対象読者
- Gemini Live API が何者なのか気になっている人
- 音声AI・AIエージェント・マルチモーダルAIに興味がある人
- AIアバターや音声接客、ゲームNPCなどを作ってみたい人
- 通常の Gemini API と Live API の使い分けを知りたい人
TL;DR
- Gemini Live API は、音声・画像・テキストを継続的に送りながらGeminiとリアルタイムに双方向通信するAPI
- 通常の「STT → LLM → TTS」を個別に組み合わせる構成より、自然な音声対話をシンプルに実現しやすい
- 音声だけでなくカメラからの視覚情報も扱えるため、**「見ながら会話するAI」**を作れる
- VADによる割り込みや、Function Callingによる外部システム操作も可能
- 一方で、セッション管理、映像入力、同時接続数、モデルごとの機能差など、Live APIならではの考慮事項もある
- 個人的には、Live APIは「音声版Gemini」というより、AIエージェントに耳・目・口を与えるインターフェースとして考えると面白い
はじめに:Google Cloud Next Tokyoで「AIとの会話」を見て気になった
2026年7月に開催された Google Cloud Next Tokyo に参加してきました。
会場のExpoでは、AIエージェントやGeminiを活用したさまざまなデモが展示されており、音声でAIとリアルタイムにやり取りする体験も数多く見られました。
Google Cloud公式でも、Next Tokyo 2026のExpoについて、
- Gemini Liveを使って音声で事例を検索するAIエージェント
- カメラ前の動きをリアルタイムに分析するAI
- 最新のAgentic AIを体験できる展示
などが紹介されています。
実際にこうした展示を見ると、
「最近のリアルタイムAIって、裏側ではどうなっているんだろう?」
というのが気になってきます。
特に気になったのが Gemini Live API です。
名前だけを見ると、
Geminiを音声で使えるAPI?
くらいに見えるのですが、調べてみるとそれだけではありませんでした。
今回は、Gemini Live APIについて、
- そもそもどういう仕組みなのか
- 普通のGemini APIと何が違うのか
- 何ができるのか
- どんな制限があるのか
- AIエージェントやアバターとどう組み合わせられるのか
あたりを整理してみます。
1. Gemini Live APIとは?
一言で言うなら、
Geminiとリアルタイムに音声・映像・テキストでやり取りするためのAPI
です。
通常のGemini APIは、大まかには次のような使い方になります。
ユーザー
│
│ リクエスト
▼
Gemini
│
│ レスポンス
▼
ユーザー
例えば、
「今日のおすすめ教えて」
↓
Gemini
↓
「今日は○○がおすすめです」
という1往復です。
もちろんストリーミングレスポンスを使うことはできますが、基本的には、
入力を渡す → モデルが処理する → 出力を受け取る
という考え方です。
一方、Live APIでは Stateful WebSocket を利用して接続を維持します。
┌──────────────┐
│ Browser / App │
└──────┬───────┘
│
│ 音声
│ 画像
│ テキスト
│
│ WebSocket
▼
┌─────────────────┐
│ Gemini Live API │
│ │
│ ・音声理解 │
│ ・画像理解 │
│ ・会話状態保持 │
│ ・応答生成 │
│ ・音声生成 │
└──────┬──────────┘
│
│ 音声ストリーム
▼
ユーザー
つまり、
会話している間、Geminiと継続的につながっている
というのが大きな特徴です。
2. 「音声チャット」と何が違うのか
音声AIを作ろうとすると、従来は次のような構成を考えることが多かったと思います。
人間
↓
音声
↓
Speech-to-Text
↓
テキスト
↓
LLM
↓
テキスト
↓
Text-to-Speech
↓
音声
↓
人間
この方式でももちろん作れます。
ただし、
STTの処理
+
LLMの処理
+
TTSの処理
をそれぞれ行う必要があります。
さらに、
- ユーザーがまだ話しているのか
- 発話が終わったのか
- AIが話している途中でユーザーが割り込んだらどうするか
- 会話履歴をどう管理するか
- 音声とテキストをどう同期するか
などもアプリケーション側で考える必要があります。
Gemini Live APIでは、Native Audioモデルを使うことで、この流れをかなり一体化できます。
Gemini Live
┌─────────────────┐
ユーザー音声 → │ 音声理解 │
│ 文脈理解 │
│ 推論 │
│ 応答生成 │
│ 音声生成 │
└────────┬────────┘
│
▼
AI音声
つまり、
音声を一度テキストに変換してからLLMに渡す
という発想から少し変わってきています。
3. AIが話している途中でも割り込める
個人的にLive APIらしさを感じるのが、VAD(Voice Activity Detection)です。
例えばAIが、
AI:
