はじめに
コーディング未経験から、自分のアプリを作るためにCodexを使い始めて、しばらく経ちました。
その間にモデルは2世代進み、GPT-6を試すと、使い始めた頃とは使用感がかなり変わったと感じます。ChatGPTとCodexも1つのアプリにまとまり、使える機能が増えました。
今回は、今のアプリを初心者がどう使えばよいか、ChatGPTとCodexの選び方から、追加された機能の用途まで整理します。
機能が多くて複雑に感じるかもしれませんが、まずは次の5つを覚えておけば、基本的な使い分けが分かります。
(端末がデスクトップ前提)
- 質問・相談する → Web版/アプリのChatGPT Chat
- スライド・提案書・報告書を作る → Web版/アプリのChatGPT Work
- コードを書く・修正・テスト → Codex
- 作業に関してわからない言葉や状況 → Codexー「詳細を確認」
- 実行中の作業を止めずに質問・整理する → Codexーサイドチャット
目次
- ChatGPTとCodexを作業内容と利用環境で選ぶ
- Web版・デスクトップアプリのChatGPTでChatとWorkを選ぶ
- デスクトップアプリのCodexで「詳細を確認」「Quick chat」「サイドチャット」を使う
- GPT-6 Astraの推論強度と利用量
- まとめ
1. ChatGPTとCodexを作業内容と利用環境で選ぶ
最初に、ChatGPTとCodexのどちらを使うかを選びます。デスクトップアプリでは、製品選択からChatGPTとCodexを切り替えられます。公式の比較
| 製品 | 用途 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| ChatGPT | 質問、スライド・提案書・報告書の作成 | Chatで相談し、Workで資料収集とファイル作成を進められる |
| Codex | アプリ開発、不具合修正、ファイル整理 | コードやファイルを編集し、テストや実行結果を確認できる |
次に、どこで使うかを選びます。この記事では、次の名前を使い分けます。
| 本文での表記 | 開く場所 | 作業対象 |
|---|---|---|
| Web版ChatGPT | ブラウザで開くChatGPT | ChatGPTプロジェクト、アップロードした資料、接続済みの情報 |
| デスクトップアプリのChatGPT | PCへインストールしたChatGPTアプリ | ChatとWork、ChatGPTプロジェクト |
| デスクトップアプリのCodex | ChatGPTアプリでCodexへ切り替える | PC上のローカルプロジェクトやWorktree |
| Codex Cloud | Webブラウザ、またはデスクトップアプリで実行場所にCloudを選ぶ | 接続したリポジトリを展開したクラウド環境 |
「Web版Codex」という名前ではなく、この記事では公式表記に合わせて「Codex Cloud」と書きます。Codex Cloudはアプリをインストールしなくても利用できますが、PC内のフォルダを直接開く機能ではありません。リポジトリをクラウド上のコンテナへ展開し、コードの編集とテストを行います。公式Codex Cloud
Web版ChatGPTとデスクトップアプリのCodexを選ぶ
Web版ChatGPTはブラウザで相談や資料作成を始められます。PCにある元ファイルを直接修正し、手元の開発環境でテストする場合は、デスクトップアプリのCodexでローカルプロジェクトを開きます。
| 用途 | Web版ChatGPTでの進め方 | デスクトップアプリのCodexを選ぶ場合 |
|---|---|---|
| 質問、公式資料の調査 | Chatへ質問やURLを渡す | 対象プロジェクトのファイルも調べて回答してほしい |
| 記事作成、ログの分析 | 資料を添付し、結果をダウンロードする | PCにある元の記事やログを直接読み、ファイルを更新してほしい |
| コード修正とテスト | コードやログを添付し、修正案を手元で反映する | 対象フォルダを直接修正し、同じ環境でテストしてほしい |
| 開発中の画面確認 | スクリーンショットとコードを渡す | ローカル画面、コード、実行結果を続けて確認してほしい |
元ファイルの反映とテスト結果の貼り付けを減らす
私が手元のアプリを継続して開発するときにCodexを選ぶ理由は、次の作業を一つのローカルプロジェクト内で続けられるためです。
| 続けて扱える内容 | 減らせる操作 |
|---|---|
| PCにある元ファイルを直接修正する | 修正版をダウンロードし、元ファイルへ貼り直す |
| 同じ開発環境でテストを実行する | テスト結果やエラーログをコピーして、次の質問へ貼り付ける |
| 同じタスクの会話と実行結果を読み返す | 直前までに試した方法や失敗の経緯を毎回説明する |
AGENTS.mdからプロジェクトのルールを読む |
使用するツール、確認方法、変更してはいけないファイルなどを毎回伝える |
