Qiita広告活用事例 | COTOHA® APIコラボ企画を活用した自然なプロモーション(NTTコミュニケーションズ様)
NTTグループの40年以上にわたる日本語処理技術の研究から生まれた、日本語ネイティブのコミュニケーションAI「COTOHA®(コトハ)」。COTOHA®シリーズのうち、自然言語処理や音声認識などの多様なAPIを通じて、構文解析から文章要約、感情分析など、さまざまなAPIを提供しているサービスが「COTOHA® API」です。
そんなCOTOHA®では2018年10月のリリース以来、Qiitaを活用したアウトプットを積極的に行なっております。
本記事では、今年の2月〜3月にかけて実施された【Qiita x COTOHA APIプレゼント企画】について、NTTコミュニケーションズ COTOHA® APIチームのお二人に、その実施背景や企画意図、具体的な効果について伺いました。
プロフィール
プラットフォームサービス本部 アプリケーションサービス部AI推進部門
プラットフォームサービス本部 アプリケーションサービス部AI推進部門
COTOHA® APIリリース当初から利用していたQiita
──早速ですが、COTOHA® APIを実際にデモサイトで使ってみて、例えば簡単に感情分析ができて、すごい!と思いました。僕自身、文章を書く仕事をしていますが、色々な使い方ができそうだと感じます。
本間 : ありがとうございます。実際に弊社へのお問い合わせ内容を見てみると、エンジニアの方はもちろん、それ以外の方々にも幅広くお使いいただいている印象です。
リリース直後は社外の方にも積極的にAPIを触ってもらうべく、不定期で“勉強会”を開催していたのですが、そこには営業や学生の方もいらっしゃいました。
──Qiitaを見ていても、文系の方が発信している記事も多い印象ですよね。COTOHA® APIではリリースのタイミングからQiitaに記事投稿をされていましたが、もともとQiitaはご存知だったのでしょうか?
本間 : 情報収集の一環として、個人的に使っていました。
古高 : 社内の開発メンバーに「普段どういったメディアを見ているか?」というアンケートをとったところ、全員がQiitaを見ていました。
COTOHA® APIのメインのターゲットはエンジニアの皆さまでした。とはいえ、先ほど本間からもお伝えした通り、幅広い層への訴求が可能な製品でもあります。
Qiitaは、私みたいな初心者に向けた記事や、文章的にウィットに富んだ記事、しっかりとした技術解説記事など、本当に多様な方に読まれている媒体だと感じたので、アウトプットする場としてマッチしているなと感じました。
──具体的に、サービスに関する記事はどれくらいの量を投稿されていたのでしょうか?
古高 : 最初は週一くらいのペースで投稿していて、中には、たくさんのLGTM(当時は「いいね」)をもらえるような、バズった記事もありました。
COTOHA® APIは要素技術になるので、どういった形で使えるのかを知ってもらうことを目的に、APIを活用して作ったツールの紹介など、開発メンバーに順番で投稿してもらっていました。
──その効果としてはいかがでしたか?
古高 : LGTMをたくさんもらった際に、ポータルサイトへのアクセス数が倍近くになったり、無料ユーザーの登録数が一気に増えたりと、Qiitaでバズった際の影響力を感じました。
本間 : 一方でアクセス数は増えたのですが、実際の利用を示すAPIのコール数としては実はそこまで増えていないという状況でもありました。
Qiitaにサンプルコードなども載せていたので、コードを実際に動かして使っていただけたらなと思っていたのですが、コアに使ってもらうというよりかは「楽しんで見てもらう」という方向なんだなということは、実際に記事を出していく上で分かりました。
投稿直後は“読み物”として楽しんでもらい、じわじわと使っていただいた認識です。
アクセス数は約1.5倍、無料登録ユーザー数はKPIに対して約5倍に
──そんな流れから、今度は実際にCOTOHA APIを触って、自然言語処理についてのナレッジを共有するという【Qiita x COTOHA APIプレゼント企画】に繋がったわけですが、こちらはKPIをどこに置いていたのでしょうか?
古高 : ポータルサイトへのアクセス数増加と、無料ユーザー登録数の拡大です。もちろん、そこから先の有償版利用につなげることも、最終的なゴールです。
──企画の反響はいかがでしたか?
古高 : キャンペーン期間中に投稿された記事数は全部で152記事となり、おかげさまで想定を大きく超える数になりました。
それに伴って、KPIとしていたアクセス数や無料登録ユーザー数も大幅に増え、アクセス数は通常時の約1.5倍、無料登録数はキャンペーン前に設定していたKPIに対して約5倍という結果となりました。約一ヶ月という期間で、本来は半年程度でご登録いただく数を上回りました。
──それはすごいですね!投稿された記事について、全体的にどんな印象でしたか?
