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NotebookLMはマダミス・推理ゲームプレイヤーになれるか?

Last updated at Posted at 2024-11-19

この記事は2024年9月9日に弊社ブログにて公開された記事の移植記事となります。

気温が上がったり下がったり、一時間の通勤でぐったりする証拠です。弊社はお盆休みが無い代わりに「リフレッシュ休暇」として特別休暇が3日付与されており、その「リフレッシュ休暇」をお盆休み代わりにする人が大勢いらっしゃいます。私は社内ががらんとした雰囲気が結構好きなので、充実した日々を送りました。電車も空きますし、気温と日差し以外は最高!

この記事で分かること

  • NotebookLMの性能・使い方について
  • TRPGなどの会話ベースのゲームにおける生成AIの発展性について

マダミスって?

マーダーミステリーとは「人狼」と「即興劇」が融合したような多人数参加型の推理ゲーム。各プレイヤーは殺人事件(の場合が多い)の登場人物になりきり、「犯人を当てる」「自分が犯人だとバレないようにする」といった個人の目標を達成するために動きます。

傑出したマーダーミステリーは、想像を裏切るギミックやどんでん返しが仕掛けられていて、「作者の手のひらで踊らされてるなぁ〜〜〜!!!」と心動かされるもの。

今日は皆さんに素人が作った「マーダーミステリー」を遊んでもらいます

2019年ほどから日本でも流行しているマーダーミステリー、(以下マダミスと略します)推理ゲーム。色々なギミックやバリエーションの増えたマダミス、プレイヤーキャラクターの立ち絵や盤面に生成AIで作成された画像などが使われるようになってきたなあ…と玄人エンジニア&玄人プレイヤー顔しながら感慨深く思っているところ、ふと天啓が閃きました。

生成AI、マダミスのプレイヤー(かそれに近いギミック)になれないか?

NotebookLMって?

NotebookLM は、ユーザーの思考をサポートするパーソナライズされた AI コラボレーターを提供します。ドキュメントをアップロードすると、NotebookLM がこのソースの即席の専門家となります。ユーザーは NotebookLM といっしょにドキュメントを読む、メモを取る、共同作業をするといったことを通じて、アイデアを練ったり、整理したりできるようになります。

NotebookLM とは

image.png

NotebookLM公式ページより画像引用)

NotebookLMとは、PDFやGoogle Slideなどの形式のファイルを読み込ませて、その読み込ませた文章に精通した専門家となってくれる、というWebサービスです。生成AIやLLMに多少なりとも詳しい方には、かなりの精度を誇るGUIベースのRAGシステムです…と言えば、分かりやすいのでしょうか…?

Google はお客様のプライバシーを重視しており、 NotebookLM のトレーニングに個人データを使用することは一切ありません。
一般ユーザー向け Gmail アカウントでログインしてフィードバックを送信した場合、トラブルシューティング、不正使用への対応、改善を目的として、人間のレビュアーがお客様のクエリ、アップロード、モデルの回答を確認することがあります。共有したくない情報は送信されないことをおすすめします。

プライバシー

とありますので、(我々と情報システム部が作った)弊社の生成AI利用ガイドライン上、私は社内規定等の機密情報はソース元として入力できませんが、共有が許可されているセミナー資料や詳しく知りたいウェブページのURLなんかを読み込ませて質問に答えてくれるチャットシステムとしての運用も出来そうです。

雑談

プレイするマダミスのタイトルが無いんだが

生成AIを利用していると明記されたマダミス作品はあっても、マダミスの学習・参照に使っても良いと明言された…マダミスの作品…なんて…ないな…。いくら【第三者が著作権を有するデータ・登録商標・意匠(ロゴやデザイン)など】を入力するのが著作権的に違法ではないとはいえ、情勢やネット世論的にも少し憚られる点があります。困った…(´×`)

簡単なマダミス・推理ゲームもどきを作ってみました

シナリオがないなら、私が作ればいいじゃないの!オホホ!オープニングやエンディング…物語背景なんかも全部削って…ハンドアウト(個人の知りえる情報)に全部、推理に必要そうなものをぶち込んだら…

image.png

という訳で、作ってみました。言語モデルが解釈しやすいような形式で書いて…(ギリギリ、マーダーミステリーの体を成してない程度の拙い謎解きだと思いますが…)一旦ええんやそんなこと!早速NotebookLMを使ってみましょう。

本編

NotebookLMを使ってみる

image.png

早速NotebookLMの公式ページの【Try NotebookLM】から、NotebookLMを使ってみましょう。

image.png

Googleアカウントの認証諸々を確認したら、以下のような画面になると思います。左上の【新しいノートブック】を開きましょう。

image.png

アップロードするファイルを以下の形式から選ぶかドラッグアンドドロップで展開して…

ノートブックの完成

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おお!こんなに簡単な手順だけで使える!しっかり概要も書かれてるし、質問の候補も提示してくれてます!まずは、自分の経験したタイムラインと登場人物を確認してみましょう。