同じタスクを続けている間は、会話、変更したファイル、テスト結果、失敗した方法を踏まえて次の修正を頼めます。例えばテストに失敗した後は、ログを自分で貼り付け直さなくても、「原因を直して、もう一度テストして」と続けられます。公式Projects and chats
AGENTS.mdには、プロジェクトで毎回守ってほしいルールを書けます。Codexは作業開始時にこのファイルを読み込むため、新しいタスクでも同じルールで始められます。公式AGENTS.md
新しいタスクへ切り替えたときに、以前の会話や失敗ログがすべて自動で渡るわけではありません。後から必要になる仕様、決定理由、過去の失敗は、README、仕様書、作業メモなどのファイルに残しておくと、新しいタスクからも確認できます。
Codexには過去の作業から役立つ内容を引き継ぐローカルメモリもありますが、初期状態では無効です。必ず守るルールはAGENTS.md、残したい経緯はプロジェクト内の文書に書く方が確実です。公式メモリ
おすすめの進め方
新しいアプリは、ChatGPTのChatで構想を決める → Codexへ内容を渡す → Codexで実装する、という順番がおすすめです。
| 段階 | 使う機能 | 作業 |
|---|---|---|
| 1 | ChatGPTのChat | 利用者、目的、必要な機能を相談する |
| 2 | ChatGPTからCodexへの引き継ぎ | 決まった仕様をCodexへ渡す |
| 3 | Codex | コードを作成し、動作確認とテストを行う |
新しいアプリの構想はChatGPT、実装はCodex
新しいアプリを作る場合、最初の相談はChatGPTのChatから始めます。誰が何に使うのか、必要な機能や画面を決めたらCodexへ移り、コードの作成とテストを頼みます。
既存のアプリについて相談する場合は、最初から対象プロジェクトのCodexを使います。Codexなら、実際のファイルを調べたうえで変更方法を提案できます。
| 状況 | おすすめ | 相談する内容 |
|---|---|---|
| 新しいアプリの構想を考える | ChatGPTのChat | 利用者、目的、必要な機能、画面構成 |
| 決めた仕様を実装する | Codex | ファイル構成、コード作成、テスト |
| 既存アプリの機能追加や不具合を相談する | 対象プロジェクトのCodex | 現在のコードを確認した変更方法 |
ChatGPTで相談する場合、Web版ChatGPTとデスクトップアプリのChatGPTは、使いやすい方で構いません。既存アプリをCodexで調べてもらい、まだ変更してほしくない時は、依頼の範囲を伝えます。
このアプリに機能を追加したい。
現在のコードを確認して、まだ変更せずに実装方法だけ提案して。
ChatGPTで決めた内容をCodexへ渡す
ChatGPTのプロジェクトとCodexのローカルプロジェクトは別々に管理されています。ChatGPTで相談した内容は、Codex側から次の手順で取り込みます。
| 順番 | 操作 |
|---|---|
| 1 | ChatGPTのChatで、作る目的や必要な機能を相談する |
| 2 | アプリをCodexへ切り替え、対象のローカルプロジェクトを開く |
| 3 | Codex側のNew chatから既存のChatGPT会話を開き、Codexの新しいタスクへ追加する |
| 4 | 追加した内容を確認してもらい、コード作成とテストを頼む |
相談用と実装用でCodexのタスクを分ける場合は、相談用タスクから実装用タスクへ要点を送るよう頼めます。
「アプリ実装」というタスクに、ここで決まった仕様、未決事項、次に行う作業を要約して送って。
各タスクの会話履歴は別々なので、後から何度も使う仕様は仕様メモ.mdにも保存しておくと確実です。公式Projects and chats
2. Web版・デスクトップアプリのChatGPTでChatとWorkを選ぶ
Web版ChatGPTとデスクトップアプリのChatGPTで新しいチャットを開くと、ChatとWorkの2つのモードがあります。違いを知っておくと、依頼内容に合わせて使い分けられます。公式Quickstart
Chatでも調査や資料分析ができ、「表にして」「Excelにして」と頼めます。Workは、作成できるファイルの種類より、選べるモデルと推論強度、作業の進め方に違いがあります。
| 項目 | Chat | Work |
|---|---|---|
| 用途 | 質問、相談、調査、資料分析を会話しながら進める | 調査や資料分析を含む複数の作業を任せ、成果物を作る |
| モデルと推論 | Instantなど、ChatGPTの会話向け設定で使う | プランで利用できるAstra、Sol、Terra、Lunaなどのモデルと推論強度を選ぶ |
| ファイル作成 | 表、文章、Excelなどを会話の回答として作る | 資料収集、分析、構成、作成、確認を続けて行い、ファイルを仕上げる |
| 依頼例 | このPDFを読んで、改善点を表にして | このPDFとWeb情報を比較し、数値を確認して提案書を作って |
| 進め方 | 回答を確認し、次の質問や修正を頼む | 必要な情報を集め、ツールを使い、完成したファイルまで仕上げる |
| 確認対象 | 回答、要約、比較結果、アドバイス | 文書、スライド、表などの完成した成果物 |
