クライアントも採用技術も自分たちで決める!躍進するゆめみ京都とは


ここ数年、名だたるメガベンチャーを筆頭に多くの企業が新拠点として「京都」を選ぶケースが増えています。

前回Qiita Zineで話題となった、給与を自分で決められる「給与自己決定制度」など制度についてインタビューしたゆめみは、じつは京都で創業した企業になります。

現在、ゆめみの京都オフィスでは、「プライム案件100%」「2015年からのエンジニア純増数190%」など、“いわゆる受託会社”の常識を覆す取り組みや採用実績を出しています。

なぜそのような特異な受託開発スタイルやメンバーが定着する組織を作り出すことができたのでしょうか。

今回は、ゆめみ京都オフィスのエンジニア含むメンバー3人に、組織の裏側についてお伺いしました。

目次

ゆめみ京都のターニングポイント
アサインがない受託開発
文化祭感覚で展示会にも参加する
上下はないけれどフォーメーションはある

プロフィール

福田 孝一(ふくだ こういち)
京都大学総合人間学部人間学科在学中に個人でWindowsアプリを開発・頒布していたところ後のゆめみメンバーたちと出会い入社。近年はアーキテクト兼プログラマとして、サーバレスシステムやコンテナベースのシステムの開発に従事。2016年に「無ければ作る」の心で、カスタマイズできるスマートボタンを開発。

 

川勝 利幸(かわかつ としゆき)
Web制作会社のアルバイトでJavaScriptに触れたことをきっかけにWebエンジニアの道に進む。以降PHP、Perlでの開発業務経験を経て、2016年ゆめみに入社。現在は主にフロントエンド開発に従事する傍ら、クラウドコンピューティングを用いたインフラ構築にも取り組む。

 

染矢 幹基(そめや もとき)
自称「日本初の営業出身のHCD-Net認定人間中心設計スペシャリスト」。2015年ゆめみに入社。京都本社ではマーケティング(広報/販促/営業)を推進しつつ、プロジェクトマネージャー/ディレクターも一部で担当している。また、昨年12月に開設した大阪本社の立ち上げも兼任中で大阪本社CEOとしてリクルートを主に行なっている。

ゆめみ京都のターニングポイント

──もともとゆめみは京都で創業されたのですよね?

福田:深田(株式会社Sprocket代表取締役:深田浩嗣、2014年ゆめみから分社化)がインターネットに触れた瞬間に「これから必ず伸びる」と思ったそうなんです。iモードのサービスが登場して、学生や若者だけではなく、大勢の人々が使うものになると確信したようで。

それから、100万ユーザーを突破したチャットサービス『ゆめみ亭』を代表の片岡が学生時代に開始し、2000年1月に会社設立に至りました。僕が知り合ったのは、この前後くらいですね。

会社設立後は、若者がインターネットで新しいことをやろうとしている気概を買っていただいて、色々なお客様からお仕事の依頼が届くようになりました。とは言っても、まだまだそれぞれ未熟でしたので、鍛えていただいた印象もありますね。

──そこから来年で創業20周年を迎えると。京都オフィスでは現在、どんなプロジェクトが動いているのですか?

染矢:オウンドメディアのアプリケーション開発や関連システムの開発、また、従業員の方向けのアプリケーション開発のお仕事も増えてきています。元々BtoBtoCの領域が多かったのですが、最近はBtoE(企業の従業員(Employee)向けに提供されるサービス)も増えてきている傾向にありますね。京都は全てのプロジェクトをプライムで受けています

──どうしてプライムでプロジェクトが獲得できているのでしょう。

染矢:セールスの力というのはほぼないと思います。ゆめみ京都のチーム力を評価していただいている結果なのかなと。そうですね…。振り返ると、少し歴史がありまして。

──ぜひ、聞かせてください。

染矢:ゆめみの京都って、2006年にリリースしたモバイルECサイト構築パッケージ『Mercury』が大ヒットしていたんですよ。発売当時は、ガラケーに対応した初のECパッケージでした。ただ、スマホシフトが遅れてしまったんです。

マーケットにおけるスマホの比率が伸びれば伸びるほど、パッケージの導入は鈍くなる。ただし、ご導入いただいている既存のお客様もいらっしゃるので、保守・運用やお客様毎のカスタマイズ開発は継続していきます。その結果、内部課題として自分たちの持っている技術がどんどん古くなっていく点が出てきてしまいました。

