HDDを安全に消去するために以前から OS X 付属のディスクユーティリティの機能を使用していたのですが、El Capitan ではディスクユーティリティから該当機能が無くなってしまいました。
El Capitan で安全な消去を行うには、以下のような構文の diskutil secureErase
コマンドを使用してコマンドラインから実行する必要があるようです。
diskutil secureErase <level> <target>
<level>
には、消去方法(以前のディスクユーティリティでの「セキュリティオプション」に相当)に応じて以下のいずれかの値を指定します。
値 | 消去方法 |
---|---|
0 | ゼロでの上書きを1回 |
1 | ランダム値での上書きを1回 |
2 | 米国国防総省標準の7回の上書き |
3 | Gutmannアルゴリズムでの35回の上書き |
4 | 米国エネルギー省標準の3回の上書き |
<target>
には以下のいずれかを指定します。
値 | 内容 | 値の例 |
---|---|---|
ディスク識別子 | disk* 形式の識別子 | disk3 |
デバイスノード | ディスク識別子を含む、/dev/disk* 形式のデバイスノード | /dev/disk3 |
マウントポイント | ボリュームのマウントポイント | /Volumes/Untitled |
UUID | 11111111-2222-3333-4444-555555555555 形式のUUID | 173877DF-55C5-4D07-8905-BFD67E6D0CEA |
ディスク識別子は、ディスクユーティリティで対象のディスクを選択し、「情報」ボタンを押すとGUIで確認できます。「BSD装置ノード」がディスク識別子です。
例えば、上のディスクに対してDoE標準の3回の消去を行うには、以下のコマンドを実行します。
diskutil secureErase 4 disk3
間違って使用中のディスクを指定した場合、どうなるかは不明です。ディスクの指定ミスにはくれぐれもご注意を。