この記事は何か
API / DB / 画像アップロードを含むシンプルな Web サービスを作りたいなと思ったので
GPTを片手にインターネットの海に潜ってみました。
MVP〜中規模を想定し、公式価格(2025/12時点)を基に整理してみていますが
正直各サービスを使い倒したわけではないので、参考程度にお願いします。
また、時間の都合上サービスは目についたものに絞っているので、おすすめのサービスなどあったらコメントで教えてもらえると嬉しいです。
各サービスで実現できそうなこと
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Vercel: 1TB までの帯域が含まれ、Next.js などのアプリをホスティングできる。
Serverless/Edge Functions は従量課金、DB は外部前提なのでサービスとして完結させることは難しそうです。 -
Cloudflare (Workers + R2): 軽量のV8環境が提供されます。帯域/CPU込みでコスパは高そうです。Node互換は限定的、バッチなど重い処理は難しそうです。
R2という、S3互換のオブジェクトストレージがあり静的ファイルの配布などにも利用できるようです。 -
Supabase: マネージドPostgres+Auth/Storage/Realtime/Edge Functionsが提供されるようです。
立ち上げはかなり早いかつ、認証とDBをまとめられるようです。I/Oや転送増で従量が跳ねるみたいなので、試算だけはやった方が良さそうです。 -
Convex: スキーマ管理されたDBとリアクティブクエリに強いようです。クライアント直呼びのDB+関数などは重宝しそうです。
リアクティブクエリで「通知→再fetch」で更新頻度が高いと従量が上がるようです。サブスクを絞るなどしてご利用は計画的にした方が良いようです。 -
AWS: 少し毛色が異なりますが、今回比較する必要があったので書いてみました。
さながらこの世の全てをそこに置いてきた、Amazonが作りしラフテル。300を超えるサービスは、男たちをクラウドに掻き立てるとかなんとか。
Vercel Pro ($20/人/月) でできそうなこと
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含まれるもの(2025-12 時点の公式記載ベース)
- 帯域: 1TB/月(超過 $0.20/GB 目安)。
- デプロイ: 無制限(Preview/Production 含む)、カスタムドメイン、Env 管理、Team 単位の権限。
- 監視系: 基本のロギング/メトリクス、Speed Insights のベース機能。
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従量課金になるもの
- Serverless Functions / Edge Functions の実行時間・リクエスト。
- Image Optimization / Blob Storage / Edge Config などのプロダクト利用量。
- 帯域 1TB 超過分、Build/OG Image 生成など追加リソース。
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ポイント
- $20 は席料(ユーザー単位)。1TB を超える CDN 配信や重い関数実行があると従量がすぐ乗る。
- DB は含まれないので注意。
- 後述するSupabaseを絡めたコンボは、あまりにも有名。
- 重いバッチや長時間処理は外部ワーカーに逃がす設計が安心。
- 参考URL: Vercel Pricing https://vercel.com/pricing, Vercel Proプラン概要 https://vercel.com/docs/accounts/plans/pro
Cloudflare(Workers で Web/API を動かす場合)
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基本料金と含まれる枠
- Workers Standard: $5/月で 1,000 万リクエスト + CPU 3,000 万 ms 含む。以降 $0.30/100万リクエスト, $0.02/100万 ms。
- 帯域課金: Workers からの egress は基本無料(R2 egress も $0.015/GB と安価)。静的配信や軽量APIならトラフィックコストが低く収まる。
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追加プロダクト
- R2(オブジェクトストレージ): $0.015/GB-月、インターネット egress $0.015/GB。Images/Stream などメディア系も安価。
- D1/Hyperdrive: D1はSQLiteベースで制約多め。RDBが必要なら Supabase/Neon/Aurora を Hyperdrive でプロキシ。
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得意・不得意
- 得意: 軽量API、エッジ配信、静的ファイル配信。小〜中規模ならコスパ良。コールドスタートが少なく、近接リージョン多数。
- 不得意: Node互換が限定的(V8環境)。重い処理や長時間ジョブは向かない。複雑なVPC統合や多段ネットワーク設計はAWSほど柔軟ではない。
※デプロイに少しクセがありそうです。筆者はGUIからのデプロイに無事詰まり、後輩に助けを乞う哀れな姿が観測されていたそうです。
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参考URL
- Workers Pricing: https://developers.cloudflare.com/workers/platform/pricing/
- R2 Pricing: https://developers.cloudflare.com/r2/pricing/
Convex(リアクティブBaaS)
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できること
- スキーマ管理された DB とリアクティブクエリ(クライアントが自動で更新を受け取る)。
- サーバーレス関数(クライアントから直呼び)とタスク実行。
- 認証連携(OAuth 等)とリクエストコンテキストでの認可。
- ファイル/バイナリの保存API(大容量は S3/R2 併用が現実的)。
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料金の考え方(2025-12 時点の一般像)
- Launch プラン: 月額+クォータ(読み取り/書き込み/ストレージ/帯域がメータリング)。無料枠は開発用。
- 読み書きが多いと従量が跳ねやすい。リアルタイム更新頻度を想定して試算必須。
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得意・不得意
- 得意: リアルタイム/コラボ系、フロントから直接 DB + 関数を呼ぶ構成。BFF を薄くしても動く。
