作ろうと思ったきっかけ
資格勉強において、問題演習は自身の理解度を確認するための重要な手段です。しかし、比較的新しい資格やニッチな資格の場合、以下のような壁にぶつかることが少なくありません。
- 市販の問題集が少ない
- 公式の模擬試験が用意されていない
- 十分な演習量を確保できない
そこで、「資格名を入力するだけで、その資格に特化した問題集を自動生成できれば面白いのではないか」と考え、今回のアプリ開発に着手しました。
アプリの概要
本アプリは、ユーザーが任意の資格名を入力するだけで、AIが自動的に4択問題と解説を作成してくれる学習プラットフォームです。
例えば以下のような資格を指定できます。
- AWS Certified Solutions Architect - Associate
- Google Cloud Associate Cloud Engineer
資格名を入力すると、生成AIが資格の出題範囲や特徴を解釈し、問題と解説を生成します。
コース作成画面
コース選択画面
問題演習画面
開発期間
今回のアプリは、設計からデプロイまで約12時間で実装しました。
近年は生成AIによってコード生成や設計支援を受けられるため、個人開発のスピードが大きく向上しています。
今回も以下のような作業を生成AIに支援してもらいました。
- Reactコンポーネントの作成
- Lambda関数の実装
- DynamoDBのデータモデル設計
- プロンプトの改善
- UIデザインのたたき台作成
一方で、生成AIが出力した内容をそのまま採用したわけではありません。
特にUIについては実際にアプリを触りながら何度も修正を繰り返し、「どの画面で何を見せるべきか」「どの操作を減らせるか」を意識して改善しました。
コードをすべて生成AIに任せるのではなく、設計やレビュー、最終的な意思決定を人間が担当することで、短時間でも一定の品質を保ちながら開発を進めることができました。
約12時間という短期間で実装できたのは、生成AIによって「実装」よりも「何を作るか」「どう改善するか」に時間を使えるようになったことが大きかったと感じています。
システム構成と技術スタック
低コストかつ運用負荷を抑えられるように、AWSのサーバーレスサービスを中心としたアーキテクチャを採用しました。
システム構成図
技術スタック
- フロントエンド:React、Vite、TypeScript
- バックエンド:Amazon API Gateway、AWS Lambda
- AIエージェント実装:Strands Agents
- 認証:Amazon Cognito
- データベース:Amazon DynamoDB
- 生成AI:Amazon Bedrock(Claude Sonnet 4.6)
- ホスティング:AWS Amplify
問題生成処理はLambda上でStrands Agentsを利用して実装しています。
生成AIを単純に呼び出すだけではなく、問題生成に必要な処理をエージェントとして整理することで、今後の機能追加や改善にも対応しやすい構成を意識しました。
実際に使ってみた感想
実際に自分で生成した問題を解いてみたところ、問題や解説の品質は想像以上に高く、極端に的外れな内容は少ない印象でした。
もちろん専門性の高い分野では内容の確認が必要ですが、学習用途としては十分に実用的なレベルだと感じています。
また、問題を生成するたびに異なる観点の問題が出題されるため、同じ資格を繰り返し学習する際にも活用できそうです。
今後の展望
今後は自身で使い込みながら、さらなるアップデートを構想しています。
- 学習履歴に基づく苦手分野の自動抽出
- 問題の難易度調整
おわりに
今回は「資格名を入力するだけで問題集を生成する」というアイデアを形にしてみました。
生成AIの登場によって、個人でも短期間でアイデアをプロダクトとして実現できる時代になったと改めて感じています。
特にAWSのサーバーレスサービスと生成AIを組み合わせることで、インフラ運用コストを抑えながら素早く試作品を作れる点は大きな魅力です。
今回の開発では約12時間という短期間で設計からデプロイまで完了できましたが、その背景には生成AIによる開発支援の存在がありました。
今後も業務改善や学習支援をテーマに、思いついたアイデアを積極的に形にしていきたいと思います。




