を通じて関係構築を図るケースが多いです。
- コミュニティマネージャー的な役割: オンラインコミュニティの運営や、開発者からの問い合わせ対応など、コミュニティマネージャー的な役割を担うことも多いです。
- 技術力よりもコミュニケーション能力重視: 深い技術的な知識よりも、開発者と円滑にコミュニケーションを取れる能力が重視される傾向があります。
背景
このような日本的な DevRel が生まれた背景には、以下のような要因が考えられます。
- IT人材不足: 日本では慢性的なIT人材不足が課題となっており、優秀な開発者を確保するために、DevRel が採用活動の一環として位置づけられるケースが多いです。
- 開発者コミュニティの未成熟: 欧米に比べて、日本の開発者コミュニティは規模が小さく、未成熟な部分があります。そのため、企業が積極的にコミュニティ育成に取り組む必要があります。
- 文化的な違い: 日本では、欧米に比べて、直接的なコミュニケーションよりも間接的なコミュニケーションを重視する傾向があります。そのため、イベントなどを通じて交流する機会が重要視されます。
課題
日本的な DevRel は、マーケティング・広報色が強いあまり、本来の目的である開発者との長期的な関係構築がおろそかになっているという指摘もあります。また、イベント運営に偏っているため、オンラインでの情報発信やサポート体制が不足しているという課題も抱えています。
今後の展望
近年、日本でもDevRelの重要性に対する認識が高まり、海外の事例を参考にしながら、より本質的な活動に取り組む企業が増えてきています。今後は、開発者との双方向のコミュニケーションを重視し、長期的な信頼関係を構築していくことが重要になるでしょう。
補足
DevRel は比較的新しい概念であり、まだ明確な定義や活動内容が確立されているわけではありません。そのため、企業や担当者によって解釈や取り組み方が異なる場合があります。
というのが・・・
日本的な文脈の DevRel のあり方のようです。
賛否両論あるかと思いますが、発展途上の分野なので個人的には色々と議論があってよいとは思います。
参照
- 日本におけるDevRelとは何なのか、現状と課題と今後
- DevRel/Japan CONFERENCE 2024
- ヤフーの「DevRel」って何する人? 社内外クリエイターの熱量をつなぐ取り組みの全貌
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Voicy では voi-chord というエンジニアでやっている音声番組があります。
その中で、「エンジニアイベント運営の裏側!」ということで、対談番組を収録しましたので、是非ご聴取ください!