あなたが過ごしたタイムラインと他者への評価を教えてください。

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とりあえず【15:30にY氏が物置の先の部屋で】被害者として発見されたようです。タイムラインをズラズラと書いてしまうと、ちょっと見にくいですね。少し工夫してもらいましょう。「タイムラインを表形式にして出力してください」とすると、スクショが取れないほどの長い表が生まれてしまったので、ちょっと注文を付けたら…。

タイムラインを表形式にして出力してください。
11:00にあった出来事は全てスキップしてください。

image.png

分かりやすい!表の内容が被って若干ややこしい部分もありますが、一旦妥協して早速犯人を割り出してもらいましょう。

Y氏を殺害した人は誰の可能性が高いか?

image.png

客観的に見るとそうなるんだね…。(訳知り顔)情報が足りないとのことなので、被疑者のAくん、Bくん、Cくん、Dくんから聞き取り調査や場所の検証をした体で、NotebookLMのソースに情報を追加してみます。

image.png

ソース部分に追加情報1が増えましたね。推理に必要な情報を詰め込んだ資料を雑にポイっと書いただけですが、NotebookLMの推理はどう変わったのか見ていきましょう。

追加情報1の内容をまとめて提示してください。

image.png

誰がY氏をどのように殺害したのか?

NotebookLMの推理は「Dくんが怪しい」に傾き、「物置にあった分厚いガラスの灰皿」が凶器だとして考えているようです。なるほど…。(訳知り顔)さらに真実に近づくため、追加情報を与えてみましょう。

追加情報2の内容をまとめて提示してください。

image.png

追加情報2、NotebookLMくんがとても文章の裏を深読みするのでかなり直線的な表現に直したんですよね…。LLM、総じてその傾向はあるように思うけど人間からの引っ掛けに弱いな…。(普段使いで敢えて引っ掛けることないけど…。)

それはさておき、追加情報1+追加情報2両方とも、私が書いた内容に齟齬は無さそうです。これで、全ての情報は揃いました!犯人を早速考えてもらいましょう!

最初から犯人に対しての考察をしてもらえますか?

image.png

NotebookLM的にはCくんが怪しいとのことで…

答え合わせ

image.png

最初の最初にいじいじ作ったプロットがこちら。Cくんが犯人です!NotebookLM、正解です!

実用的な使い方について

仕事やその他プライベートでも使いたいんだよ!という方の需要にもお答えしまして、実用的な使い方もご紹介させていただきます。新しいノートブックを左上【NotebookLM】ロゴから開き直し、例として我々が書いたてくいの!ブログ(Qiita移行前ブログ)のトップページのリンク【 https://www.xeex-ti.jp/rndblog/ 】を貼り付けてみると…

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image.png

我々のブログの概要を提示してくれました!概要に誤りは今のところ無さそうですが、何個か質問してみましょう。ボロを出すかもしれません。質問の候補にある質問を選択してみます。

このブログ記事の筆者は、生成AIや音声認識などの技術をどのように業務や私生活に活用しているのか、具体的な例を挙げて説明してください。

image.png

この回答も割と合ってるんじゃないでしょうか!音声認識部分に活用法が具体的に書かれてないと言われてしまっていますね。今も音声認識技術は積極的に開発・研究しているので、@mura_mattyo作のブログにどうぞご期待ください。

じゃあ最後にこのブログの全体的な評価はどうか尋ねてみます。入力欄に「このブログの全体的な評価を教えてください。」と入力すると…

このブログの全体的な評価を教えてください。

image.png

めちゃくちゃ良い評価されてる!

つぶやき

ちょっと話題が遅い(?)かもしれませんが、ドキドキAI尋問ゲームにはGPTモデルが使われていたり、生成AI×ゲームの親和性が高いことは売れ行き&評判&実況数から見ても一目瞭然です。会話ベースのゲーム(TRPGやノベルゲームなど)には、生成AIがどんどん使われるようになって欲しいですね!

まとめ

NotebookLM、精度がかなり良いんですが、文章の中にノイズが入っているとそっちに引っ張られる印象が少しあります。また、誤った情報や曖昧な情報が気になって仕方ないような仕草をする場合も多々あります。(今回は私が作った資料が悪いのですが)
なので、我々ユーザーからの入力内容などに工夫をすればさらに有用な使い方が出来るのではないでしょうか!

マダミスや推理ゲームに使えるかと言えば、どうなんでしょう…?かなりタイムライン精査に役立つかも…?【TRPGのゲームマスター・KPを生成AIにやってみてもらった】のような記事も数か月前にリリースされていたりしたので、親和性は高かったりするかも…!?マダミスのギミックや仕掛けに生成AIとか使えたら楽しそうなんだけどな~~!

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