「おすすめの商品は、チーズバーガーと……」
人:
「いや、辛いやつがいい」
と話している途中にユーザーが割り込んだ場合。
Live APIは新しい発話を検出し、進行中の生成を中断できます。
AI
「おすすめの商品は──」
人間
「いや辛いやつがいい」
│
▼
VADで検出
│
▼
現在の生成を中断
│
▼
新しい発話として処理
│
▼
AI
「ではスパイシー系なら……」
これが結構重要です。
通常の音声UIだと、
AIが話し終わるまで待つ
という操作になりがちですが、人間同士の会話では普通に途中で、
「あ、それじゃなくて」
と入ります。
Live APIでは、このような**Barge-in(割り込み)**を含めた対話を作りやすくなっています。
4. AIはこちらを見ることもできる
Live APIは音声だけではありません。
画像などの視覚情報も継続的に渡せます。
例えばスマートフォンのカメラを使って、
Camera
│
▼
Gemini Live
ユーザー:
「この中で初心者向けなのどれ?」
│
▼
Gemini:
「右側にある青いパッケージの商品が
初心者向けだと思います」
という体験も作れます。
他にも、
料理を映す
↓
「もう焼けてる?」
ホワイトボードを映す
↓
「この設計どう思う?」
機械を映す
↓
「どこがおかしそう?」
PC画面を映す
↓
「このエラー何?」
といった使い方が考えられます。
これは単なるVoice Botとの大きな違いです。
5. ただし「動画解析AI」とは少し違う
ここは注意したいところです。
Live APIへ映像を渡せるからといって、
60fps映像
↓
全フレームをGeminiが解析
↓
高速な物体追跡
のような用途を想定するものではありません。
どちらかというと、
現実世界の状態
↓
画像として取り込む
↓
会話コンテキストに追加
↓
Geminiと相談
という使い方です。
なので、
「動画処理AI」ではなく、「視覚を持った会話AI」
と考えるとイメージしやすいと思います。
例えば、
| 用途 | Live APIとの相性 |
|---|---|
| 商品を見ながら相談 | ◎ |
| 書類を見る | ◎ |
| ホワイトボードを見る | ◎ |
| 料理を見ながら相談 | ◎ |
| PC操作支援 | ○ |
| 現場作業支援 | ○ |
| 高速スポーツ解析 | △ |
| 精密なモーショントラッキング | × |
くらいのイメージです。
6. Function Callingも使える
そして、ここから一気にAIエージェントっぽくなります。
Gemini Live APIでも Function Calling が利用できます。
例えば飲食店なら、
ユーザー
「辛くなくて軽めのやつある?」
↓
Gemini Live
↓
searchMenu(
spicy=false,
volume="light"
)
↓
商品API
↓
Gemini
「それならチキンサンドがおすすめです」
さらに、
ユーザー
「じゃあそれください」
↓
Gemini Live
↓
createOrder(
item="chicken_sandwich",
quantity=1
)
↓
注文システム
というところまで進められます。
ここで重要なのは、
会話した結果、実際のシステム処理まで実行できる
ということです。
7. Live API = AIエージェント、ではない
ここは整理しておきたいところです。
Gemini Live APIそのものを、
何でもやってくれるAIエージェント
と考えるより、
人間とAIエージェントをリアルタイムにつなぐインターフェース
として考えると分かりやすいです。
役割を言い換えると、
Gemini Live
│
├─ 耳
├─ 目
└─ 口
AI Agent
│
├─ RAG
├─ DB
├─ API
├─ MCP
└─ 業務システム
というイメージです。
個人的には、この捉え方が一番しっくりきました。
8. AIアバターともかなり相性が良さそう
ここまで来ると、当然作りたくなるのがAIキャラクターです。
例えば、
という構成です。
例えばFunction Callingや別の制御チャネルを利用して、
{
"expression": "happy"
}
や、
{
"animation": "wave"
}
といったイベントをアバター側へ渡せば、
話す
+
口を動かす
+
笑う
+
手を振る
+
商品をおすすめする
+
業務処理を実行する
というキャラクターを作ることもできます。
ここまで来ると、普通のチャットボットとはだいぶ違う世界です。
9. Gemini Live APIでできること
大きく整理すると、Live APIでは次のようなことができます。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| リアルタイム音声入力 | マイク音声を継続入力 |
| リアルタイム音声応答 | Geminiから音声をストリーミング |
| テキスト入力 | 音声以外の情報も入力可能 |
| 視覚情報入力 | カメラや画面の情報を会話に利用 |
| VAD | ユーザーの発話開始・終了を検知 |
| 割り込み | AIの発話途中でもユーザーが割り込める |
| Function Calling | 外部API・業務システムとの連携 |
