はじめに
こんにちは
仮想環境で開発作業をしていると、いつの間にかディスク容量が100%になり、aptすら実行できなくなる「容量不足の壁」にぶつかることがあります。
本記事は、私がVMware Wokstation player上のUbuntu環境で実際に経験したエラーを乗り越え、ディスク容量を30GBから50GBへ安全に拡張した手順を、つまづきやしポイントと解決策を含めて解説します。
作業環境の前提
本記事で扱う仮想環境は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
---|---|
ホストOS | Windows |
仮想化ソフトウェア | VMware Workstation Player |
ゲストOS | Ubuntu24.04 |
1.エラー発生と問題の切り分け
まず、容量不足に陥ると、システムは以下のような悲鳴を上げます。
1-1.現状確認(df -h)
ターミナルでディスク使用率を確認したところ、ルートパーティション(/dev/sda2)が悲惨な状態でした。
$ df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/sda2 30G 28G 42M 100% / <-- 絶望の100%
空き容量がわずか42MBでapt updateを実行しようとしても「書き込みエラー - write (28: デバイスに空き領域がありません)」というエラーが出ても何もできない状態です。
1-2.解決のステップ
ディスク容量を増やす作業は、次の2つの段階が必要です。
- システムを動かすための空き容量の確保(一時的なもの)
- VMwareとGPartedを使った恒久的な拡張
2.段階1:一時的な空き容量の確保(500MB以上を目指す)
まず、拡張ツールをインストールできるように、システム内の不要ファイルを削除します。
2-1.パッケージキャッシュの削除
過去のダウンロードされたパッケージキャッシュを削除します。
# パッケージキャッシュを削除
$ sudo apt clean
# 不要になった依存パッケージを削除
$ sudo apt autoremove
2-2.確認と成功
上記コマンド実行後、再度確認すると、空き容量が回復しました。
$ df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/sda2 30G 28G 529M 99% / <-- 529MB確保!
これで、ディスク拡張に必要なツール(GParted)をインストールする準備ができました。
3.段階2:VMwareとGPartedによる恒久的な拡張
インストールの準備が完了したら以下の手順で進めていきます。
3-1.(ホストOS側)VMwareでの仮想ディスク拡張
この作業、必ずUbuntuゲストOSを完全にシャットダウン(電源オフ)した状態で行います。
- VMware Workstation Player を起動し、Ubuntu VM を選択します。
- [仮想マシン設定] → [ハードディスク] を選択。
- [ユーティリティ] → [拡張] をクリックし、ディスクサイズを目標のサイズ(例: 50 GB)に設定して適用します。
3-2.(ゲストOS側)GPartedのインストール
ubuntuを再起動し、GPartedをインストールします。
$ sudo apt update
$ sudo apt install gparted
3-3.GPartedによるパーティションの拡張
私の環境では、LVMを使用していなかったため、作業が非常にシンプルでした。
- ターミナルで sudo gparted を実行して GParted を起動します。
- 画面右側に 「未割り当て (unallocated)」 領域(20 GiB)が表示されていることを確認します。
- 拡張したいパーティション /dev/sda2 を右クリックし、[サイズ変更/移動] を選択します。
- パーティションの右端を、未割り当て領域をすべて含めるように右端までドラッグし、最大サイズ(約 50 GiB)に設定します。
- 画面上部の 緑色のチェックマーク([すべての操作を適用])をクリックし、適用します。
3-4.拡張成功の確認
処理が完了したら、GPartedを閉じてdf -hを実行します。
$ df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/sda2 50G 28G 20G 59% / <-- 成功!
ディスク容量が50GBに増え、使用率も59%まで低下し、無事解決となりました。
まとめ
同じようにディスク容量にお困りの方の参考になれば幸いです。
お疲れさまでした。
参考サイト