はじめに
北國フィナンシャルホールディングス
デジタルバリュー の 奥村🌴 です!
2023年11月16日、17日 に開催された AgileJapan2023 へ現地参加してきたので、感じたことなどを残していきます。
今回なぜオフラインで参加することにしたか
- プロジェクトのチーム体制も大きく変えたので、チームづくりに役立つヒントが欲しかった
- 全国規模のイベントに現地で参加してみたかった!
大きいところでいくと、この2つです。
金融AgileMeetupのメンバーも登壇されたり現地参加されると聞いていたので、お会いしたい!というところも裏ミッションではありました🤣
1日目
1日目は9セッション。
- チームビルドには この人と開発したい というモチベーションを生み出すことに目を向けてみる
インセプションデッキは、プロダクトを中心とした意義や目標が大きな軸になっていると私は捉えていますが、プロダクトを継続的に開発すること、持続的なチームを作っていくためにも この人と開発したい という目線からのアプローチも取り組んでみたいと感じました。
- ビジネス部門を含めた大部屋プランニング / バリューストリーム作成のワークショップ
キックオフの際はビジネス部門、開発者が一緒になってプロダクトを取り巻くビジネスや思いを共有することが効果的だったというお話がありました。
プロダクト開発に関わるメンバーが増えれば増えるほど、ビジネス部門と関わるメンバーも限定されてきて偏ることが多いので、区切りのタイミングで同じ方向を向くことはぜひやってみたい動きです。(やった場合とやらなかった場合の効果測定はなかなか難しそうですが...)
- 最初のスタートは特定の人に価値を届けて、フィードバックまでのコミュニケーションを密にする
「より価値があるものを多くの人に届けたい!!!」と思うのは自然なことですが、スタート時点では対象を絞って早くフィードバックをもらうことがその先の価値に早く繋げていけそうです。
初めから不特定多数に向けて価値を届けようとするとフィードバックをもらえるまでの期間が空いてしまったり、意見を集約するのにも時間がかかって価値のブラッシュアップまでに多くの時間がかかることは容易に想像できます。
ネットワーキング
1日目の全セッション終了後、軽食・ドリンクを片手に参加者同士で交流するためのネットワーキングの時間がありました。
私自身、こういったイベントでのネットワーキングは初参加だったので驚きが沢山...
軽食の量が半端ない...(もうここまでくると軽くない笑)
初めてのオフラインでの参加だったのでネットワーキングの部分がちょっと不安ではあったのですが、想像をはるかに超えてたくさんの方と交流ができました。
1日目が終わった時点で余分目に持っていっていたはずの名刺は7割無くなっていた...笑
出展ブース
1日目、2日目ともにステージとは反対側に AgileJapan スポンサー企業のブースが展示されており、セッションが始まる前や空き時間にふら~っと寄ってきました。
以前、登壇させていただいた AGILE STUDIO (永和システムマネジメント様) のブース
一緒に登壇した BASIC 安永さんと一緒に📷
安永さんの会場レポートは コチラ
ITプレナーズ様のブース
「あなたが今一番気になるスクラムの価値基準or三本柱」の投票ができました。
(みなさんなら、何に投票しますか?)
我々がブース訪問一番乗りでした。
「尊敬」に投票する安永さん (私は「公開」に1票🗳️)
2日目
2日目は10セッション。
- 効率性重視の考え (迷わない、止まらない、手戻らないための計画やフロー) が 非効率の安定化 に繋がっている可能性がある
元々は効率化・生産性向上を見込んだフローも必要に応じてブラッシュアップ・見直しをしないと負の遺産になる可能性が...
このやり方がベストなんだ!と思い続けることは捨てていこう。環境や状況が変わればベストな選択肢も変わるはず。
- 小さいから成功率があがる...ではなく、小さくやると早く終われる → 終わったら振り返りができる
クロージングの最終セッションは一番前の座席で参加しました。
Scrum Inc. から Avi Schneierさん (写真外にJJ・サザーランドさん)
Scrum Inc. Japan から Chloe O'Neilさん
Aviさんが日本に来る度に感じること
世界中どこの国と比べても日本人は他者へ配慮する心が大きい
例えば
- 散歩している自分の犬が電柱におしっこをしたとき、持ってきたペットボトルの水をかけて薄める光景
- 視覚に不自由がある方に向けた道のある黄色い点字ブロック
- エレベーターには縦型に配置されているボタンに加えて、車いすの方や子供向けの横型の低いボタン群があること
- コロナ禍でマスクをする理由のひとつに自分が感染しないためではなく、自分が他の人にうつさない(感染を拡げない)ことも意識していること
しかし…
アジャイルの原則に基づく組織変革を日本で進めることはAviさんにとっても手ごわい挑戦であると感じているようで、日本の組織文化の面からの考察についてお話いただきました。
計画づくりや計画の遵守に強みを持ってきた日本
日本の組織文化においてアジャイルにそぐわない要素 (会場参加者からのフリー意見)
・完璧な計画
・年功序列
・上の人の合意が無いと進まない
・オーバーコンプライアンス
・衝突を避ける
どんな組織においても 「危機的状況以外で変革を推し進めることは簡単ではない。」 ということは前提にある上で、文化に変化をもたらすために必要なことを挙げていました。
文化 を変えるためには システム を変える必要がある。
構造 を変えることにより システム に影響を与えることができる。
その上で、 「他人がどうするかを待つ必要はない。」 というメッセージを贈ってくれました。
この言葉はこの場の参加者はもちろん、特に 構造 を変える立場にあり、アジャイルな文化を組織に拡げていきたいと考えているリーダー層の人々に向けているメッセージと捉えました。
- 日本人が持っている思いやり → これを顧客に向けよう!
セッションの中で頻繁に出てくるワード 「他人への配慮」 を 思いやり と捉えて聞いていました。
顧客に届けるべき 思いやり が組織の中での近い人に行きがちで、顧客に日本人がせっかく持っているモノ (思いやり) が届いていない。
「顧客のためのアジャイル」がいつの間にか、「組織をアジャイルにする」ことが目的にすり替わっていないか?
- 組織の文化を変えるために効きやすいことは構造を変えること
北國FHDはリーダー層から社員に対するアジャイルマインド促進の働きかけもあり、他の企業と比べても組織内における認知度や浸透度合いは高めだと感じました。
2日間を通して
- 参加者の皆さんがアジャイルの価値を信じているからこそ、自組織内にアジャイルを拡げていきたいという熱い思いを持った方々が多かったなと感じました。
- アジャイルを組織に適用する理由が 価値を顧客に届けるため ということを忘れてはいけないなと改めて実感しました。
- オフラインで参加することでイベントでの各セッションに対する理解度がブラッシュアップされた気がしました。
- フリーの時間で業種を問わず色々な方々と会話する機会が多く、それぞれが感じたセッションの解釈であったり意見交換ができてセッションを聞いて終わりになることがありませんでした。
- どのイベントもそうかと思いますがオフライン参加者は同じ志、今回でいくとアジャイルに関する共通の話題を持っている方ばかりなので勇気をもって飛び込んでいけば自然と会話も生まれますし、得られるものは多いはずです。(私は得られるものが多かったです!)
最後は1日目と同じく、記念撮影をして終了!