| 入力文字起こし | ユーザー音声をテキスト化 |
| 出力文字起こし | AI音声を字幕などに利用 |
| 多言語対話 | 複数言語でのリアルタイム会話 |
| Thinking | 対応モデルで推論量を調整 |
| Proactive Audio | 対応モデルで発話すべき状況を判断 |
| Affective Dialogue | 対応モデルで声のニュアンスを考慮 |
ただし、これらの機能はすべてのLiveモデルで共通ではありません。
10. モデルによって使える機能が違う
Live APIを使う際に注意したいのが、
新しいモデル = 全機能の上位互換ではない
という点です。
例えば、
- 低遅延性を重視するモデル
- Proactive Audioに対応するモデル
- Affective Dialogueに対応するモデル
- Thinkingを細かく調整できるモデル
などがあります。
つまり、
とにかく低遅延に会話したい
↓
低遅延向けLiveモデル
常時起動するAIにしたい
↓
Proactive Audio対応モデル
感情表現を重視したい
↓
Affective Dialogue対応モデル
のように、ユースケースからモデルを選ぶ必要があります。
この辺は普通のLLM選定以上に、
体験設計とモデル選択が密接
だと感じました。
11. Proactive Audioが結構面白い
対応モデルでは Proactive Audio という機能があります。
通常のVoice Botだと、
音が聞こえた
↓
ユーザーが話した
↓
何か返事をする
となりがちです。
でも、例えば店舗や家庭では、
Aさん:
「今日どこ行く?」
Bさん:
「ラーメン食べたい」
AI:
「おすすめのラーメン店はこちらです!」
Aさん:
「君には話してない」
では困ります。
Proactive Audioでは、
この発話にAIが反応する必要があるのか?
も判断できます。
周囲の会話
↓
Gemini
↓
自分への発話ではない
↓
反応しない
という動作です。
常時稼働する、
- AI店員
- AI受付
- 車載AI
- スマートグラス
- バーチャルキャラクター
では、かなり重要になりそうです。
12. Affective Dialogue
対応モデルでは Affective Dialogue もあります。
ユーザーの声の調子などに応じて、応答のスタイルを変えられる機能です。
例えば、
ユーザー:
「やった!合格した!」
AI:
「おお!おめでとう!」
と、
ユーザー:
「ちょっと失敗しちゃって……」
AI:
「そうだったんですね。
状況を一緒に確認してみましょうか」
のように、単に発話内容だけではなく、
声を含めた会話体験
を作れるわけです。
AIアバターやゲームNPCでは、かなり面白い要素だと思います。
13. 長時間接続ではセッション管理が必要
Live APIはWebSocketベースだからといって、
1本の接続をずっと張りっぱなし
にする前提ではありません。
長時間利用では、
- Session Resumption
- Context Window Compression
などを利用してセッションを管理します。
概念的には、
Connection A
│
▼
Session Resumption
│
▼
Connection B
│
▼
Session Resumption
│
▼
Connection C
というイメージです。
つまり、通常のAPIとは違い、
接続そのもののライフサイクル管理
もアプリケーション設計に入ってきます。
14. 会話履歴も無限ではない
リアルタイム会話では当然ながら、時間が経つほどコンテキストが増えていきます。
Turn 1
■■
Turn 2
■■■■
Turn 3
■■■■■■
Turn 4
■■■■■■■■
そのため長時間セッションではContext Window Compressionなどを使って、
古い会話
■■■■■■■■■■■■
↓
要約 / 圧縮
↓
■■■■
+
最近の会話
■■■■■■
という管理をします。
これはコスト面でも重要です。
Live APIは「リアルタイムだから安い」というものではなく、長時間利用すると、
- 音声入力
- 音声出力
- 視覚情報
- 会話履歴
- Transcript
などが積み重なります。
なので、
何をリアルタイムにモデルへ渡し続けるのか
の設計が重要です。
15. クライアントから直接接続する構成もある
Live APIでは大きく、
Server-to-Server
と、
Client-to-Server
という構成があります。
リアルタイム音声では、
Client
↓
Backend
↓
Gemini
↓
Backend
↓
Client
より、
Client
↕
Gemini
の方が通信経路を短くできます。
レイテンシが体験に直結するため、この差は意外と重要です。
16. ただしブラウザにAPIキーは置かない
Client-to-Serverだからといって、
const API_KEY = "AIza...";
のようにAPIキーをブラウザへ置くのはNGです。
この用途向けに Ephemeral Token が提供されています。
つまり、
認証情報の発行だけBackendに任せて、リアルタイム通信はClientとGeminiで直接行う
という構成も取れます。