こうした時代の中で、これからゆめみ京都はどのような方向に向かっていけば良いのか。色々と考える日々が2015年はありました。

──当時のガラケー市場の場合、既に売上が出ているサービスを持っていると、スマホにいち早くシフトする経営判断が中々難しい時代だったと記憶しています。そこでどのような判断に至ったのでしょう。

染矢:まず、みんながやりたい仕事や伸ばしたい技術をヒアリングすることからはじめました。それを基にした上で、顧客選定基準なるものも作成して、軸を据えましたね。本当に色々な方にご協力いただいたことを今でも覚えています。ただ、正直に言うと当時は、結構悲惨な状況だったと思います(笑)。

約10年は、ゆめみ京都はモバイルECパッケージの会社でしたから。そこから提案型の仕事に舵を切るのは挑戦なんですよね。企業さんからお声がけいただいて、福田さんと提案に行ってもご縁がないなんてことが全然珍しくなくて。この時期が約1年間くらい続きました。

──大変失礼な言い方になるかもしれませんが、主軸のサービスは頭打ち。受託にシフトしようとするも、1年以上もがき苦しむってシビアな状況ですよね。どうやって乗り切ったのですか?

染矢:言葉にするとちょっとニュアンスが難しいのですが、メンバーの“一体感”を作り、発展させ続けることですね。あとは、このやり方でお客様がついてくると変な自信もありました(笑)。ここが今の結果に結びついたのだと思います。お客様の前でご提案しているのは僕。ただし、僕の後ろにはゆめみ京都のエンジニアやデザイナーが見える。提案書ひとつとってもそんな雰囲気が伝わったそうです。

関西のお客様はそういった人情味を大切にしているんですよ。せっかく任せるのであれば、いわゆるビジネスライクではなく、パートナーとして迎えたい。受発注の関係はあれど、共通の目標に向って進んでいくというか。

「こういう人たちと創っていきたい」そう思っていただけたのが、今のゆめみ京都につながっていると思いますね。

自社のECパッケージからの脱却に苦しんでいた時代が今のゆめみ京都を作った

──なるほど。辛く苦しい時期も乗り越えられる人間関係があった、と。ちなみに当時のゆめみ京都は何名くらいの体制だったのですか?

染矢:2015年は10人。2019年時点で19人です。単純に倍になったのはいいことですが、この4年で離職者数が2名のみなんです。ここは特徴なのかなって思いますね。

──“一体感”を会社で作っていくのは簡単なことではないですよね。実際、少人数の場合だと一つの出来事に大きなインパクトがあるので、衝突しがちですし。どうしてゆめみ京都は“一体感”を持つことができたのでしょう。

川勝:僕が印象的だったのは、ネガティブなことを言う人がいない組織ということでした。僕が入社した2016年の時には先程話にあった危機的状況を脱している感じだったのですが、何かアクシデントが起こっても声を荒げたりする人が誰もいない。これって案外珍しいことじゃないですか。

課題を冷静に分析して、解決に向けて動く。そういった環境だから自然と馴染めたような気がしています。たまに別のプロジェクトの進捗を聞いたときに当時のつらい状況を聞いて、「あの時、そんなしんどいことあったんですか?」ってビックリするくらいなので。

──川勝さんは2016年にゆめみへご転職されています。この時はどうしてゆめみを選んだんですか?

川勝:転職しようと思って数社面接を受けていたんですよ。その中にゆめみがあって。面接をしたのは福田さんだったんです。
面接中はほぼ談笑しているだけ。受けた会社の中で、一番ラフに楽しく話している雰囲気だったんですけど、人間性を見ていたんでしょうね。僕は自社サービスの開発ばかりで、受託開発の経験がないことを伝えた時は、しっかりとお話しいただきましたけど。

──ご入社後はいかがでしたか?

川勝:面接の時点から居心地良さそうな印象だったのですが、そのままの感じでしたね。

──ありがとうございます。川勝さんの面接をご担当された福田さんにお聞きしたいのですが、今と昔でゆめみ京都の雰囲気は違ったりするものなんですか?

