HPEサーバにて、Smart Arrayコントローラを管理・監視するCLIツールを用いて、ディスクの状態確認を行う
はじめに
うっす、もりおです。
唐突のHPEサーバ関連のTipsである。
今回は、HPEサーバにて物理ディスクの状態確認ができる手順を紹介するっす。
インフラエンジニアの保守業務にて、障害対応や調査時に「対象機器において、被疑部品が今どういう状態なのか?」をエビデンスに残すかと思います。
Smart ArrayコントローラーというRAIDコントローラーが搭載されているHPEサーバにおいて、よく使うコマンドだと思われるので、備忘録として残しまーす。
背景・目的
目的
HPEサーバにて、物理ディスクの状態確認をCLI上で行う。
とりあえず、使うコマンドについておしえてくれい
ssacliコマンドっす。
ssacliって何?
ssacli(Smart Storage Administrator Command Line Interface)は、HPE(Hewlett Packard Enterprise)のサーバに搭載されているSmart Arrayコントローラーを管理・監視するCLIツールである。
主にRAID構成や物理ディスク、論理ドライブの状態確認・設定変更などに使われる。
ssacliコマンドの用途
- 物理ディスク(HDD/SSD)の状態確認
- 論理ドライブ(RAID)の構成確認
- ストレージのエラーや障害の検出
- RAID構成の作成・削除・変更
環境
以下に対応している主なサーバ例とssacliが使えない・非対応のケースを列挙しておきやす。
✔ 対応している主なサーバ例
- HPE ProLiant DL360/DL380 Gen9~Gen11
- HPE Synergy
- HPE Apolloシリーズ(Smart Array搭載時)
✖ ssacliが使えない・非対応のケース
- Smart Arrrayコントローラー非搭載のモデル
たとえば、HPE ProLiant MicroServer Gen10など、一部のエントリーモデルではSmart Arrayコントローラーが搭載されておらず、ssacliは使用不可。 - NVMe専用構成のサーバー
NVMeドライブのみを搭載している構成では、Smart Arrayコントローラーを介さないため、ssacliでは管理不可。 - HBA(Host Bus Adapter)モードで動作している場合
Smart ArrayコントローラーがHBAモードで動作していると、RAID構成が無効化され、ssacliでの管理が制限される。 - 旧世代のhpssacliとの混在環境
古いサーバではhpssacliが使われていたため、ssacliコマンドが使えない場合がある。
ただし、ssacliはhpssacliの後継であり、基本的には同じ構文で動作する。 - OSが非対応
ssacliは主にWindows ServerやRHEL系などの主要なサーバOSでサポートされている。Debian系や非公式ディストリビューションでは動作しないことあり。
代表的なコマンドと出力例
物理ディスクの状態確認
ssacli ctrl all show config
または
ssacli ctrl slot=0 pd all show status
出力例:
physicaldrive 1I:1:1 (500 GB SATA, OK)
physicaldrive 1I:1:2 (500 GB SATA, Predictive Failure)
- OK:正常
- Predictive Failure:近い将来の故障が予測される
- Failed:故障
- Rebuilding:再構築中(進捗状況も表示される)