VPC(Amazon Virtual Private Cloud)とは
AWS上に作成できるプライベート仮想ネットワーク空間。AWS内に専用ネットワークを構築してAWSリソースを配置できる。
VPC内にリソースを作成するにはサブネット(大規模なネットワーク内の小さなネットワークで)が必要。またVPCはリージョン単位で作成でき,CIDR表記でネットワークを構築する。
VPCは複数のアベイラビリティゾーンをまたいで構築できるが,サブネットは各アベイラビリティゾーンごとに作成。
仮想ネットワーク
ハードウェアで構成されたサーバーリソースを、仮想化ソフトウェアを使って抽象化したネットワーク
CIDR表記
198.51.100.xxx/24」のように「IPアドレス/サブネットマスクの1の個数」で表記する
サブネットタイプ
パブリックサブネット
WEBサーバーなどインターネットとの通信が必要なEC2をパブリックサブネットに構築する。サブネット設定後,インターネットゲートウェイへのルーティングを設定することでパブリックサブネットを作成する。
プライベートサブネット
インターネットとの通信ができない。NATゲートウェイを介することで,プライベートサブネット内でインターネットへの通信を行うことが可能になる。
VPCの外部通信
VPCのリソースが外部通信をする場合は,ネットワークゲートウェイリソース(VPC外のネットワークと通信を行う際に経由する中継地点)を設置する。
インターネットゲートウェイ
作成後にVPCにアタッチすることでVPCとインターネット間の通信を可能にする。VPCに1つ作成できる。通信元のリソースがパブリックIPアドレスを持っている必要がある。AWS側でスケーリング・冗長化されているので可用性が高い
パブリックIPアドレス
動的に割り当てられるものと,固定的に割り当てられるもの(Elastic IP Address)がある。
NATゲートウェイ
プライベートサブネット内でインターネットへの通信を行う場合に,パブリックサブネットへ設置する中継用ゲートウェイ。単方向通信であり,プライベートサブネットからインターネットへ通信できるが,逆は不可能。
仮想プライベートゲートウェイ(VPN GW)
VPCとオンプレミス環境を接続するためにAWSに作成するネットワークゲートウェイ。
カスタマーゲートウェイ
AWSとのVPN接続においてオンプレミス側に配置するゲートウェイ。オンプレミス環境で動的ルーティングを利用する場合は,BGP(Border Gateway Protocol)と呼ばれるピア接続を利用してオンプレミスと接続する。
BGP
ネットワーク同士を相互に結ぶ時に,互いのネットワーク経路情報をやり取りするための規格
ピア接続
対等な接続
VPCピアリング接続
独立した2つのVPCを接続し,プライベートアドレスを使って相互に通信する。冗長化された形で構築され,同じリージョンの別アカウントのVPCとも接続ができる。
VPCエンドポイント
VPC内からAWSマネージドサービスにアクセスするためのサービス。
エンドポイントの種類 | 説明 |
---|---|
ゲートウェイ型 | ルートテーブルの設定が必要 |
インターフェース型 | AWS PrivateLinkを利用したエンドポイント。セキュリティグループを使って許可する接続を制御 |
トランジットゲートウェイ
VPC間の接続を統合するアグリゲーション(集約型)のネットワーク管理サービス。
メリット
- オンプレミスとの接続で仮想プライベートゲートウェイが不要
- クロスアカウントアクセスを利用できる。
クロスアカウントアクセス
特定のアカウントのAWSリソースに,別アカウントからのアクセスを許可する設定
参考
https://www.rworks.jp/system/system-column/sys-entry/22121/
https://wa3.i-3-i.info/word11990.html
AWSの基本・仕組み・重要用語が全部わかる教科書