これは音声・映像系のシステムではかなり使いやすそうです。
17. AI Agentと組み合わせるなら
例えば業務システム向けなら、こんな構成が考えられます。
ユーザーからすると、
AIに話しかける
↓
AIが理解する
↓
必要な情報を調べる
↓
システムを操作する
↓
AIが返事する
だけです。
裏側では複数のシステムが動いていても、
UIとしては「会話」だけ
にできます。
18. 活用① AI店員・受付
分かりやすい活用先です。
例えば、
客:
「ちょっとお腹空いたけど、
重いものはいらないんだよね」
AI:
「軽めでしたら○○がおすすめです。
辛いものは大丈夫ですか?」
客:
「辛いのは苦手」
AI:
「では△△はいかがでしょう?」
客:
「じゃあそれで」
↓
注文API
従来の、
カテゴリ選択
↓
商品選択
↓
オプション選択
↓
確定
とはかなり違うUXです。
19. 活用② ゲームNPC
これもかなり相性が良さそうです。
プレイヤー:
「この洞窟危ない?」
NPC:
「この辺りでは最近、
北側でモンスターを見たという話があるな」
プレイヤー:
「一緒に来てよ」
NPC:
「仕方ないな」
↓
party_join()
さらにゲーム画面やゲーム状態を渡せれば、
NPC:
「おい!後ろから敵が来てるぞ!」
のようなことも可能になります。
決められた選択肢から選ぶNPCではなく、
ゲーム世界を認識しながら自由に会話するNPC
です。
20. 活用③ 現場作業支援
スマートフォンやスマートグラスとの組み合わせも面白そうです。
作業者
│
├─ カメラ
└─ マイク
│
▼
Gemini Live
│
├─ マニュアル
├─ RAG
├─ 設備情報
└─ 作業履歴
例えば、
作業者:
「次どれ外せばいい?」
AI:
「画面中央の青いコネクタです」
作業者:
「これ?」
AI:
「はい、それです」
という使い方です。
これはテキストチャットでは成立しづらい領域です。
21. 活用④ リアルタイム翻訳
リアルタイム音声対話なので、通訳用途とも相性があります。
日本語
↓
Gemini Live
↓
英語音声
そして相手の発話を、
英語
↓
Gemini Live
↓
日本語音声
へ変換する。
字幕を表示するだけではなく、
会話そのものを翻訳
する方向です。
22. 活用⑤ AIアバター
個人的にはかなり面白い組み合わせです。
人間から見ると、
キャラクターを見る
↓
話しかける
↓
キャラクターがこちらを理解する
↓
必要ならシステムを操作する
↓
返事をする
だけになります。
ここまで行くと、
AIを「操作する」
という感覚から、
AIキャラクターに「お願いする」
というUXへかなり近づきます。
23. 最初に試すなら段階的に
いきなりAIアバターまで作ると結構大変なので、個人的には次の順番が良さそうです。
Step 1:音声会話
Browser
│
Microphone
│
▼
Gemini Live
│
Audio
▼
Speaker
まず普通に話してみる。
Step 2:Function Calling
Gemini Live
│
└── get_weather()
など簡単なFunctionを追加。
Step 3:カメラ
Camera
│
▼
Gemini Live
「今何が見える?」を試す。
Step 4:アバター
Gemini Live
│
├─ Audio
│
└─ Expression / Motion
│
▼
Avatar
Step 5:AI Agent化
Gemini Live
│
AI Agent
│
┌────────┼────────┐
▼ ▼ ▼
RAG API MCP
ここまで来れば、かなりいろいろ作れそうです。
24. Google ADKとの組み合わせ
Gemini Live APIは、Googleの Agent Development Kit(ADK) と組み合わせてStreaming Agentを構築することもできます。
例えば、
Frontend
│
│ 音声 / 視覚情報
▼
Gemini Live
│
▼
ADK Agent
│
├─ Tool
├─ Search
├─ RAG
├─ API
└─ 他Agent
といった構成です。
Live API単体を考えるより、
Live API + Agent
で考えた方が、実際の業務利用はイメージしやすいと思います。
25. Gemini APIとVertex AI
Google Cloudで使う場合はVertex AIも選択肢になります。
Gemini Live APIは、Gemini 2.5 Flash Native Audioモデルを利用する構成について、**2025年12月にVertex AIで一般提供(GA)**されています。
一方で、Live API周辺ではPreviewのモデルや新機能も継続的に追加されています。
そのため、
最新機能をまず試す
↓
Gemini API / Google AI Studio
Google Cloud上で業務利用する
↓
Vertex AI
という切り分けを検討できます。
ただし、
Live APIがGA
と、
利用したい特定のLiveモデルがGA
は必ずしも同じではありません。
実装時にはモデル単位でステータスを確認した方がよさそうです。
26. 普通のGemini APIとどう使い分ける?