複数の資料、判断、確認が必要な成果物では、WorkでAstraやSolを選び、推論強度を上げることで、計画や分析に多くの処理を使えます。推論強度に応じて処理時間とTokenの使用量も増えます。公式Use ChatGPT・公式Models
Chatで質問・相談する例
- 分からない用語を説明してもらう
- 文章を短くする・言い換える
- アイデアを出す・選択肢を比較する
Workで作る成果物の例
- スライド・プレゼン資料を作る
- 提案書・企画書を作る
- 不具合報告書・調査報告書を作る
- マニュアル・手順書を作る
- 記事・告知文を作る
- 議事録・要約を作る
- 集計表・グラフを作る
ChatとWorkを同じプロジェクトで管理する
ChatGPTのプロジェクトには、ChatとWorkの両方のチャットを保存できます。アップロードしたファイル、プロジェクトの指示、接続済みの資料を共有し、相談はChat、成果物の作成はWorkに分けて管理できます。公式Projects and chats
ChatからWorkへ切り替える目安
次のどれかに当てはまる場合は、Workへ切り替えるのがおすすめです。
| Chatで進めやすい作業 | Workへ切り替える作業 |
|---|---|
| 1つの質問に答えてもらう | 複数の資料やWeb情報を比較する |
| 1つの資料を要約し、意見を聞く | 調査、分析、構成、作成、確認を続けて行う |
| 回答を見ながら自分で次の指示を出す | 情報源や数値を確認してからまとめる |
| 簡単な表やExcelを1回の指示で作る | 複数シート、数式、グラフを作り、元資料との確認まで行う |
迷った時は、会話ごとに自分で確認して進めるならChat、モデルと推論強度を選び、複数工程をまとめて任せるならWorkと考えると選びやすくなります。
3. デスクトップアプリのCodexで「詳細を確認」「Quick chat」「サイドチャット」を使う
通常のチャットで依頼する作業の例
- コードを読む・仕組みを調べる
- アプリやWebサイトを開発する
- 不具合を調べて修正する
- テスト・コードの点検をする
- 開発環境を整える・運用作業を自動化する
- ファイルを整理・一括編集する
- PC上のアプリを操作する(Computer Use)
- ブラウザで調査・入力・動作確認をする(Browser Use)
例: 「このフォルダのファイル名を日付と資料名にそろえて」と依頼し、結果を見て追加の変更を頼みます。
Computer UseとBrowser Useは、対応ツールの接続・設定が必要です。ChatGPT Workでも利用できます。公式Use ChatGPT
「詳細を確認」で実行した作業やエラーを見る
| 確認対象 | 確認内容 |
|---|---|
| ファイル整理 | 名前の変更で何を実行したか、エラーが出たか |
| アプリの動作確認 | テストが成功したか、どこで失敗したか |
「詳細を確認」は「Quick chat」に属しています。
ポップアップしたチャット欄のサイズは自由に表示できますが、画面の上で表示されるため、ノートパソコンだとすこし窮屈です。
確認し終わったら、右上の「‐」で窓口を閉じて、再度確認が必要な場合は、下文の「Quick chat」を呼び出して、チャット履歴を確認することができます。
Quick chatから既存のChatGPT会話を開く
| 操作 | 用途 |
|---|---|
Codexの New chat から Quick chat を選ぶ |
ChatGPTの会話へアクセスする |
質問例:
- 「APIって何?」と用語を聞く
- 「この説明を3行にして」と文章を直す
- 「アプリ名を5つ考えて」と相談する
Quick chatは利用可能な場合に表示されます。公式Use ChatGPT
サイドチャットで通常チャットを止めずに確認・整理する
サイドチャットは、開いているCodexの通常チャットに付いている別のチャットです。通常チャットと同じプロジェクトや作業状況を踏まえて質問でき、実行中の作業を中断せずに確認や整理を進められます。
| 操作 | できること |
|---|---|
| サイドチャットを開く | 現在の進捗、エラー、これまでの判断について質問する |
| 通常チャットの文章を選択してサイドチャットを開く | 選択した説明や判断だけを指定して、調査やレビューを頼む |
| サイドチャットで結論を出す | 必要な判断や修正案を通常チャットへ伝えて、作業に反映してもらう |
質問例:
- 「今どこまで終わっていて、次に何をする予定?」
- 「選択した判断に、足りない確認がないかレビューして」
- 「このエラーの原因と、実行中の対応を整理して」
- 「ここまでの進捗を、今日の報告文にまとめて」
- 「この修正案を通常チャットに伝えて、作業へ反映して」
私は、通常チャットの判断に少し不安を感じた時、サイドチャットでもう一度レビューしてもらっています。同じモデルでも、別の方法や足りない確認がかなり高い確率で提案されるためです。
また、通常チャットの実行に影響を与えず、進捗やトラブルの履歴を整理できます。私は毎日の作業報告を作る時にもサイドチャットを使うことで、短時間で進捗と作業予定を一括に確認しています。