福田:そうですね…。昔のゆめみ京都は今と違って和やかな雰囲気ではなかったです。激論を交わすような職場というか。「絶対、このやり方の方が早い」「いやいや、こっちの方が早いです」みたいな。これはこれで楽しかったんですけどね。

ただ、こういったコミュニケーションって最終的に結果が出なかったりするじゃないですか。一緒に働いているメンバー全員が激論を楽しめるわけでもないですし。

メンバーが入ったり抜けていくことを経験した上で、「最終的に皆で力を合わせて、例え苦しい案件でも一緒にやるぞ」って思えるチームじゃなきゃダメだなって思ったんです。

それからは、技術偏重という面接スタンスも変えました。「学び続けられる人」だったり、「力を合わせられるか」というヒューマンスキルを軸に添えました。

先程、川勝さんが声を荒げる人の話をしたじゃないですか。僕、声を荒げたりする人がそもそも嫌いなんですよ。そういった可能性がある方は微塵も入れるまいと思い、面接をするようになりましたね。これは大きな変化だったと思います。

実は、川勝さんの受託経験がないということもあまり判断基準にはなっていなくて。仕事の種類って時代によって変化するものじゃないですか。今のゆめみ京都が請け負っているプロジェクトが永遠に続くわけでもないですし。

「挑戦すればできるよね?」という考え方が大事。変わり続けるゆめみ京都の中で、自分がやりたいものをしっかりと持っていて、その開発に力を注いでいること。そして、メンバーが困っていたら相談に乗ってあげられること。僕が気にしているのはこれくらいですよ。

──2015年以降でガラッと面接の判断基準を変えたのですね。当時のゆめみと今のゆめみだと設立当初から籍を置いている福田さんから見てどちらがいいですか?

福田:今が圧倒的に好きですね(笑)

創業当初から過去最高の雰囲気が生まれている。「今が一番好き」とゆめみ京都創業当初を知る福田さん

アサインがない受託開発

──ありがとうございます。2015年からビジネスモデルも会社の雰囲気も大きく変化して、現在のゆめみ京都が生まれていったのですね。ちなみにプロジェクトのアサインはどういったことを意識しているんですか?

福田:ゆめみ京都はメンバーをプロジェクトにアサインするという考え方がないんですよ

──え?

福田:プロジェクトがスタートするかもしれないというタイミングで、やりたい人が手を挙げている感じです。

染矢:ちょっと変わってますよね(笑)。メンバーが本気でプロジェクトに臨めるというのが一番大事だと思っているんです。なので挙手制提案準備の段階からエンジニアが楽しく仕事できそうか?という点は重要視していますね。あと、僕らは先ほどお伝えした顧客選定基準の中でお付き合いするお客様を選んじゃってます(笑)。

──自社サービスの場合は内容に共感して仕事をしているケースもありますが、受託だとなかなかそうはいかないですからね。実際はどういった内容でエンジニアがプロジェクトに入っているんですか?

染矢:そうですね。一般的な受託ではなく、僕らはCXやUX観点はもちろんですが、バックエンドのシステムも含めてお客様と一緒に作っています。このサービスがどうあるべきか、そこから逆算したサービスロードマップ策定やアーキテクチャ設計を担うことができているので、「一緒に創っています」と胸を張って言えるんですよね。使用する技術についてもゆめみ京都で決めているケースが多いですし

──技術選定についてはどういった方向性で行ってるのでしょう。

福田:流行っているだけではなくて、継続的に重要視されるだろうというものは常にキャッチアップしています。そこで、勉強するだけではなくて、目の前の仕事にも有用であれば採用していますよ。

──最近取り組んだ事例などはありますか?

福田:少し前ですけど、業務システムを全てサーバレス化することを提案しました。Amazon API Gatewayで全て対応するイメージです。爆発的に社員さんがいてアクセスがある場合は違いますけど、いわゆる業務システムって高性能なサーバも必要ないですよね。

つまり、サーバのチューニングで個性を出すところではない。であれば、新機能の投入スピードを重視したほうがいいわけです。社員さんたちの仕事を効率化するのがゴールなわけですから。あと、僕自身の管理も楽になりますからね。

川勝:エンジニアリングってよく手段だっていう話が出ますけど、本当にそうですよね。自動化して楽になってお客様が喜んでくれればいい。よく、お客様とお話ししていても「どうしたら楽になるかな?」って話題が出ることも多いので。そういったところは働いていても楽しいですね。

──ゆめみさんのエンジニアってお客様とお会いするケースも多いんですか?

