次世代を担う最強のITエンジニアは誰だ?!「U-22プログラミング・コンテスト2020最終審査会」結果発表!

U-22プログラミング・コンテスト2020最終審査会が2020年11月29日にニコニコ生放送で開催されました。
本記事では、最終審査会の結果をご紹介します。

エントリー348作品、応募者総数1,201名から経済産業大臣賞に選ばれるのはどの作品でしょうか。

U-22プログラミング・コンテストとは

自らのアイデアと技術で新しい未来を拓く、22歳以下を対象としたジャンル・開発言語不問の作品提出型のプログラミングコンテストです。
1980 年から経済産業省主催で開催していた「U-20 プログラミング・コンテスト」の後継で、2014年からは、「次代を担う IT エンジニアを応援したい」という想いに賛同する協賛企業支援のもと、実行委員会主催として開催を継続、2020年で通算41回目を迎えます。

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最終審査会

弾幕が流れていくなどニコニコ生放送ならでは雰囲気の中、最終審査会に進んだ16作品の審査が行われました。

作品審査は、制作者による10分間のプレゼンテーション、審査員からの5分間の質疑応答、その後1分で審査員が採点をするという3ステップで構成されます。

吹奏楽や医療などの専門知識や大人には見えていない切り口などから、自身が直面した問題の解決や社会問題へのアプローチを行った作品も多く見受けられました。

全16作品の概要はこちら

審査員もニコニコ生放送のコメントに参加し、実装言語や設計についてプレゼンテーションでは見えにくい箇所が視聴者にも分かるように補足を行っていました。本コンテストでは、一次審査から最終審査会までの間に行われた作品のアップデートが例年よりも多かったとのことです。

オンラインならではのトラブルにも見舞われましたが、全作品の作品審査が無事に終わり、最終審査会に出ることの出来なかった審査員のまつもと ゆきひろ氏とシブサワ・コウ氏からのビデオコメントが紹介されました。

また、審査員による最終審査中には、本コンテストのダイヤモンドスポンサーであるSOMPOシステムズ様から「New Normalの『学び』とは」という講演が行われました。

結果発表

佐藤啓経済産業大臣政務官の挨拶から、最終審査会の結果発表がはじまりました。

経済産業大臣賞

総合、プロダクト、テクノロジー、アイディアの観点から、最も優れていると判断された4作品が経済産業大臣賞として選出されました。

経済産業大臣賞【総合】

作品名
AIを用いた自動車運転能力測定装置

作品概要

作品概要
眼球運動から運転能力の測定を行う装置。
実際の免許更新では運転能力が直接的に関係の無い問題も出されており、定量的に免許返納が必要かどうかを測ることが難しいが、一方で、運転能力を測るために脳波の測定をするのは大変であることに着目。
測定にはAIを使用し、操作にはタッチUIを採用。ソフトウェアはC#とPython、ハードウェアはArduinoで開発し3Dプリンタで造形。非医療従事者でも扱える高いユーザビリティと保守性、拡張性を備え、場所を問わず動作するスタンドアローン設計。免許更新センター等で使用し、事故を未然に防ぐことを目標に掲げる。

コメント

「より小型化して、自宅などでスマートフォンからも利用出来るようにしていければと思う。今後もプログラミングと医学を結び付けて様々なチャレンジをしていきたい」

経済産業大臣賞【プロダクト】

作品名
点体望遠鏡

作品概要

ひらがな、カタカナなどで書かれた文を点字に翻訳(点訳)できるソフト。翻訳した点字を表示するだけではなく、世の中の点字ディスプレイなどで表示できる点字ファイルを出力したり、プリンターで点訳した点字を打つためのガイドを印刷したり、3Dプリンターで点字が印刷できるファイルを作るなどの機能を備えている。
点を星座に見立ててこの名前が付けられた。

コメント

「他にもたくさん素晴らしい作品があったのに自分の作品が選ばれて嬉しい」

経済産業大臣賞【テクノロジー】

作品名
3密チェッカー

作品概要

新型コロナウイルスの感染拡大の危険があるとされる密閉・密集・密接の状態をGPSやBluetoothから自動で測定・記録するアプリ。記録結果は最大21日分保存でき、数値化・グラフ化・マップ化されるので、後から確認することで状況が具体的に分かり感染予防に役立てることができる。
このアプリは2020年7月から配信され、すでにメディアにも取り上げられている。

コメント

「このアプリがもっと普及して、1人ひとりの感染予防に役立ってくれたら嬉しい」

経済産業大臣賞【アイディア】

作品名
deepMusa

作品概要

楽譜の画像をアップロードすると、楽譜内の音符や記号を物体検出し、midi、mxml、wav形式のファイルで出力するウェブアプリ。楽譜から音階やリズムを読み取る譜読みだけでは、リアルな音楽を想像するのが難しく、楽譜の物体検出から、自動で音楽を奏でるソフトウェアがあると便利だと考え、制作した。
検出出来なかった箇所は手入力で補うこともできる。

コメント

「直すところがたくさんあるので、改善を重ねてもっと良いものにしていきたい」

経済産業省 商務情報政策長賞

副賞の経済産業省 商務情報政策局長賞には、プロダクト、テクノロジー、アイデアの3つの観点からそれぞれ2作品ずつ、計6作品が選出されました。

プロダクト
PeriDot/Peree
Let’s! パーカス ~打楽器練習用ウェブアプリ~
 
テクノロジー
LEFTONE
Pick
 
アイディア
DRONE FLIGHT
Road to IT master

スポンサー賞

各スポンサーの目に留まった作品が選出されるスポンサー賞が発表されました。

SOMPO賞
AIを用いた自動車運転能力測定装置
 
サイボウズ賞
Pick
 
OBC賞
PeriDot/Peree
 
さくらインターネット賞
キープル
 
日本事務器賞
ToyBot
 
ピーエスシー賞
ホラーARSNS 夜亡キ
 
PCAクラウド賞
3密チェッカー
 
フォーラムエイト賞
deepMusa
 
豆蔵ホールディングス賞
MEME
 
CSAJ賞
SLIME KNIGHTS
ANCHORS CONNECTIVE

Best Viewers賞

Let’s! パーカス ~打楽器練習用ウェブアプリ~

各作品の質疑応答後に、審査員だけでなく視聴者も「とても良かった」「良かった」「ふつう」「よくわからなかった」の4つのうち1つを選択するという方式で投票を行い、その結果からBest Viewers賞が選出されました。

各賞の発表後、審査員長の総評でU-22プログラミング・コンテスト2020最終審査会は幕を閉じました。

さいごに

プログラミング学習の必修化は今年開始されたばかりで、まだ必修化の影響が大きくないにも関わらず、多くの素晴らしい作品が発表されました。
きっと今以上にプログラミングができる若い世代が増えていくでしょうから、今後のU-22プログラミング・コンテストはより白熱したものになるのではないかと思います。

どのような未来が来るのか、非常に楽しみです。

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