AWS認定試験に合格したいけれど勉強している時間がない!
本記事では、そんな方々に向けて、 効率の良い勉強法 を紹介します。
対象読者
- いずれかのAWS認定資格の取得を目指している方
- 効率の良いAWS認定資格の勉強方法を探している方
なぜこの記事を書いたのか
昨今、AWS認定資格を取得したいと考えるエンジニアは少なくないと思います。
- 新たなスキルを習得したい
- 持っているスキルを証明する
- PJ参画の要件として必要である
- 上司から取得するように言われた
等々、AWS認定資格を取得したいと考える理由は様々だと思います。
その反面、業務やプライベートが多忙で十分な勉強時間を確保できず、受験しても不合格となってしまったり、そもそも受験自体を諦めてしまう方もいるかもしません。
しかし、せっかく新たな資格を取得しようと思ったのに、諦めてしまうのはもったいない思います。
本記事は、多忙でありながらも新たな資格取得やスキルアップを目指しているエンジニアの方々にとって、少しでも助けになればと思い、執筆いたしました。
結論
時間がない人のための勉強法なので、結論から述べます。
以下の流れで学習しましょう。
- AWS公式試験ガイドで試験範囲を確認する
- 試験ブログを読んで試験のポイントと特に重要なAWSサービスを把握する
- AWS Skill Builderのデジタルトレーニングを受講する
- Udemyの模擬試験で問題を解かず先に解説を読む
- Udemyの模擬試験の再試験を受ける
- 再試験と苦手分野の学習を繰り返す
詳細
ここからは、各コンテンツの学習法を詳しく解説していきます。
1. AWS公式試験ガイドで試験範囲を確認する
まずはAWS公式の試験ガイドで試験範囲を確認しましょう。
試験ガイドには、試験概要だけでなく、
- 試験に出題される可能性のあるテクノロジーと概念
- 範囲内のAWSのサービスと機能
- 範囲外のAWSのサービスと機能
が明記されているので、これらを確認しておくことは重要です。
また、試験ガイドに登場する用語でわからないものがあれば、この段階で復習しておきましょう。
「試験の対象となる主要なツール、テクノロジー、概念」および「範囲内のAWSのサービスと機能」に記載されているAWSサービスについては、少なくとも概要は理解しておく必要があります。
例えば、「AWS XXXXってどんなサービスだったかな・・・?」という状態だと、問題文の意味が分からない、または誤解してしまうので、最低限、試験範囲に含まれるAWSサービスの概要は把握しておきましょう。
2. 試験ブログを読んで試験のポイントと特に重要なAWSサービスを把握する
受験する試験名で検索すると、さまざまなブログが出てきます。
それらのブログを読んで、受験する試験のポイントと特に重要なAWSサービスを把握しましょう。
様々なブログがありますが、個人的にはNRI Netcom 小西さんのブログが各試験のポイントを網羅的に解説しており、参考にさせていただくことが多いです。(小西さん、ありがとうございます!)
本記事を読んだ方もぜひ読んでみることをおすすめします。
ただし、様々な試験ブログをすべて読了するには、相当な時間を要します。
そのため、 この段階では、受験する試験のポイントと特に重要なAWSサービスをなんとなく把握した くらいに留めておきましょう。
※ この後に紹介する学習コンテンツを終えた後、時間に余裕があれば、改めて熟読することをおすすめします。
3. AWS Skill Builderのデジタルトレーニングを受講する
AWS Skill BuilderはAWSが無償提供(一部有償コンテンツもあります)しているオンデマンドの学習コンテンツです。
受験する試験名で検索すると関連するコンテンツが出てきます。
※ ただし、受験する試験によっては、コンテンツが提供されていなかったり、英語版のみしかない場合もあります。
認定試験関連のコンテンツは大きく分けて以下の2つがあります。
- 試験準備コース
- 模擬試験
試験準備コースは、解説動画と理解度テストを中心に構成されたコンテンツです。
最初はこのコンテンツから始めることをおすすめします。
模擬試験は、問題数は多くありませんが、正解/不正解と解説が表示されるので、解説を読んで理解を深めていきましょう。
4. Udemyの模擬試験で問題を解かず先に解説を読む
「問題を解かず先に解説を読む」、これが効率良く学習するために一番重要なポイントです。
Udemyは有償コンテンツが多く、モノによっては5,000円を超えるモノもあり、安くはありません。
ただし、Udemyは頻繁に割引キャンペーンを実施しており、キャンペーン中であれば2,000円程度で購入することができるので、割引キャンペーンをうまく利用して出費を抑えましょう。
模擬試験コースの見つけ方
Udemyで受験する試験の模擬試験を検索します。
検索する際のポイントは以下です。
- 受験する試験名で検索する
- 英語コースも検索対象とする
- 模擬試験コースを選ぶ
- 問題数が多く、評価の高いコンテンツを選ぶ
受験する試験名で検索する
これは説明不要と思いますが、後述する英語のコースも検索対象とするため、例えば「AWS Certified Solutions Architect – Professional」のように、英語の正式名称で検索することをおすすめします。
また、試験名を間違えると悲しい思いをすることになるので気を付けましょう。
英語コースも検索対象とする
日本語コースよりも英語のほうが豊富なので、日本語コースで絞り込まず、英語コースも検索対象としましょう。
英語が苦手な方でも大丈夫です。
模擬試験はテキスト情報なので、ブラウザの翻訳機能を使うことで、英語が苦手な方でも支障なく、学習を進めることが可能です。
模擬試験コースを選ぶ
動画による解説講座はAWS Skill Builderを受講することで良しとして、ここでは模擬試験コースを選びます。
AWS Skill Builderにも模擬試験もありますが、問題数が少ないので、Udemyの模擬試験で補強していきます。
もちろん、時間とお金に余裕がある方はUdemyの動画による解説講座を購入・受講してもよいと思います。
問題数が多く、評価の高いコースを選ぶ
Udemyには様々なコースがあるので、なるべく問題数が多く、評価の高いコースを選びましょう。