川勝:そうですね。営業やディレクターだけでなくエンジニアも、みんなでお客様とミーティングしていることが多いですよ。継続開発系のプロジェクトだと毎回参加していますし。アジャイル開発でスクラムをしているプロジェクトは2週間に一度は打ち合わせしています。

──ゆめみ京都はいわゆる受託とは全く違う体制に進化を遂げているわけですが、どうしてこのような形になったのでしょう。

染矢:良くも悪くも本社機能が実質東京にあることが大きいと思います。失うものもなければ守られるものもない。ゆめみ京都で動かなければ何もはじまらないので「やるっきゃねぇ」の精神というか(笑)。

京都メンバーって主語が「ゆめみ京都」なんですよね。溜まった知見は勉強会を開いて共有したり、困ったことがあってSlackで発信すると大量のレスが来たり。誰かが困っていれば、全員助ける。言葉にしにくいんですけど、楽しい職場ですよ。実はメンバー全員で飲みに行ったりとかはあんまり無いんですけどね(笑)。

川勝:確かに。その辺りはドライですよね(笑)。3ヶ月に一回くらいとか。

自社開発から受託開発へ。イメージと違う環境を経験し、フルスタックなスキルを身に付けた

文化祭感覚で展示会にも参加する

──ちなみに先程から気になっていたのですが、福田さんの手元にある白い箱って自社開発のものだったりするんですか?

染矢:あぁ(笑)。福田さんが作られて、ノリで展示会(超交流会2016、センサ/IoT技術展2017)で発表したゆめみ京都で自社開発した第一弾のハードウエアです。

福田:Amazon Dash Buttonがまだ日本に上陸していなかった時期に作った、スマートボタンになります。日本にはまだ来ていないんだけど、あったら何ができるんだろう?触ってみたいなぁと思ったんです。なので、作ってみました。

ボタンを押すとAPIを叩きに行くというシンプルなものなんですけど。Amazon Dash Buttonなどはどうしても連携しているクラウドサービスを使うことが前提になりますよね。中にあるファームウエアをカスタムできて、どこにでもつなげることができる。そういったものがあればいいなと思って開発しました。

回路設計から、基板設計、筐体設計。ファームウエアを自分で書いて、クラウド部分はメンバーに依頼して。確か出来上がったのは、展示会の2〜3日前でした。ギリギリの戦いでしたね(笑)。

福田さんが開発した、ゆめみ京都で開発したプロダクト第一弾「スマートボタン」

──まだ日本未上陸のスマートボタンだと、展示会でも話題に上がったんじゃないですか?

福田:とてもありがたいことにブースに人集りができていました。

染矢:ずっと列ができていて嬉しかったですよね。説明が追いつかないくらい。

──スマートボタンはどうして展示会に出展されたのでしょう。

染矢:お客様からIoT関連の相談が来たときに「僕らはハードウェアは分かりません」と言うこともできます。ただ、ゆめみ京都はできる限りお客様の業務を理解した上でご一緒していく会社であり続けたいんです。そういう思いから福田さんが作られたのはあります。

実際に、福田さんが作ったハードウェアを展示会で発表することで、来場者さんの環境だと「〇〇の課題が解決出来そう」などのフィードバックを受けることができた。こうした経験の積み重ねがあれば、ゆめみ京都としての新しい価値が生まれるのかなって。

実は、福田さんに相談したのは展示会にギリギリ間に合うかというタイミングだったんですよ。「福田さん!これっす!出展しましょう!」と(笑)。

福田:そうそう。「面白そう!やりたい!」って思っちゃって(笑)。それから発展して、今は川勝さんが作ったデジタルホワイトボードと連携しているんですよ

デジタルホワイトボードは在籍状況だけではなく、オフィス空間(空調関連)、路線、経費精算の通知などさまざまな情報を外部連携する事でデータを表示しているという

川勝:デジタルホワイトボードはChromeOSで動くウェブアプリです。以前、ゆめみ京都ってアナログのホワイトボードで在籍状況を管理していたんです。なんだか実態とマッチしない。であればデジタル化してしまおうと。

今後リモートで働くことって増えそうじゃないですか。なので、WebSocketにしてリアルタイム同期ができるようにしてみたり。ちょうどそうした技術に興味があって、かつ簡単にできそうやなって。

そんなことを話していたら周りから「ガチで作ってみればええやん」って言われたことが開発のキッカケなんですよ。そこでわいわい盛り上がっていたら染矢さんが「展示会があるんすけど(ニヤリ)」って(笑)。

そうして、2018年10月の「京都スマートシティエキスポ」で発表することになりました。これも反響が良かったので嬉しかったです。

染矢:最初の展示会に出展したことで、マーケティングデータとして得るものが多かったんですよ。福田さんが作ったスマートボタンが色々な方に触ってもらえて、たくさんの意見やアイデアを聞くことができたのって素晴らしいなと。

──皆様の興味と展示会のタイミングが“偶然”にマッチした結果ということなんですね。実際、こうした展示会で発表したサービスを拡販していこうという動きはあるんですか?

