こんにちは!新潟で動画クリエイターをしている大嶋淑之です。
動画制作の現場も、近年AI技術の進化によって大きく変わってきています。AIによる自動編集、文字起こし、画像生成など、様々なツールが登場し、私たちクリエイターの業務効率化に貢献してくれています。
私も積極的にAIツールを取り入れていますが、その中で「これは意外だった!」と感じる、AIとの付き合い方について、今回はお話したいと思います。それは、AIを「完璧なアシスタント」として使うのではなく、**「自分を客観視させてくれる存在」**として活用することです。
AIは“ダメ出し”の達人!?
動画編集において、私は常に「クライアント様の意図を正確に汲み取り、それを映像で表現すること」を大切にしています。そのために、編集の際には何度も見返し、細部にわたるまでこだわります。
しかし、人間が作るものには、どうしても**「主観」**が入ってしまいます。
例えば、「このカットは絶対必要だ!」と思っていても、客観的に見ると流れを阻害していたり、メッセージが不明瞭になっていたりすることもあります。そんな時に、AIが意外な形で役立ってくれるんです。
具体的には、生成AIに、作成中の動画のコンセプトやターゲット層、伝えたいメッセージをインプットし、生成された文章を元に動画の構成を再検討したり、動画の一部を静止画として切り出し、その画像に対してAIに「この画像からどのような感情が読み取れますか?」「このシーンの意図は何だと思いますか?」といった問いかけをしてみるのです。
すると、AIは感情を持たない分、非常にロジカルかつ率直なフィードバックを返してきます。
「このシーンは、ターゲット層の関心を引く要素が不足している可能性があります。」
「このBGMは、伝えたいメッセージと感情的に乖離しているかもしれません。」
といった、時には耳の痛い意見が返ってくることもあります。最初は「え、そんなことないはずだけど…」と思うこともありますが、改めて冷静に自分の作品を見つめ直すと、「確かに、そうかもな」と納得させられることが多いのです。
AIが教えてくれる「視聴者の視点」
特にAIが優れていると感じるのは、**「平均的な視聴者の視点」**を提供してくれる点です。クリエイターは、どうしても専門知識や制作意図が先行しがちですが、AIは膨大なデータを元に、一般的な視聴者がどのように映像を認識し、どんな情報を求めているかを分析してくれます。
これにより、自分では気づかなかった「伝わりにくさ」や「誤解を生む可能性」を発見し、より伝わりやすい映像へと改善するヒっかけを得られるのです。まるで、もう一人の客観的な編集者が隣にいるような感覚です。
また、例えばYouTube向けの動画であれば、視聴者の離脱ポイントになりそうな部分をAIに分析させ、改善策を検討することもできます。
AIは「引き算」のパートナー
動画制作では、つい「足し算」で考えてしまいがちです。もっと情報を足そう、もっと派手な演出を加えよう、と。しかし、本当に心に響く映像は、時に「引き算」によって生まれることもあります。
AIは、その「引き算」のヒントを与えてくれるパートナーです。無駄な要素を削ぎ落とし、本当に伝えたいメッセージだけを際立たせる。AIの客観的な視点があるからこそ、その判断を大胆に行うことができるようになりました。
これからのAIとの共創
もちろん、AIが完璧な答えをくれるわけではありません。最終的な判断やクリエイティブな決定は、常に人間である私の役割です。しかし、AIを「作業を効率化するツール」としてだけでなく、「自分の視野を広げ、作品を客観視させてくれる存在」として活用することで、動画制作の質は格段に向上すると感じています。
これからも、AIを上手に活用しながら、より心に響く映像を追求していきたいと思います。皆さんも、ぜひAIとの「意外な付き合い方」を模索してみてはいかがでしょうか?