はじめに
「応用情報技術者試験を受けようと思っていたら、廃止されるって聞いたんだけど…?」
そんな声をSNSで見かけるようになりました。
IPA(情報処理推進機構)は2027年度から試験制度を大きく見直し、新しい試験体系へ移行することを発表しています。その中核となるのが**プロフェッショナルデジタルスキル試験(PD試験)**です。
本記事では、「現行の試験制度から何が変わるのか」「PD試験とはどんな試験なのか」「どう対策すればいいのか」を、ITエンジニア・IT職を目指す方の視点でまとめます。
注意:本記事は個人として調査・まとめたものです。正確な最新情報はIPA公式サイトをご確認ください。
出典:IPA 新試験制度のサンプル問題について(2026年6月22日)
現行試験制度の整理
まず現行のIPA試験制度を振り返ります。
レベル1 : ITパスポート試験
レベル2 : 基本情報技術者試験
レベル3 : 応用情報技術者試験
レベル4以上: 高度試験(情報処理安全確保支援士・DB・NW・SM・PM・ES・ST・SA・AU)
「応用情報」はレベル3として、基本情報の次のステップとして多くのエンジニアが受験してきました。
2027年度から何が変わるのか
IPAは2027年度からの新試験制度への移行を発表しており、現行の試験区分が再編されます。
新設される主な試験
| 新試験名(仮称) | 対応する現行試験(目安) |
|---|---|
| プロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験 | 応用情報技術者試験 / PM試験 等 |
| プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験 | 応用情報技術者試験 / NW・DB等 |
| プロフェッショナルデジタルスキル(データ・AI)試験 | 応用情報技術者試験 / DB試験 等 |
| データマネジメント試験(仮称) | (新設) |
| 情報処理安全確保支援士試験 | 情報処理安全確保支援士試験(継続) |
ポイント:「応用情報」という試験区分は廃止され、PD試験が後継となる予定です。
PD試験の3区分を詳しく見る
① PD(マネジメント)試験
こんな人が対象
- DX推進・IT戦略の立案・実行に携わるマネージャー
- プロジェクトマネージャー
- ITコンサルタント
- IT部門のリーダー
主な出題分野
- デジタル戦略・DX推進
- プロジェクトマネジメント(PMBOK準拠)
- ITサービスマネジメント(ITIL準拠)
- システム監査・内部統制(COBIT等)
- 情報セキュリティマネジメント
業務遂行能力・意思決定・リスク判断などを問う問題が多く出題されると予想されます。
② PD(システム)試験
こんな人が対象
- インフラ・クラウドエンジニア
- セキュリティエンジニア
- アジャイル・DevOpsエンジニア
- フルスタックエンジニア
主な出題分野
- クラウドコンピューティング(AWS・Azure・GCP等の概念)
- ネットワーク設計・セキュリティ
- IoT・エッジコンピューティング
- アジャイル開発・DevOps
- AI・機械学習の実務的活用
現場のエンジニアが日々扱う技術領域が幅広くカバーされています。
③ PD(データ・AI)試験
こんな人が対象
- データアナリスト・データサイエンティスト
- AI・MLエンジニア
- データエンジニア
現時点(2026年9月)ではサンプル問題が「準備中」とされており、今後の情報公開が待たれます。
現行試験との最大の違い:「科目B」の存在
PD試験で現行の応用情報と大きく異なる点が**科目B(シナリオ型問題)**の存在です。
科目A:知識確認問題
従来の選択式・知識問題に相当。IT用語・概念・フレームワークの理解を問う。
科目B:シナリオ型実践問題
これが最大の特徴。 実際の業務場面を想定したシナリオが提示され、「この状況でどう判断するか」を問います。
問題のイメージ(マネジメント区分)
【状況】
A社のDX推進リーダーであるBさんは、基幹システムのクラウド移行プロジェクトを
担当している。ステークホルダーから「コスト削減を最優先にしてほしい」という
要望があるが、セキュリティ要件との兼ね合いで課題が生じている。
次の対応策のうち、最も適切なものはどれか。
ア. コスト削減を最優先とし、セキュリティ要件を緩和して移行を進める
イ. ステークホルダーにリスクを説明し、セキュリティ要件を維持した上でコスト削減策を検討する
ウ. 移行を中断し、上位マネジメントに判断を委ねる
エ. セキュリティを最優先とし、コスト増加をステークホルダーに受け入れさせる
「正解を暗記する」のではなく「実務的な判断力があるか」を見るのがPD試験の趣旨です。
現在の応用情報保有者・受験予定者はどうすればいい?
応用情報をすでに取得済みの方
現行の資格証明がいつまで有効か等の詳細はIPAから正式発表を待つ必要があります。ただ、応用情報の勉強で培った基礎知識はPD試験でも大いに活きます。
これから受験を考えていた方
今からPD試験を目指すのが正解です。 応用情報は2027年度以降実施されなくなる予定のため、どうせ目指すならPD試験の対策に舵を切るのが合理的です。
勉強法:今から始めるPD試験対策
STEP 1:IPAの公式サンプル問題を解く
まず出題形式・難易度感をつかむために、IPA公式のサンプル問題(無料公開中)を解いてみましょう。
マネジメント区分・システム区分の科目Bサンプル問題が公開されています(2026年8月31日時点)。
STEP 2:シラバスをもとに体系的に学ぶ
IPA公式のシラバス案(Ver.0.2)が公開されています。苦手分野を洗い出して重点学習しましょう。
STEP 3:問題演習で定着度を確認する
インプットだけでは試験には対応できません。できるだけ多くの問題を解いて「判断の型」を身につけることが重要です。
無料で今すぐ使える:PD試験 問題演習道場
PD試験の対策問題を探している方に、自分が運営している無料サイトをご紹介します。
PD試験 問題演習道場
収録内容
| カテゴリ | 問題数 |
|---|---|
| IPA公式サンプル問題 | 10問 |
| オリジナル演習問題(マネジメント区分) | 75問 |
| オリジナル演習問題(システム区分) | 75問 |
| 合計 | 160問 |
特徴
- 会員登録不要・完全無料
- 全問に詳しい解説付き
- ランダム出題・ジャンル別・間違えた問題のみ再チャレンジ等、多彩な演習モード
- IPA公式シラバス(Ver.0.2)準拠
対策サイトトップはこちら → https://www.pds-siken.com/
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 移行時期 | 2027年度(2027年4月以降) |
| 新設試験 | PD試験(マネジメント・システム・データ・AI) |
| 現行との違い | 科目B(シナリオ型実践問題)が追加 |
| 対策のポイント | 知識暗記だけでなく「実務的判断力」の訓練が必要 |
| 今できること | サンプル問題を解く・問題演習で実践力をつける |
まだ試験制度の細部が確定していない部分もありますが、早めに準備を始めておくことで有利に対策を進められます。ぜひ問題演習道場で今日から実力チェックしてみてください!