稀に問題の解説がない(正解/不正解のみの)コースがありますが、そういったコースは評価が低くなるので、評価の高いコースを選んでおくと、解説がなかった・・・ということは避けやすくなります。
また、コースのレビューを見ると、解説の有無がわかる場合もあります。
Udemyの模擬試験で学習する際のポイント
Udemyの模擬試験で学習する際、最初は問題を解かず、解説から読んでください。
効率良く学習するには、これが重要です。
知識・学習が不十分な状態で模擬試験を受けても分からないことが多く、悩んでしまうため、必要以上に時間を使ってしまいます。
また、その状態で多くの問題を解くのは苦痛であり、学習のモチベーションが下がってしまうリスクもあります。
そのため、最初は問題を解かず、解説から読みましょう。
解説から読むと答えを覚えてしまうのではないか?という懸念を持たれるかもしれませんが、答えを覚えてしまっても問題はありません。
ただし、再試験を受ける際、丸暗記した答えを回答するのではなく、 「なぜ、この選択肢が正解なのか?」「なぜ、他の選択肢は間違いなのか?」を頭の中で説明できること を意識しましょう。
すべての問題でこれが出来るようになるまで、解説を読む(必要に応じて他の学習コンテンツで補完する)→再試験を繰り返します。
5. Udemyの模擬試験の再試験を受ける
Udemyでは購入したコースは何度でも再受講することをできるので、一通り解説を読み、理解を深めたら、再試験を受けましょう。
再試験受験時のポイントは、以下です。
- わからない・自信のない問題に時間をかけない
- わからない・自信のない問題は当てずっぽうで回答せず、未回答とする
- わからない・自信のない問題はチェック・メモしておく
わからない・自信のない問題は再試験終了後に改めて解説を読みましょう。
また、解説を読んでも理解できなかったものについては、関連するAWS公式のサービス別資料(Black Belt)や技術ブログを検索して理解を深めることをおすすめします。
6. 再試験と苦手分野の学習を繰り返す
再試験を受けた後は、わからなかった問題・自信のない問題の解説や関連する技術ブログ等を読み、理解を深めます。
その後、もう一度、試験を受けます。
これを繰り返します。
繰り返しは回数ではなく、以下を目安にしましょう。
- 安定して9割以上のスコアが取れるようになった
- 問題の各選択肢について、正解・不正解の理由が説明できるようになった
これができるようになれば、試験に合格できるだけの知識は身に付いているはずです。
まとめ
時間がない中、効率良くAWS認定試験の学習するには以下が重要です。
- Udemyなどの模擬試験を活用する
- 最初は問題を解かず、解説から読む
- 各選択肢の正解・不正解の理由を説明できるようになるまで再試験と学習を繰り返す
補足
実際にAWSサービスに触れることの重要性
本記事は、AWS認定試験に合格するための効率の良い勉強法をテーマとしており、模擬試験を中心とした勉強法を紹介しています。
しかし、AWSを用いてシステムやサービスを構築するには、実際にAWSサービスに触れ、動かしてみることが重要なのは言うまでもありません。
実際にAWSサービスに触れる際は、ハンズオンコンテンツが有用です。
例えば、AWS公式からも AWS Hands-on for Beginners と呼ばれるハンズオンが無償で提供されています。
他にも様々なハンズオンコンテンツが提供されていますので、こういった学習コンテンツを活用し、資格取得だけでなく、より実践的なスキルを身に付けていくことをおすすめします。
Japan AWS All Certifications Engineerについて
Japan AWS All Certifications Engineerとは、AWS JapanがAWSパートナー企業を対象として実施しているAWS認定試験資格を全て保持しているエンジニアを表彰するプログラムです。
本記事執筆時点(2024年3月24日)で、2024年度の申し込み受付中(2024年4月5日23:59迄)となっており、申し込み時点で下記12種類の認定資格が有効、かつ、審査期間である2024年4月30日まで有効である必要があります。
- AWS Certified Cloud Practitioner
- AWS Certified Solutions Architect – Associate
- AWS Certified SysOps Administrator – Associate
- AWS Certified Developer – Associate
- AWS Certified Solutions Architect – Professional
- AWS Certified DevOps Engineer – Professional
- AWS Certified Security – Specialty
- AWS Certified Database – Specialty
- AWS Certified Machine Learning – Specialty
- AWS Certified Advanced Networking – Specialty
- AWS Certified Data Analytics – Specialty
- AWS Certified SAP on AWS – Specialty
“時間がないけどSAP on AWS認定試験に合格したい人に贈る効率の良い勉強法”との関連
以前に“時間がないけどSAP on AWS認定試験に合格したい人に贈る効率の良い勉強法”という記事を投稿しましたが、SAP on AWS認定試験は2024年4月29日をもって廃止されることがAWSから発表されています。
つまり、以前に投稿した記事は2024年4月29日にはお役御免となるわけですが、勉強方法という観点ではSAP on AWS認定試験に限らず有効だと思うので、汎用的な内容としたものが本記事です。
あとがき
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
本記事が、多忙な中、新たな資格取得やスキルアップを目指しているエンジニアの方々の一助になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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