本間 : 技術的にも文章的にも、面白いものが多かったです。
開発者としては特に、プレゼント企画のTechnology賞をどれにするかを考えるのが面白く、他のライブラリに組み込んでもらったり、フロントエンドの見え方の部分を工夫したりと、個人的に好きな記事も多かったです。
中にいる人間としては、「こういう使い方があるんだ!」という気付きになりましたし、何よりも、多くの人が楽しんでくれたことが一番嬉しかったですね。
──キャンペーン期間中、Qiitaサイドのアクティブユーザーも平常時と比べて1万弱増えまして、当サイトの盛り上がりにも寄与いただいたと感じております!記事を読まれて、予想外の内容や傾向などはありましたか?
本間 : 予想外ではなく“やっぱりな”という感想として、使われるAPIに偏りがあったことです。特に「要約」と「感情推定」の人気が高く、多くの人がこの領域に期待していることが再確認できました。
また、ビジネス的に売れそうなネタもほんの少しだけ期待はしていたのですが、あくまで「楽しい」という観点での記事が多かった印象ですね。
あとは“ネガティブな反応”が少なかったことも少し意外でした。批判的な声があがる可能性も想定はしていたのですが、フタを開けてみると、そういった記事はありませんでした。
──それについては、Qiitaユーザーとの相性が良かったとも感じています。エンジニアが面白がるところをなめらかにアウトプットしてもらう思想がQiitaの根底にあるので、自然とマッチしたのかなと。定量的な効果以外ではいかがでしょう?
本間 : キャンペーンが終わった3月以降に学生さんと話す機会があったのですが、COTOHAを認識してくれている方がキャンペーン前よりも多くなった印象です。
もちろん、弊社に興味がある方々なので会社のことを調べているわけですが、「自分でも実際に記事を書いてみました」といった声もあり認知の広がりを感じます。
あと、他企業の技術者や営業担当の方からのご連絡も継続的に増えており、技術選定の一つとして加えてもらえているなど、ユースケースのさらなる広がりも感じています。
Qiitaでは、自然な形で製品のことを知ってもらえる
──今回のキャンペーン企画を通じて、プラットフォームとしてのQiitaは総じていかがでしたか?
古高 : こういったプロモーション施策は、企業側からの一方的な宣伝になってしまいがちですが、Qiitaというプラットフォームでは、ユーザーさん自身がプロダクトの良さを含めた情報を発信してくれます。結果として、エンジニア含めた多くの方々に、自然な形で製品のことを知ってもらえるのがありがたいと感じました。
また、COTOHA APIのような製品は、コミュニティがサービスを育てていくという側面もあります。だからこそ、直接的な感想やご意見など、反応をダイレクトにもらえることに価値があると感じています。
──それはありがたいお言葉です。キャンペーンを終えて、今後の機能開発へのヒントや、製品情報の発信の仕方に変化はありましたか?
本間 : 色々な組み合わせによる使い方を皆さまから見せていただいたので、今後どのような機能を開発できるかを開発チームで引き続き考えてまいります。
キャンペーンの記事の中には「文章的に面白い」記事だけでなく、「どのような価値を提供できるか」まで考えられた記事が多数ございました。このような記事を読ませていただいたのは大変刺激になりました。
API単独としてだけではなくAPIを使ってどのような価値を生み出せるのか。この点についてどのようにお客様に見せることができるかをポイントに、検討を進めたいと考えています。
──ありがとうございます。最後に、今後のCOTOHAチームの展望について教えてください。
古高 : 現在、APIは合計で14個リリースしており、かなり網羅できています。今後はその精度自体を高めたり、使い勝手を向上させたりといった部分に注力してまいります。
本間 : ありがたいことに、ユーザーの方々から日々ご意見やご要望をいただいておりまして、例えば「感情推定で皮肉が取れない」といった、難易度の高い具体的なニーズをいただくこともあります。これら一つひとつに対してどうやって実現できるかを、引き続き内部で検討していきます。
本間 : あと最後にひとつ。COTOHA APIには解析デモページがあるのですが、この度「要約」APIも加えました。いわゆる生成系と呼ばれる、文章を作れるものをv1として入れております。デベロッパー向けIDがあれば使えますので、ぜひ使ってみてください!
編集後記
「自然言語処理技術」なんて聞いたら、一般的にはそれを生業にしているエンジニアや研究者しかアンテナに引っかからないでしょうが、今回のようなキャンペーン企画を実施することで、より身近なテーマで技術に触れられる記事が目につくようになるので、多くの人にとっての興味関心の風穴になったのではと感じています。
ユーザーにとっては身近なテーマに沿う形で技術に触れることができ、NTTコミュニケーションズにとっては幅広い層への認知向上に繋がる。またQiitaとしては、それによってプラットフォームが盛り上がるという、まさに三方良しの効果を得られた企画だったと言えるでしょう。
取材/文:長岡 武司
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