前回記事でAWS All Builders Welcome Grant(以下ABWG)の概要や応募の流れについて説明しました!
本記事では実際に採択されてから渡航までを書いていきます!
採択後の準備
採択後にやったことは主に3つです。
- 航空券・ホテル・re:Inventのパスなどの手配
- AWSに関する勉強
- 英語の勉強
- 事前のつながり構築
航空券・ホテル・re:Inventのパスなどの手配
金銭面の支援を頂いてはいますが、手配は決められた手順で各自行います。
この手配期間が採択後すぐとなっており、少し大変でした。
航空券は予算の範囲内で自由にルートを選ぶことができます。
ちなみに私はフライトは行きは関空→ロサンゼルス→ラスベガス、帰りはラスベガス→ダラス→羽田→関空で手配しました。評判の良いハワイアン航空便は予算には収まっていなかった記憶があります。
ホテルはあらかじめTreasure Islandに決められており、パスの手配を行うときに同時に予約が入る仕組みになっていました。
AWSに関する勉強
私はAWSのことを全く知らなかったため、時間をとって勉強しました!
渡航前にAWS Certified Cloud Practitioner、AWS Certified AI Practitionerを取得したほか、JAWSと呼ばれるAWSユーザーグループのコミュニティなどにも参加しました。
この2つの資格については勉強する過程で多くのサービスの概要に触れるため、AWSのサービスからさっぱりわからないという状態から構成図を見て大体何をしているのかわかる、ぐらいまでは成長できたと思います。特に今回はAI関係の発表やセッションが多くあったため、AI Practitionerで機械学習の基礎知識を総ざらいできたのも結果的に良かったと思います。
英語の勉強
採択後に一応DuolingoやAI英会話で少し勉強しました。
現地では参加者同士の交流時間が多くあるため、自己紹介、自分が興味のあることなどはサッと出てくるようにすると会話のきっかけが作りやすいと感じました。
事前のつながり構築
ABWG参加者には事前にSlackチャンネルが共有され、今年の参加者だけでなく、過去の参加者ともつながりを持つことができます。また準備段階からサポートしてくれる10人程度のグループが作られ、メンターもつきます。自己紹介のスレッドなどがポンポン立つので積極的に参加すると、事前につながりを作ることができ、実際に会ったり話したりする機会が作りやすくなっていました。
また日本国内でのつながりとしてJAWSや事前勉強会に参加しました。特にre:Invent前に各地で開かれる事前勉強会では渡航に関するTIPSを聞けるほか、渡航前からつながりを作ることができます。私は大阪で参加し、実際にラスベガスでもその時に繋がった多くの方と会うことができました。私のような1人参加だと日本語で助けを求められる人がいるというのは本当にありがたいことでした。
いざ渡航!
まずは日本からラスベガスへ渡航、その後ホテルまで移動します。
この時、空港からホテルまでの移動にUberを使いましたが、ここもABWGからもらったバウチャーで賄うことができました。早速Tesla車が来て、驚きました!
今回はTresure Islandというホテルを手配してもらいました。バスタブもあり、ベッドも広く、綺麗な部屋でした。re:Inventのメイン会場であるVenetianの向かいにあり、すぐ側の歩道橋で直通になっています。(写真2枚目の白いホテルがVenetian、ホテル出てすぐの写真)
この日は自費で前泊したため、特にイベントはなく、日本で知り合った方に連絡をとり一緒にご飯を食べて、ダウンタウンを観光しました!
レジストレーション
ABWGでは普通のレジストレーションとは別に、ABWGのレジストレーションも行う必要があります。
この時、ABWG参加者であることを示すバッジ(写真右下)とバックパック、Keynoteの前方席に入ることのできるファストトラックのシール、CEOからのお手紙とUSD$250のカード、Deloitteからのガジェットケースとペンを受け取りました。
このレジストレーションをした部屋はABWG参加者専用の部屋となっており、軽食を食べたり、充電や休憩することができるほか、ABWG向けセッションが開かれます。
Welcome Reception
初日は歓迎と交流の会としてWelcome Receptionが開かれました。
ホテルから会場までバスで送迎があり、会場は屋内の遊園地のようなところでした!
ここでも軽食が用意され、事前に決まっているグループで集まったり、その場で交流した仲間たちとアトラクションを巡ることができます。4つくらい用意されていましたが、時間がなく1つしか行くことができませんでした。
初めてABWG参加者のほとんどが集まる場のため、その人数の多さに圧倒されました!あとは皆さんの志の高さも...
セッション
翌日からは数々のセッションが開かれます。Keynoteをメインにその裏でも膨大な数のセッションが開かれているため、自分の興味のあるものを事前に予約し参加していきます。
私はIoTや教育関係のセッションを選択しました。
ここでは他の参加者が多分すごくいい記事をあげてくれていますので通常のセッションについては触れず、ABWGとしてしか参加できない2つのセッションに触れていきます!
Peer talk / Fireside Chat
このセッションは1人のエキスパートに対して、司会が質問をしていく形式で進みます。時間は30分ほどです。
最終的に余った時間は参加者からの質問タイムになりますが、聞いているだけでもOKなので、翻訳アプリを使っても参加できました!