- 不得意: 更新頻度が高い重いワークロード、オンプレ/VPC 統合、大規模バッチ処理。
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参考URL
- Convex Pricing: https://www.convex.dev/pricing
Supabase(マネージドPostgres+BaaS機能)
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できること
- マネージド Postgres(バックアップ/フェイルオーバー込み)、RLS と連携する Auth。
- Storage(オブジェクト)、Edge Functions(Deno)、Realtime(DB変更通知)、REST/GraphQL 自動生成。
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料金の考え方(2025-12 時点)
- Pro: $25/プロジェクト/月で 8GB DB + 1GB Storage 含む。以降はストレージ/転送/Edge Functions が従量。
- I/O が多い場合や Storage 増加で従量が跳ねるので、メトリクス監視と早めのプラン検討が必要。
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得意・不得意
- 得意: Web/モバイルの典型バックエンド、Auth と DB をまとめたいケース、RLS を使った権限管理。
- 不得意: 非リレーショナルが多い巨大ワークロード、大規模バッチ、高頻度の重い Edge Functions 実行。
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参考URL
- Supabase Pricing: https://supabase.com/pricing
AWS(ECSで Web/API を動かす場合)
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基本構成の例
- ECS on Fargate(コンテナ実行)+ ALB(L7ロードバランサ)+ S3(静的ファイル)+ CloudFront(CDN)+ RDS/Aurora(DB)。
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料金の考え方(目安の要素)
- Fargate: vCPU・メモリの時間課金。Auto Scalingで負荷に応じて台数を増減。
- ALB: 時間課金 + LCU 従量。小規模でも月十数ドル〜がのる。
- S3/CloudFront: 保存/配信とも従量。配信単価はリージョンで変動(NA/EUで ~$0.085/GB 目安)。
- RDS/Aurora: インスタンス or Aurora Serverless v2(ACU従量)。バックアップ/IO/ストレージも従量。
- 席課金なし。リソースを減らせば固定費を抑えられるが、監視・ネットワーク・セキュリティ設計は自前。
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得意・不得意
- 得意: VPC 内連携やプライベートネットワーク必須の構成、細かいリソース最適化、将来の大規模スケール。
- 不得意: 初期セットアップの手間が大きい。小規模・短期プロトタイプではマネージドBaaS系より時間コストがかかりやすい。
※筆者はterraformでの構築に無事詰まり、先輩に助けを乞う哀れな姿が(以下略
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参考URL
- ECS/Fargate Pricing: https://aws.amazon.com/fargate/pricing/
- ALB Pricing: https://aws.amazon.com/elasticloadbalancing/pricing/
- CloudFront Pricing: https://aws.amazon.com/cloudfront/pricing/
- RDS/Aurora Pricing: https://aws.amazon.com/rds/aurora/pricing/
サービスの組み合わせ例(Web + DB + 画像配信)
今回の目的であるwebアプリケーションを作る上での選択肢をまとめてみます。
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松(柔軟性・拡張重視): AWS ECS/Fargate + ALB + S3/CloudFront + Aurora
- 長所: VPC内連携・最適化余地が大きい、AWSをすでに採用していると導入がスムーズで知見もたくさん。
- 留意: 初期設計と運用コストが重い。小規模だと割高になりやすい。
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竹(バランス型): Vercel(Web/SSR/軽API) + Supabase(Postgres/Auth/Storage) + 画像は R2/S3 併用
- 長所: 開発体験が良く、Auth/DB をすぐ使える。帯域1TB込みで中規模まで対応しやすい。
- 留意: 席課金と関数従量、画像転送が多いとコストが跳ねる。どれくらいスケールするかは、要件でみとかないとですね。
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梅(低コスト・軽量API特化): Cloudflare Workers(Web/API) + R2(画像) + Supabase/Neon 等(DB)
- 長所: 月$5から始められ、帯域/CPU込みで安価。小〜中規模ならコスパ良。
- 留意: Node互換が限定、重い処理や複雑ネットワーク要件は苦手。
参考リンク(公式)
- AWS Lambda: https://aws.amazon.com/lambda/pricing/
- AWS S3: https://aws.amazon.com/s3/pricing/
- AWS CloudFront: https://aws.amazon.com/cloudfront/pricing/
- AWS Aurora: https://aws.amazon.com/rds/aurora/pricing/
- Vercel Pricing: https://vercel.com/pricing
- Supabase Pricing: https://supabase.com/pricing
- Convex Pricing: https://www.convex.dev/pricing
- Cloudflare Workers Pricing: https://developers.cloudflare.com/workers/platform/pricing/
- Cloudflare R2 Pricing: https://developers.cloudflare.com/r2/pricing/