おまけ. GPT-6 Astraの推論強度と利用量
私の環境では、2026年9月9日に新しいモデルのGPT-6 Astraが追加されました。
使ってみて一番気になったのは、クレジットの減りの速さです。開発作業を繰り返していると、1日でProのクレジットを使い切ることもありました。そこで、毎回Astraを選ぶのではなく、作業に合わせてモデルと推論強度を切り替えています。公式更新情報
推論強度は作業内容に合わせて比較する
公式の移行方針は、従来のnone / minimalからはlow、それ以外は現在の推論強度を維持して比較することです。公式Model guidance
以下は、公式仕様を基にした開始値の提案です。
| 用途 | 試す設定 |
|---|---|
| ページ要約、対象が決まった小さい修正 | low |
| 普段の実装、複数資料の比較 | medium |
| 原因不明の不具合、複数ファイルにまたがる設計 | high |
| highで解決しない複雑な問題 | xhigh / max |
Token数と利用枠は別に確認する
Tokenはモデルが処理する情報量です。契約内の利用枠は、モデル、会話履歴、推論、ツール、キャッシュなどを含めて決まります。WorkとCodexは利用枠を共有します。公式Pricing
2026年9月9日時点のローカル利用の目安です。単位は5時間あたりのメッセージ数で、実際の利用量は作業内容によって変わります。Proには利用枠がPlusの5倍・20倍の区分があります。
| モデル | Plus | Pro 5x | Pro 20x |
|---|---|---|---|
| GPT-6 Astra | 5〜45 | 25〜225 | 100〜900 |
| GPT-5.6 Sol | 10〜100 | 50〜500 | 200〜2,000 |
| GPT-5.6 Terra | 25〜200 | 125〜1,000 | 500〜4,000 |
| GPT-5.6 Luna | 250〜2,000 | 1,250〜10,000 | 5,000〜40,000 |
週間上限が適用される場合もあります。現在の残量とリセット時刻はUsage画面で確認します。公式Pricing
| API料金の項目 | 料金・条件 |
|---|---|
| 入力 | $10 / 100万Token |
| キャッシュ済み入力 | $1 / 100万Token |
| 出力 | $50 / 100万Token |
| 入力が272,000 Token超 | リクエスト全体の入力・キャッシュ料金が2倍、出力料金が1.5倍 |
OpenAIは、一部の評価で出力Tokenを減らしながら結果を改善したと説明しています。自分の作業では、同じ依頼で結果・時間・利用量を比較して判断します。公式Model guidance
私が今試しているモデルの使い分け
現在は、GPT-6 Astraを承認内容の確認、レビュー、提案の判断など、作業全体を監督する役にしています。実際の作業はサブエージェントへ分け、GPT-5.6 Lunaのmaxで進めています。
Astraにすべての作業を任せず、重要な判断に絞って使うことで、クレジットの消費を抑えています。それでも、1〜2時間ほど開発を続けると、Proの残量が約10%減りました。性能は高いものの、Proでも長時間の開発に使い続けるには厳しいと感じています。
今のところ、私のアカウントには使えるリセット枠が残っています。その分がある間は、この役割分担でGPT-6 Astraを試し続ける予定です。
まとめ
用途ごとのおすすめは次の通りです。
| 用途 | おすすめの機能 |
|---|---|
| 質問、相談 | Web版またはデスクトップアプリのChatGPT Chat |
| スライド・提案書・報告書を作る | Web版またはデスクトップアプリのChatGPT Work |
| PCのプロジェクトを開発・修正する | デスクトップアプリのCodex |
| 接続したリポジトリをクラウドで修正する | Codex Cloud |
| 実行中のCodexを止めずに確認・整理する | デスクトップアプリのCodexにあるサイドチャット |
GPT-6 Astraは、短い修正ならlow、普段の実装ならmediumから比較します。使用量はUsage画面で確認します。
参考資料
- Projects and chats
- Quickstart
- Use ChatGPT
- Get started with ChatGPT Work
- Long-running work
- Browser extension
- Codex environments
- Codex cloud environment
- Custom instructions with AGENTS.md
- Memories
- What's new
- Model guidance: GPT-6 Astra
- GPT-6 Astra Model
- Pricing
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