テーマはキャリアやエキスパートの方の専門分野を中心に進むので、どんな人が来るのか事前にリサーチすると良いです。
Peer talk / Speed Mentoring
このセッションはグループディスカッション形式で進みます。時間は90分ほどです。
8人ほどの参加者に対して2人ほどのエキスパートが着き、参加者が質問してエキスパートが答えて、という形が続きます。
各回でテーマが異なり、キャリアやソフトウェアエンジニアリング、セキュリティなど10個ほどあったように思います。
対話形式のため翻訳アプリでついていくのは難しい印象でしたが、各国からの参加者がいることで異なるキャリア観を垣間見ることができ面白かったです!

どちらのセッションも学生から若手の参加者が多いこともあって、キャリアについての掘り下げが多いように感じました。日本ではまだまだ新卒一括採用がメインですが、長期インターンに行って経験を積んでから就職する、レイオフがあるといった環境でどのように技術力を身につけて、アピールしていくかという話をしているのは私にとっては非常に新鮮でした!特に技術力をアピールするために資格は必要か?という質問が多く、このテーマは日本でも議論になっていることがあり、共通のテーマなんだなと感じました。
Networking
ABWG以外にもさまざまな場所でイベントが開かれているのでABWG関連のイベントを優先しつつ、積極的に参加しました!
- APJ on Tour '24
- アジア太平洋地域向けのイベント、日本コーナーに行ったら日本人がたくさんいました
- Japan Night
- 近畿日本ツーリスト主催の日本発ツアー参加者向けイベント、一般枠で参加しました
- All Builders Welcome networking reception
- Deloitte主催のイベント、ABWGの参加者が多く参加していました。コーヒーが嫌いな人、起業している人などを探してビンゴカードを埋めよう!という疑問形を習った時の英語の授業のようなイベントがあり、自然とたくさんの人と話すことができて良かったです。(写真1枚目)
- その他
- 朝ごはんなど誘いがある時は積極的に参加して、ABWG参加者とのサシ飲みもしました(写真2枚目)
ABWG Reception
最終日のre:Play(お祭り)の前に行われる最後の集まりです。
ここでも初日と同様に軽食や飲み物が用意されています。
この時はグループのメンターやメンバーと一緒のテーブルにつき、短い時間でしたが期間中の感想や今後のことについて話すことができました!
そのあとのre:Playも一緒に行き、最後の最後まで楽しむことができました!
観光など!
$250のデビットカードをもらったこともあり、セッションやイベントの合間を縫って観光や買い物も楽しみました!
とはいえ、期間中は忙しいので前泊と最終日(期間中だが帰路につく人も多くてセッションが少なめ)に観光の予定を入れていくといいと思います。
メインの通りは夜中でも人通りが多く、女性1人でも比較的安心して歩くことができたのも助かりました。
帰国後に思うこと!
心配はしすぎなくて良かった!
事前につながりを作っていったこともあり、現地ではかなり楽しく充実した日々を過ごすことができました。特にABWGのSlackチャンネルは活発に動いており、ご飯のお誘いから今こんなSWAG(ノベルティグッズ)配ってるよ!みたいな情報までどんどん流れてきました。
今思い返せば渡航前は不安で不安で仕方なかったのですが、現地ではそんなこと忘れるくらい楽しかったです!
ちなみにABWGのSlackグループは期間終了後も続くので、ずっとつながりをキープでき、新たなイベントの案内も来るのでとても有用です!
資格2つ(の知識)はあって良かった!
AWSのイベントなので当たり前ですが、基礎知識としてどんなサービスが展開されているのかというところがわかっていないとついていけないセッションも多くあると感じました。今回渡航前に取得した2つの資格は技術的側面よりも、サービスの名前と概要を一致させる側面が強かったと感じており、re:Invent参加のためにAWSをちょっと知りたいというくらいであればちょうど良い気がしました。今回バウチャーをもらったので資格取得まで勉強しましたが、資格の有無は関係なく、知識としてあって良かったと思います。ただ、資格があると資格取得者専用のラウンジに入れたり、限定のSWAGがもらえたり、イベントに参加できるといった特典がありました。
英語をもっと勉強したい!
英語が全く話せない訳ではないですが、言いたいことが言えない!というシーンは何度もあり、悔しい思いもありました。特にスゴイ!と思った技術を見た時にめちゃくちゃ伝えたいのに語彙がなくて伝わらない!というのが本当に多くて、もっともっと英語を勉強したいというモチベーションになりました!
最後に
私はAWSを知らずに応募し、周りの参加者はスゴイ人たちばかりで、圧倒されることも多くありましたが、積極的に踏み出すことでたくさんのことを学び、感じることができました。改めて今回のre:Invent参加にサポートいただいた皆様へ感謝申し上げます。
前回記事でも書きましたが、もしこの記事や案内を見て応募するか迷っているという人がいればまずは応募してみてください!もし応募などで不安なことがあれば全力でサポートしますので、気軽にご連絡ください!