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Kiro × Agent Toolkit for AWS で「実環境から構成図を生成」してみた

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Last updated at Posted at 2026-10-05

要点

  • Agent Toolkit for AWS(AWS公式のMCPサーバー群)を Kiro に接続すると、
    AIエージェントが AWS の現状を直接読み取ってくれる
  • 操作は すべて読み取り専用。AIに「読み取りだけで」と伝えれば、確認しながら進む
  • 集めた「実機の事実」をもとに、draw.io のアーキテクチャ図を自動生成できる
  • 既存案件で「設計書が古い・正しいか分からない」場合でも、
    実機を"正"にして 構成を再現できるのが最大の利点
  • 認証は IAM Identity Center(SSO)+ 読み取り専用ロール が安全でおすすめ
  • 利用者がやることは、基本 AIに日本語で頼むだけ。スクリプトは書かない

背景

既存なシステムの運用を引き継ぐと、こういう壁にぶつかります。

  • 設計書はあるが、最新かどうか確信が持てない
  • 実際のリソース構成・監視設定がドキュメントとズレている
  • 当時の担当者しか分からない暗黙知がある

AWS上に実在するリソースを正にして、そこから構成を起こせば、
ドキュメントの正しさに依存せず現状を把握できます。


使ったもの

ツール 役割
Kiro AIエージェント(IDE)
Agent Toolkit for AWS AWS公式のMCPサーバー。AIにAWSアクセス能力を与える
aws-architecture-diagram 実機情報から draw.io 図を生成するKiroのAgent Skill
AWS CLI (SSO) ローカルの認証状態を作る

セットアップ

1. AWS MCP Server を Kiro に追加

Kiro の MCP 設定ファイル(~/.kiro/settings/mcp.json)に AWS MCP Server を追加します。

{
  "mcpServers": {
    "aws": {
      "command": "uvx",
      "args": [
        "mcp-proxy-for-aws-cli@latest",
        "https://aws-mcp.us-east-1.api.aws/mcp",
        "--metadata",
        "AWS_REGION=ap-northeast-1"
      ],
      "env": {
        "AWS_PROFILE": "<your-sso-profile>"
      }
    }
  }
}

前提: uv(uvx)がインストール済みであること。
社内プロキシ/SSLインスペクション環境では、env に証明書パス
(SSL_CERT_FILE / REQUESTS_CA_BUNDLE / AWS_CA_BUNDLE / UV_NATIVE_TLS=true)を
追加するとTLSエラーを回避できます。

2. SSO でログイン(推奨)

アクセスキーより、IAM Identity Center(SSO)+ 読み取り専用ロール を推奨します。

# 初回のみ: SSO設定を作成
aws configure sso

# 以降: セッションが切れるたびにログイン
aws sso login --profile <your-sso-profile>

設定後、Kiro の MCP Server ビューで再接続すれば準備完了です。

3. 作図スキル(aws-architecture-diagram)を導入

npx skills add ... で一式入れることもできますが、今回は
必要なこのスキルだけを、Kiro の Agent Skills 機能から GitHub URL 指定で入れました。

  1. Kiro の機能パネルから Agent Skills のセクションを開く

image.png

  1. GitHub URL からのインポートを選び、次のURL(スキルのディレクトリ)を指定する

image.png

https://github.com/awslabs/agent-plugins/tree/main/plugins/deploy-on-aws/skills/aws-architecture-diagram

やりとりの流れ

ここからが本題です。実際に Kiro と交わした「頼みごと」と「返ってきたもの」を紹介します。

「現状を全部まとめて教えて」と頼む

🙋 AIへの依頼
「東京リージョンのstg環境について、現状を読み取り専用で棚卸しして。
① どんなリソースがどれだけあるか(タグや命名規則も)
② VPC構成と、各Lambdaが何に繋がっているか
をまとめて教えて」

🤖 返ってきたもの

① リソースの全体像

  • リージョン内のリソース総数(例: 数百件)とサービス別の内訳
    (RDS ◯件、Lambda ◯件、CloudFormation ◯件 …)
  • 使われているタグとその値(Environment: dev/stg/prod、Project: xxx)、命名規則

② 構成と接続関係

  • VPC / サブネットの構成(AZ配置、公開/非公開)、Aurora の構成
  • 各Lambdaのトリガー(SQSなど)と接続先
    (環境変数から判明したSES・外部APIなど)

設計書を一切見ずに、実機環境を把握できます。
また、設計書を眺めていたら気づけなかった「監視の抜け」が、実機の棚卸しで一発で見えます。

💡 ハマりどころ: 同じ「読み取り専用」でも、ロールによって読める範囲が違います。
あるロールでは DescribeAlarms が拒否されて AccessDenied になる可能性があります。
(AIがエラー内容を読んで「このロールにこの権限が無い」と教えてくれます)

💡 安全確認を先にしたいなら(任意): いきなり本番で不安な場合は、
最初に「GetCallerIdentity だけ実行して、どのロールで繋がっているか確認して」と
頼むと、AIがアカウントIDと接続ロール(ARN)だけを返します。
ARN に ...ReadOnly... と出ていれば読み取り専用で繋がっている証拠です。


実機情報から draw.io 図を自動生成

集めた「実機の事実」をもとに、いよいよ図を起こします。
Kiro の aws-architecture-diagram スキルが、AWSリファレンスアーキテクチャ風の
draw.io 図を生成してくれます。

🙋 AIへの依頼
「今まで取得した実機情報をもとに、アーキテクチャ図を draw.io で作って」

🤖 返ってきたもの

  • .drawio ファイル(VS Codeの拡張や app.diagrams.net で開ける)
  • VPC/サブネット境界、AWSアイコン、外部連携まで反映した構成図
  • 確証レベルを線種で区別(実線=確認済み / 破線=推定)

AIが勝手に見栄えの良い図を作るのではなく、実機から取った事実に基づいて描くので、
「この接続は本当に存在する」「ここは推定」が図の上で区別できます。


やってみて分かったこと

良かった点

  • 設計書ゼロでも構成が起こせること
  • 接続が実データで取れる。Lambdaの環境変数などから、推測を事実に昇格できる
  • 実装or設計の抜けが可視化できる
  • 既存件名をAI-readyまで持っていくために、実環境の棚卸し
  • 利用者はAIに日本語で頼むだけ。収集も作図も修正も、対話で進む

注意点・ハマりどころ

  • 権限はロール次第。「読み取り専用」でもサービスごとに許可の有無が分かれる
  • SSOセッションは数時間で切れる。切れたら aws sso login し直す
  • AI生成のシステム図は少し見づらくて、有識者の改修が必要

まとめ

  • Kiro + Agent Toolkit for AWS で、AWS実機から現状を読み取り、
    そのままアーキテクチャ図まで起こせた
  • 利用者がやることは、基本 AIに日本語で頼むだけ
  • 既存案件の「設計書が信用できない」問題に対して、
    実機を正とするアプローチが有効
  • 収集は読み取り専用で安全に。認証は SSO + 読み取り専用ロール を推奨

既存システムの難しさは「設計書が正しいとは限らない」点にあるので、
上記のアプローチでは現状をいつでも正確に把握できます。
既存運用をAI-ready化する第一歩として試す価値がありました。


参考リンク

注意事項

本ブログに掲載している内容は、個人の見解であり、所属組織の立場や戦略・意見を代表するものではありません。
あくまでエンジニアとしての経験や考えを発信していますので、ご了承ください。

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