染矢:「試作品なので」の一点張りです(笑)。なんだろう….。年に一度の文化祭みたいな感覚なんですよ。結局はエンジニアの興味が膨らんだ形なので。

ただ、展示会で興味を持っていただいたお客様とは個別にお話ししたりしていますよ。

楽しく作らなければ意味がない。“大人”のモノづくりサークルのような雰囲気がここにはある

上下はないけれどフォーメーションはある

──ここまでお話をお聞きしてゆめみ京都はお客様ファーストであり、メンバー(ゆめみ京都)ファーストであるという印象を受けました。最後にその根幹にある気持ちをお聞かせください。

染矢:受託開発と自社サービスどちらがいいか?みたいな話題ってよく出るじゃないですか。僕は圧倒的に受託が好きで。その理由は、多くの人(クライアントとそのクライアントが持つユーザ)を喜ばせることができるからなんですよ。

自社サービスは良くも悪くも、ユーザーが固定化されるじゃないですか。若者向けのサービスだとその層にしかリーチしないものになるわけで。

ゆめみ京都の仕事は若者向けだけでなく、シルバー層や子育てしている層まで様々なサービスに携わることができます

例えば、川勝さんと若者向けのサービスを開発した次に、子育てサービスに携わってみたり。もちろん、川勝さんが新しいプロジェクトに対して、興味があることが前提です。そうしたメンバー軸も僕は大切にしたい。

「ゆめみ京都ファースト」で選定したプロジェクトを、クライアントファーストでバリューを出す。僕は今のスタンスで仕事を続けることを大切にしたいんですよね。

──川勝さん今のお話を聞いていかがですか?

川勝:自分が想像していた営業のイメージと染矢さんは、全然印象が違いましたね。打ち合わせをしていても、「理解してくれるんや。噛み砕いて言わんでもよかったんや」っていつも思います。楽しく働けている。僕が動きたいように、先回りして考えてくれているというか。

システムって実際に開発していないと分からないものだったりするのですが、ちゃんと知ろうとして付き合ってくれる。専門用語で話しても全然伝わっているということは、僕たちのために勉強してくれているということですからね。うん、楽もさせてもらってると思います。

──なるほど。いい関係で仕事ができているのですね。それでは、最後に福田さんお願いします。

福田:プロフェッショナルとは技術を極めて価値を発揮する人を指します。そう考えると、目の前にクライアントにできることがあるはずなのに、それをやらないのは許されません。常にベストを尽くす。今日のベストは明日になればワーストかもしれない。いつでも勉強し続けて、明日はもっと面白いことができるかもしれないし。そんな想いで全力を出しています。

一方で、苦しい思いだけをしても最終的に自分のためにはならないんです。自分が楽しく幸せに働くのが前提にあって、その上で自分がクライアントを幸せにすることが大切です。

クライアントが指定した技術選定に課題を感じたら、その理由を明確に指摘もします。常に今、できることを全力で。これが、私のクライアントファーストであり、自分ファーストなのかなと。

──最後に、福田さんから見て今のゆめみ京都についてはいかがでしょう?

福田:皆がその時、自分がいるポジションが理解できている。今いる場所で最善を尽くしながらも、もう少し先には違うところにいるかもしれないと意識している。フォーメーションを組んで試合をしているんだけど、誰が偉いということが一切ない組織になったと思っています。

ゆめみ京都には、営業職やプロジェクトマネジャーを含めて、指揮命令という言葉もありません。目の前のプロジェクトを推進するために、自分がやるべきことへ向けて接しあえています。

上下はないけど、フォーメーションはある。これが、今のゆめみ京都のいいところだと思っています。

──ありがとうございました!

編集部より

会社として厳しい時期を乗り越えるためにチームメンバーを大切にすると決め、技術偏重から人重視に採用基準を切り替えることで、激論を交わす文化からチームを大切にする組織になった、ゆめみ京都。
メンバーが楽しんで仕事をできるかどうかを基準に仕事を選び、クライアントファーストで全力で仕事に取り組むことで、継続して仕事を依頼するパートナーの関係性を築くことができるという、好循環を生み出していました。
「プライム案件100%」、「2015年からのエンジニア純増数190%」、「アサインなしの挙手制」ーー。
いわゆる受託開発の企業では考えられないようなことが実現できているのは、信頼関係を築き上げた結果だったということがわかりました。
お話を伺うほどに、お互いを尊重し信頼する「ゆめみ京都ファースト」を感じるインタビューでした。
ゆめみ京都にご興味のある方は、採用サイトやエンジニアインタビューをのぞいてみてはいかがでしょうか。

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