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Salesforceの第二世代管理パッケージを試してみたメモ

Last updated at Posted at 2023-07-07

1. やってみたこと

Salesforceの第二世代管理パッケージを作成して、作成したパッケージをスクラッチ組織にインストールして見てみた

1.1. 免責

試した際のものを書き起こしただけのメモです
再度確認はしていないので、メッセージやボタン名が少し違うかもしれないです

2. バージョンや背景など

  • Summer '23 Patch 10.8 (2023/7/7時点)
  • sfdx-cli/7.206.6 darwin-x64 node-v18.15.0
% sfdx version
sfdx-cli/7.206.6 darwin-x64 node-v18.15.0
  • Dev Hub組織はDeveloper Edition

3. 試したこと

第二世代管理パッケージ
こちらを参考にして試していきます

3.1. Dev Hub の有効化

組織で Dev Hub 機能を有効にする
こちらに記載の通りに実施します

  • 設定 > 開発 > Dev Hubをクリックします
  • Dev Hub を有効化を有効にします

NOTE:

Dev Hub を有効にした後は、無効にすることはできません。

3.2. ロック解除された第 2 世代の管理パッケージの有効化

ロック解除された第 2 世代の管理パッケージを有効にする
こちらに記載の通りに実施します

  • 設定 > 開発 > Dev Hubをクリックします
  • ロック解除済みパッケージと第二世代管理パッケージを有効化を有効にします

NOTE

第 2 世代パッケージを有効にすると、無効にすることはできません。

3.3. 第二世代管理パッケージの名前空間の作成と登録

3.3.1. 名前空間のための組織の作成

https://developer.salesforce.com/signup?d=70130000000td6N
こちらからサインアップを行い、組織を作成します

ここでサインアップした組織を以降は名前空間組織と呼ぶことにします

3.3.2. 名前空間の作成

  • 名前空間組織にログインします
  • 設定 > アプリケーション > パッケージマネージャをクリックします
  • 名前空間設定編集をクリックします
  • 名前空間プレフィックスに名前空間を入力して、 [参加可能か調べる]をクリックします
  • 保存します

注意

重要
名前空間を作成する場合、ユーザにとって便利で有益なものを使用します。ただし、名前空間の名前にユーザに関する情報 (ユーザの名前、ニックネーム、個人情報など) は使用しないでください。

3.3.3. 名前空間をDev Hub組織にリンク

  • Dev Hub組織にログインします
  • アプリケーションランチャーから名前空間レジストリをクリックします
  • 名前空間をリンクをクリックします
  • ポップアップ表示されるログイン画面で名前空間組織にログインします
  • リンクされた名前空間プレフィックスが表示されます

ここで試した際には、名前空間をリンクしようと際にポップアップ表示されるはずのログイン画面がエラーになりました
その際の対処はAppendix 4.1.に記載しました

3.3. アプリケーションの作成

第二世代管理パッケージのワークフロー
こちらを参考にして試していきます

3.3.1. SFDXプロジェクトの作成

任意のフォルダで以下のようなコマンドを実行します
NAMESPACEの箇所は作成した名前空間プレフィックスを指定します

sfdx project generate --namespace NAMESPACE --name demo

SFDXプロジェクトの雛形が作成されます

  • sfdx-project.jsonを見ると、namespaceに指定した名前空間プレフィックスが設定されていることが分かります

3.3.2. スクラッチ組織の作成

  • SFDXプロジェクトのフォルダに移動します
cd demo
  • 以下のようなコマンドを実行して、スクラッチ組織を作成します
    • Dev Hub組織はデフォルトDev Hub組織に設定しているとします
    • aliasは任意のものを指定します
sfdx org create scratch --definition-file config/project-scratch-def.json --alias demo-app

3.3.3. メタデータの作成

アプリケーションに含めるメタデータを作成します
今回は以下のものを含めました

  • SObject
    • Name
      • Item__c
    • Fields
      • ID
      • Name
        • 自動採番。フォーマットは{0}
      • Item Name
        • テキスト
        • 必須
      • Description
        • テキストエリア
        • 必須ではない
    • 検索レイアウト
      • 最近参照したデータビューで以下の項目を表示するように設定しました (Appendix 4.2.)
        • Name
        • Item Name
        • Description
        • 作成者
        • 作成日
        • 最終更新者
        • 最終更新日
      • すべて選択ビューで以下の項目を表示するように設定しました
        • Name
        • Item Name
        • Description
        • 作成者
        • 作成日
        • 最終更新者
        • 最終更新日
  • タブ
    • Item__cオブジェクトを対象とするカスタムオブジェクトタブ
  • 権限セット
    • Item__cに対する以下の権限を付与
      • タブの設定
        • 利用可参照可能をチェックします
      • オブジェクト権限
        以下の権限を有効にします
        • 参照
        • 作成
        • 編集
        • 削除
      • 項目権限
        以下の権限をチェックします
        • Description
          • 参照アクセス権
          • 編集アクセス権
        • Item Name
          • 参照アクセス権
          • 編集アクセス権

