WSL2(Ubuntu)でDjangoの開発環境を作ったときの手順をまとめました。
目次
環境
- Windows 10 Home バージョン20H2
- WSL2 Ubuntu 20.04 LTS
- Conda 4.10.3
- Python 3.9.6
- Django 3.2.5
- VSCode バージョン1.58.2
Step1 WSL2のインストール
こちらのページに詳しい手順が載っています。
1. WSLの有効化
管理者としてPowerShellを開き、以下のコマンドを実行します。
dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart
2. 仮想マシンプラットフォームの有効化
こちらも管理者権限で実行します。
dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart
3. マシンの再起動
PCを再起動します。
4. Linuxカーネルのインストール
こちらからインストールできます。
5. WSLのバージョンを2に設定
PowerShellで実行します。
wsl --set-default-version 2
6. Ubuntu 20.04 LTSのインストール
Microsoft Storeで「WSL」と検索すると出てきます。
インストール後、スタートメニューのアイコンから起動します。
初回起動時にユーザIDとパスワードの設定を行います。
以上で、WSL2のインストールは完了です。
Step2 Minicondaのインストール
こちらの記事を参考にしました。
1. インストール用シェルをダウンロード
作業用ディレクトリを作成したうえで行います。
$ cd ~
$ mkdir tmp
$ cd tmp
$ wget https://repo.anaconda.com/miniconda/Miniconda3-latest-Linux-x86_64.sh
2. インストール用シェルを実行
$ bash Miniconda3-latest-Linux-x86_64.sh
インストール手順の途中でいくつか質問されます。
内容をざっと確認し、yes
で回答し進めます。
3. パスを通す
.bashrc
を再読み込みします。
$ source ~/.bashrc
4. conda-forgeを唯一のchannelに設定する
$ conda config --add channels conda-forge
$ conda config --remove channels defaults
$ conda update conda
$ conda update --all
この手順を行った理由については、こちらの記事も参考になります。
Step3 condaで仮想環境を作成
仮想環境名はtest-env
としておきます。
$ conda create -n test-env python django
仮想環境の作成場所を聞かれるので、y
を入力します。
environment location: /home/<username>/miniconda3/envs/test-env
Proceed ([y]/n)?
作成したら、conda activate
コマンドで有効化します。
$ conda activate test-env
プロンプトの先頭に(仮想環境名)
が表示されれば成功です。
Python、Djangoのバージョンは特に指定しませんでしたが、最新バージョンがインストールされました。
必要に応じてバージョンを指定してください。
$ python -V
Python 3.9.6
$ conda list | grep django
django 3.2.5 pyhd8ed1ab_0 conda-forge
Step4 Django開発用サーバの起動確認
1. Djangoプロジェクトの作成
ここではホームディレクトリの下に作業用ディレクトリを作成します。
$ cd ~
$ mkdir study_django
$ cd study_django
作業用ディレクトリに移動したら、django-admin
コマンドでプロジェクトを作成します。
ここではプロジェクト名をtestproject
としておきます。
$ django-admin startproject testproject
2. Djangoの開発用サーバを起動
manage.py
を使って、開発用サーバを起動します。
$ cd testproject
$ python manage.py runserver
3. 接続できるか確認
開発用サーバを起動したら、ブラウザからアクセスできるか確認します。
Windows側でブラウザを起動し、https://127.0.0.1:8000
にアクセスします。
「The insgall worked succesfully! Congratulations!」の画面が表示されれば成功です。
Step5 VSCodeのインストール
こちらの記事を参考にしました。
1. VSCodeをインストール
公式サイトからインストーラをダウンロードし、実行します。
Windows側にインストールします。
2. 拡張機能をインストール
VSCodeを起動し、拡張機能で「WSL」と検索します。
「Remote-WSL」を開き、インストールします。
3. WSL側からVSCodeを起動する
Ubuntu側で、開きたいディレクトリに移動し、code
コマンドでVSCodeを起動します。
$ cd ~/testproject
$ code .
初回起動には時間がかかりますが、以降はVSCode側からWSLに接続できるようになります。
拡張機能もWSL側にインストールすれば機能します。
以上で、WSLとMinicondaとVSCodeを使ったDjango開発環境がローカルに構築されました。