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CSMは高すぎる…1万円で受けられるアジャイル検定Lv.1を受験してみた

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はじめに

先日、アジャイルソフトウェア開発技術者検定試験 Lv.1 を受験し、無事合格しました。

過去問が一切公開されておらず、ネット上の情報も限られている試験なので、これから受験する方の参考になればと思い、勉強法や試験の傾向、つまずきやすいポイントをまとめます。

⚠️ 出題内容の公表は禁止されているため、具体的な試験問題には触れていません。

受験しようと思ったきっかけ

もともとCSM(認定スクラムマスター)の取得を考えていたのですが、研修+受験で20万円以上かかるため断念しました。
アジャイル系の資格はどれも高額なものが多い中、この検定は受験料1万円(税別)+公式テキスト約2,000円と比較的手が出しやすい価格です。
もう一つの理由は、自分のアジャイルに対する理解度を客観的に確認したかったからです。
プログラミング言語やフレームワークであれば、コードが書けるかどうかで自分のスキルレベルをある程度把握できます。しかしアジャイルはマインドセットや価値観の要素が強く、「自分がどれくらい正しく理解しているのか」を日常業務の中で測るのが難しいと感じていました。
検定という形で客観的な基準と照らし合わせることで、理解が曖昧だった部分を浮き彫りにできるのではないかと考え、受験を決めました。

試験の基本情報

項目 内容
正式名称 アジャイルソフトウェア開発技術者検定試験 Lv.1
試験形式 CBT(Computer Based Testing)/ 4肢択一
問題数 60問
試験時間 60分
合格基準 80%以上(48問以上正解)
受験料 10,000円(税別)
受験方法 全国のプロメトリック テストセンター

80%以上という合格基準はかなり高めです。60問中12問しか間違えられないので、曖昧な理解では厳しいです。

使用した教材

公式テキスト(必須)

『アジャイル検定公式テキスト アジャイルソフトウエア開発技術者検定試験 レベル1対応』(リックテレコム刊、1,980円)

正直、この1冊をしっかり理解すれば合格できます。ただし、テキストの文言がそのまま出題されるわけではなく、実際の開発シーンを想定した応用的な選択肢が出るので、「なぜそうなるのか」まで理解する必要があります。

補助的に使ったもの

勉強法

1. 公式テキストを読む

1周目はざっと全体像を把握。

2周目は章末の演習問題を解きながら、「なぜその選択肢が正解/不正解なのか」を自分の言葉で説明できるレベルまで理解しました。

2. アジャイル宣言と12の原則を理解する

これが一番大事です。すべての問題はここに行き着きます。

4つの価値と12の原則を暗記するだけでなく、「なぜその原則があるのか」まで理解しておくと、見たことのない問題にも対応できます。

3. AIで模擬問題を大量に解く

過去問が公開されていないのがこの試験の最大の難点です。

公式テキストの演習問題は20問しかないので、Claudeに「アジャイル検定Lv.1レベルの問題を出して」と頼んで、大量に問題を解きました。間違えた箇所をテキストに戻って確認する、というサイクルを繰り返しました。

4. ネット上の体験記を読む

試験の「癖」を知るのに非常に役立ちました。特に以下の情報が有益でした。

  • スクラム用語を避ける傾向がある(イテレーション=スプリント等)
  • 「顧客の代表」「コーチ」など、テキストの索引にない表現が試験に出る
  • 「開発技能」分野(TDD・CI)でつまずく人が多い
  • 「答えを決めつけている」部分がある(後述)

試験の特徴と注意点

スクラム用語の「言い換え」に注意

この試験はアジャイル全般の検定なので、スクラム固有の用語を避ける傾向があります。普段スクラムに慣れている人ほど戸惑うかもしれません。

試験での表現 スクラムでの表現
イテレーション スプリント
製品要求一覧(ストーリーを含む) プロダクトバックログ
タスク一覧 スプリントバックログ
イテレーション計画 スプリントプランニング
イテレーションのレビュー会議 スプリントレビュー
イテレーションの振り返り レトロスペクティブ
顧客の代表 プロダクトオーナー
コーチ / チームリーダー スクラムマスター
スタンドアップミーティング デイリースクラム

試験の「決めつけ」を知っておく

アジャイルは本来「状況に応じて柔軟に」という価値観ですが、検定試験なので答えを1つに決めている部分があります。

  • イテレーション期間は固定、絶対に変えない
  • イテレーション中にストーリー・タスク・メンバーの変更はしない
  • イテレーション計画はまとめて立てない。イテレーションごとに立てる
  • CIでビルドが壊れたら最優先で修正する
  • 全員で責任を持つ。誰かが属人的にならない
    ...

「開発技能」分野を甘く見ない

ネット上の体験記でも「開発技能(TDD・CI)が一番難しかった」という声が多いです。開発経験がないとピンとこない分野ですが、以下を理解しておけば対応できます。

TDD(テスト駆動開発)のサイクル:

  1. Red — 失敗するテストを書く(まだコードがないのでコンパイルエラーでもOK)
  2. Green — テストが通る最小限のコードを書く
  3. Refactor — リファクタリングでコードを整理する
  4. 1に戻る

CI(常時結合)の流れ:

  1. コードをコミット(push)
  2. 自動ビルド(ソースコードを実行可能な形に変換)
  3. 自動テスト(正しく動くか確認)
  4. フィードバック(問題があれば最優先で修正)

「いつ」のタイミングを整理しておく

各プラクティスの実施タイミングを問う問題が出ます。整理しておきましょう。

プラクティス いつ
スプリントプランニング イテレーション開始時
デイリースタンドアップ 毎日(15分程度)
スプリントレビュー イテレーション終了時
レトロスペクティブ イテレーション終了時(レビューの後)
リリースプランニングの見直し イテレーション終了後〜次の開始前
リファクタリング コードが汚くなったら適度なタイミングで

受験してよかったこと

普段の業務でなんとなくやっていることの「なぜそうするのか」が体系的に整理できました。

例えば朝会やふりかえりも、アジャイルの原則に基づいた明確な目的があります。TDDやCIのような開発プラクティスは実務経験がなくても知識として理解しておくことで、チーム内の会話についていけるようになります。

過去問がないのが不安材料ですが、公式テキスト+アジャイル宣言の原則+AIでの模擬問題で十分対策できます。受験料も1万円と比較的安いので、アジャイル開発に興味がある方にはおすすめの資格です。

まとめ

この資格は以下のような方におすすめです。

  • アジャイル開発をこれから学びたい人 — 公式テキスト1冊で基礎が体系的に学べるので、入門として最適です
  • 自分のアジャイル理解度を客観的に確認したい人 — マインドセット中心の分野だからこそ、検定という形で自分の理解の曖昧さを可視化できます
  • CSMなど高額資格の前段として — まずは1万円で基礎を固めてから、次のステップに進むという選択肢もあります

過去問がないのが不安材料ですが、公式テキスト+アジャイル宣言の原則+AIでの模擬問題で十分対策できます。合格基準80%は高めですが、テキストの内容を「なぜそうなるのか」まで理解していれば、十分手が届くラインです。
少しでも興味がある方は、ぜひ挑戦してみてください。

参考リンク

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