3.3.4. メタデータの動作確認

画面操作して動作に問題ないことを確認します

3.3.5. スクラッチ組織からソースをPULL

VS CodeなどのIDEで実施するのが簡単です

以下のようなコマンドでもPULLすることができます

sfdx project retrieve start -o demo-app

3.3.6. 不要なメタデータの除外および削除

PULLしたメタデータにプロファイルが含まれていました
配布するアプリケーションには不要のため、同期または変換時のソースから除外します
同期または変換時のソースの除外方法

  • .forceignoreファイルに以下を記載します
**/profiles/**
  • プロファイルのメタデータを削除します

  • 念の為、スクラッチ組織とPUSHして同期します

VS CodeなどのIDEで実施するのが簡単です

以下のようなコマンドでもPUSHすることができます

sfdx project deploy start -o demo-app

3.4. パッケージの作成

メタデータの準備ができたら、パッケージを作成します

以下のようなコマンドを実行します
--nameオプションにはパッケージ名を指定します

sfdx package create --name "Demo App" --path force-app --package-type Managed

成功したら以下のようにパッケージIDが表示されます

=== Ids

 NAME       VALUE              
 ────────── ────────────────── 
 Package Id 0Ho*************** 

sfdx-project.jsonファイルを確認します

  • packageDirectoriesの内部にversionNameversionNumberが追加されています

  • packageAliasesが追加されています

  • 以下のコマンドでパッケージの一覧を確認できます

sfdx package list
  • 以下のような一覧が表示されます
=== Packages [1]

 Namespace Prefix Name     Id                 Alias    Description Type    
 ──────────────── ──────── ────────────────── ──────── ─────────── ─────── 
 NAMESPACE        Demo App 0Ho*************** Demo App             Managed 

3.5. パッケージバージョンの作成

以下のようなコマンドでパッケージバージョンを作成します

  • --installation-keyに値を設定した場合は、パッケージを別組織にインストールする際に必要になります
sfdx package version create --package "Demo App" --code-coverage --installation-key ****** --wait 10

成功したら以下のような結果が表示されます

Version create.... Create version status: Success
Successfully created the package version [08c***************]. Subscriber Package Version Id: 04****************
Package Installation URL: https://login.salesforce.com/packaging/installPackage.apexp?p0=04****************
As an alternative, you can use the "sfdx package:install" command.
  • 以下のコマンドでパッケージバージョンの一覧を確認できます
sfdx package version list
  • 以下のような一覧が表示されます
=== Package Versions [1]

 Package Name Namespace Version Name Version Subscriber Package Version Id Alias            Installation Key Released Validation Skipped Ancestor Ancestor Version Branch 
 ──────────── ───────── ──────────── ─────── ───────────────────────────── ──────────────── ──────────────── ──────── ────────────────── ──────── ──────────────── ────── 
 Demo App     NAMESPACE ver 0.1      0.1.0.1 04****************            Demo App@0.1.0-1 true             false    false                                               

3.6. パッケージインストールの確認

3.6.1. インストール確認用のスクラッチ組織を作成

  • 以下のようなコマンドでインストール確認用のスクラッチ組織を作成します
    • ここではaliasdemo-userorgとします
    • --no-namespaceを指定して、名前空間を設定しません
sfdx org create scratch --edition developer --no-namespace --alias demo-userorg

3.6.2. パッケージをインストール

  • 以下のようなコマンドでパッケージをインストールします
    • --packageオプションにはPackage Version IdもしくはAliasを指定することができます
    • AliasDemo App@0.1.0-1のようにPackage NameVersionが連結されたものです。パッケージバージョンの一覧で確認すると良いでしょう
    • パッケージバージョンの作成の際に、--installation-keyを設定した場合はここでその値を指定します
sfdx package install --package 04**************** -o demo-userorg --installation-key ****** --wait 10 --publish-wait 10
  • 成功すると以下のように表示されます
10 minutes remaining until timeout. Publish status: Querying Status... done
Waiting 10 minutes for package install to complete.... done
Successfully installed package [04****************]

3.7. パッケージのリリース

第二世代管理パッケージのリリース

パッケージバージョンの作成時にはベータとしてマークされています
AppExchangeに登録され、顧客の組織にインストールできるものはリリースされたパッケージバージョンのみになります

  • 以下のようなコマンドでリリースします
    • --packageオプションにはPackage Version IdもしくはAliasを指定することができます
sfdx package version promote --package "Demo App@0.1.0-2"
  • 成功すると以下のように表示されます
Successfully promoted the package version, ID: 04****************, to released. Starting in Winter ‘21, only unlocked package versions that have met the minimum 75% code coverage requirement can be promoted. Code coverage minimums aren’t enforced on org-dependent unlocked packages.
  • 以下のコマンドでパッケージの詳細を確認します
sfdx package version report --package "Demo App@0.1.0-2"
  • 以下のように表示されます
    • Releasedtrueになっています
=== Package Version