最終的にはここが一番重要です。
Live APIを使う価値が高いのは、
リアルタイム性
+
音声
+
割り込み
+
視覚情報
のうち複数が重要なケースだと思います。
| ユースケース | Live API |
|---|---|
| AI店員 | ◎ |
| 音声受付 | ◎ |
| AIアバター | ◎ |
| ゲームNPC | ◎ |
| スマートグラス | ◎ |
| リアルタイム通訳 | ◎ |
| 現場作業支援 | ◎ |
| 車載AI | ◎ |
| FAQチャット | △ |
| 社内RAG | △ |
| 文書要約 | × |
| コード生成 | × |
| バッチ処理 | × |
例えば社内文書検索で、
「○○の規程教えて」
と聞くだけなら、通常のGemini API + RAGで十分です。
一方、
現場をカメラで映しながら
「これで合ってる?」
↓
途中で質問を割り込ませる
↓
必要なら業務APIも操作する
となると、Live APIの強みがかなり出てきます。
27. 調べてみて感じたこと
最初は、
Geminiを音声で使えるAPI
くらいに考えていました。
ただ、調べてみると、
聞く
+
見る
+
考える
+
話す
+
割り込まれる
+
外部システムを操作する
までが一続きになっています。
なので、個人的にはLive APIを、
Voice Chat API
というより、
AIをリアルタイム世界につなぐインターフェース
として考える方が面白いと思いました。
28. 個人的に試してみたい構成
最終的にはこんな構成を試してみたいです。
人間から見ると、
AIを見る
↓
AIに話しかける
↓
AIがこちらを見る
↓
AIが考える
↓
AIが必要なシステムを操作する
↓
AIが返事する
だけです。
裏側ではかなりいろいろ動いていますが、
利用者側のUIは「話すだけ」
にできます。
これはかなり大きな変化だと思います。
まとめ
Gemini Live APIについて調べてみると、単なる音声版Geminiではなく、
Real-time
+
Audio
+
Vision
+
Reasoning
+
Function Calling
を組み合わせるための仕組みでした。
特に面白いと感じたのは、
- Native Audioによるリアルタイム音声対話
- VADによる自然な割り込み
- 視覚情報を共有しながら会話できること
- Function Callingによる業務システム連携
- AI Agentとの組み合わせ
- AIアバターとの相性
あたりです。
一方で、
- WebSocketベースの接続管理
- 長時間利用時のセッション管理
- コンテキスト管理
- リアルタイム音声・映像によるコスト
- 同時接続数
- モデルごとの機能差
- Previewモデルの仕様変更
など、普通のGemini APIとは違った設計ポイントもあります。
そのため、
「Geminiを使うからLive APIにする」
ではなく、
「人間とAIがリアルタイムに同じ状況を共有する必要があるか?」
で採用を判断するのが良さそうです。
Google Cloud Next TokyoでリアルタイムAIの展示を見て気になって調べ始めましたが、思っていた以上に応用範囲の広いAPIでした。
チャット画面に文字を入力してAIを使うだけではなく、
「AIに話しかけること自体がUIになる」
世界がかなり現実的になってきた感じがします。
次は実際に、
Gemini Live APIでリアルタイム音声対話を動かしてみる
ところまで試してみたいと思います。
参考
- Google Cloud Next Tokyo 2026 開催案内
- Google Cloud Next Tokyo 2026 Expo紹介
- Gemini Live API
- Gemini Live API Capabilities
- Gemini Live API on Vertex AI
- Gemini Live API が Vertex AI で一般提供開始
※ 本記事の仕様・提供状況は2026年8月時点の公開情報をもとにしています。Live API周辺はモデルや機能の更新が速いため、実装時には最新の公式ドキュメントをご確認ください。