 Name                           Value              
 ────────────────────────────── ────────────────── 
 Name                           ver 0.1            
 Subscriber Package Version Id  04**************** 
 Package Id                     0Ho*************** 
 Version                        0.1.0.2            
 Description                                       
 Branch                                            
 Tag                                               
 Released                       true               
 Validation Skipped             false              
 Ancestor                                          
 Ancestor Version                                  
 Code Coverage                  100.00%            
 Code Coverage Met              true               
 Org-Dependent Unlocked Package N/A                
 Release Version                58.0               
 Build Duration in Seconds      75.0               
 Managed Metadata Removed       No                 
 Created By                     00**************** 

注意

昇格とリリースは、各パッケージバージョン番号に対して 1 回だけ実行可能で、この変更は元に戻せません。

3.8. バージョンアップ

co-meeting社のTips記事 > 【第二世代管理パッケージ(2GP)】 バージョニングとアップグレードの注意点
こちらを参考にしました

要件によりバージョンツリーは決定するかと思いますが、今回はこの記事に記載の線形にバージョンを進めていくを試します

  • sfdx-project.jsonpackageDirectories"ancestorVersion": "HIGHEST"を追加します
  "packageDirectories": [
    {
      "path": "force-app",
      "default": true,
      "package": "Demo App",
      "versionName": "ver 0.1",
      "versionNumber": "0.1.0.NEXT",
      "ancestorVersion": "HIGHEST",
      "versionDescription": ""
    }
  ],

3.8.1. パッチバージョンアップ

  • sfdx-project.jsonversionNumberを以下のように変更します
    • 変更前
      • 0.1.0.NEXT
    • 変更後
      • 0.1.1.NEXT
  "packageDirectories": [
    {
      "path": "force-app",
      "default": true,
      "package": "Demo App",
      "versionName": "ver 0.1",
      "versionNumber": "0.1.1.NEXT",
      "ancestorVersion": "HIGHEST",
      "versionDescription": ""
    }
  ],
  • パッケージバージョンを作成します
  • 以下のようなエラーが表示されました
Error (1): パッチバージョンを作成できません。Salesforce パートナーコミュニティでケースを登録し、このパッケージの名前空間を作成した組織でパッチバージョン設定を有効にするように依頼してください。
Version create.... done

どうやらパッチバージョンはSalesforceパートナーでないとダメなようです
今回は断念します

3.8.2. マイナーバージョンアップ

  • sfdx-project.jsonversionNumberを以下のように変更します
    • 変更前
      • 0.1.0.NEXT
    • 変更後
      • 0.2.0.NEXT
  • versionNameにもマイナーバージョンが記載あるのでここもver 0.2に変更します
  "packageDirectories": [
    {
      "path": "force-app",
      "default": true,
      "package": "Demo App",
      "versionName": "ver 0.2",
      "versionNumber": "0.2.0.NEXT",
      "ancestorVersion": "HIGHEST",
      "versionDescription": ""
    }
  ],
  • パッケージバージョンを作成します
  • 成功すると以下のように表示されます
Version create.... Create version status: Success
Successfully created the package version [08****************]. Subscriber Package Version Id: 04****************
Package Installation URL: https://login.salesforce.com/packaging/installPackage.apexp?p0=04****************
As an alternative, you can use the "sfdx package:install" command.
  • 以下のコマンドでパッケージバージョンの一覧を確認してみます
sfdx package version list

4. Appendix

4.1. 名前空間をDev Hub組織にリンクする際にポップアップ画面でエラーが出た

ポップアップでログイン画面が表示されるはずが、以下のエラーメッセージが表示されました

error=redirect_uri_mismatch&error_description=redirect_uri%20must%20match%20configuration

接続アプリケーションSalesforceDX Namespace RegistryのコールバックURLに以下が設定されていました
https://ap16.salesforce.com/environmenthub/soma-callback.apexp

Dev Hub組織はずいぶん前に作成して、名前空間のリンクを試した時の接続アプリケーションの設定が残っているためかと推測されました
コールバックURLを以下のようにインスタンスURLで修正します
https://MyDomain.my.salesforce.com/environmenthub/soma-callback.apexp
しばらく時間を置いて再度試すとログイン画面が表示されて、名前空間をリンクすることができました

4.2. 最近参照したデータビューの項目を編集する

最近表示したリストに表示するフィールドを選択する
こちらに記載の通りに実施します

オブジェクト > 検索レイアウトが表示しない場合は、オブジェクトの定義の編集検索を許可をチェックします

参考

おわり。

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