Udemy人気Python講師にインタビュー!日本でもおすすめの「シリコンバレー流コーディング術」とは?
巷では、「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事(ダイヤモンド社)」など時代の最先端を行くシリコンバレー式のメソッドが流行していますが、コーディングにもシリコンバレー式の最新トレンドがあることをご存知でしょうか。
今回は、オンライン動画学習プラットフォームUdemyで今年最も受講されている人気コースの1つ「Python 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイルを学び、実践的なアプリ開発の準備をする」の講師である酒井潤講師にインタビューを行いました。
現在、米国の年収ランキングでもトップクラスのSplunk Inc.で現役のエンジニアとして勤務している酒井さんですが、その経歴はとてもユニーク。同志社大学神学部在学中は元サッカー大学日本代表として活躍し、卒業後は通信キャリア企業で勤務しながら投資家としても数億円の資産を築いたプロです。(実はUdemyでの講師デビューは資産形成コースで果たしています。)
そんな酒井さんは、どのようにして新しい領域の技術を学び、現在のキャリアを築いてきたのでしょう。学びの極意やコースでも指導されているシリコンバレー流のコーディング術についてお話を伺いました。きっと読者の皆さんのキャリアアップにもつながる新しい気づきがあると思います。
目次
Udemyとは
Udemy(ユーデミー)は、世界で2,400万人以上が利用する世界最大級のオンライン学習プラットフォームで、日本ではベネッセコーポレーションが日本における事業パートナーとして2015年から協業を開始しています。
人気講座には「みんなのAI講座 ゼロからPythonで学ぶ人工知能と機械学習」や「Web開発入門完全攻略コース – プログラミングをはじめて学び創れる人へ!未経験から現場で使える開発スキルを習得!」などがあり、ITを中心に最新の技術を学べる講座が非常に幅広くラインナップされています。
講師プロフィール
「スタートは皆同じ」 神学部からエンジニアを目指そうと決めたきっかけ
――――本日は、酒井さんと同じエンジニアの方も多いQiita Zineの読者に向けて、お話を伺っていきたいと思います。
酒井:よろしくお願いします。
――――まず最初の質問なのですが、サッカー大学日本代表や資産家など様々な経歴を持つ酒井さんは、なぜエンジニアになろうと思われたのですか?そのきっかけはなんだったのでしょうか。
酒井:大学時代に学部の教授からもらったアドバイスがきっかけでした。当時、将来の進路について迷っていたとき、教授に相談したところ「これからの時代はITと英語で食べていけるよ」と言われたことがきっかけでITに興味も持ちました。
――――サッカー選手としてプロを目指そうとは思わなかったのですか?
酒井:プロのオファーももらっていたのですが、左膝の靭帯を傷めてしまい、プロサッカー選手になる夢は断念しました。また、サッカー選手を目指すと決めた時点で長くても活躍できるのは40歳までなので、それ以降に仕事がなくなることはわかっていたので、進路については考えていました。
――――文系学部からエンジニアを目指すことに抵抗や不安はありませんでしたか?
酒井:そのとき教授に言われたのが、「ITの世界は技術のアップデートが激しいから、そのときに新しい技術を学び始めれば、みんなスタートは同じだから、追いつくことも追い抜くこともできる」ということでした。その言葉が励みになり、その後、北陸先端大の大学院へ進学し、情報工学の修士号を取得しました。
世の中のトレンドを抑えてキャリアを歩む
――――なるほど、たしかにUdemyのユーザーの中には30代からプログラミングを初めて今ではブロックチェーンエンジニアとして活躍する方もいるくらいですから、いつからはじめて遅いということは一概に言えないのかもしれませんね。現在は米国で働かれていますが、もともと海外で働きたいという気持ちがあったのですか?
酒井:いえ、海外というかアメリカで働きたいと思ったのは、通信キャリア企業に勤務していた時代に社外のエンジニアと仕事をしたときの出来事がきっかけでした。自社だけが通訳をつけており、他の企業のエンジニアは英語を話せていました。ITのレベルも高くこのままでは世界に置いていかれると危機感をもったんです。
それがきっかけで最高峰の技術者が集まるシリコンバレーで働きたいと思うようになりました。
キャリアアップするうえで大切なのは、常に最もホットな環境に身を置くことだと考えています。それが今はITという産業、エンジニアという職種だと思いますし、さらに言えば、IT産業の中にもトレンドがあり、それが今はビッグデータやAIだと思います。IT産業の中でもホットな産業はどんどん変わっていきます。今自分はSplunk Inc.という会社でビッグデータに関わる仕事をしています。そういったホットな環境に身を置くと、実はそこまで突出した能力がなくても給与って上がっていくんです(笑)
――――そうなんですか!?
酒井:そうなんです。日本で初めに仕事に就いたときも、当時モバイルがトレンドだったので通信キャリア企業に就職しました。そういった世の中の流れを見て自分が今どこに身を置くべきかを考えることは大事だと考えています。
サッカー、資産運用、プログラミング、すべてに共通する学びの極意
――――日本のエンジニアの方にとっても海外で働くというのは夢のあるキャリアですね。ちなみに酒井さんは、サッカー、資産運用、プログラミングと様々なことを極めることができる、非常に「学ぶ力」がある方だなという印象があるのですが、酒井さんが考える「学ぶ極意」を教えてください。
酒井:学ぶうえで最も有効なのは、詳しい人、デキる人の近くに身を置くということだと思います。それはサッカーを学ぶときも株を学ぶときも一緒でしたね。身近な人にわからないことを教えてもらう。それが結局一番早かったです。
サッカーも実は海外の一流選手って、優秀な選手の所属するチームに身を置くということが自然とできるシステムになっているんですね。だから一流選手が育つんです。
プログラミングについては正直学ぶのに苦労しました。周りに知っている人もいなかったので、自力で調べるしかありませんでした。当時はUdemyのようなわかりやすい動画学習などはなくひたすら書籍で学んでいましたし、開発環境の構築を整えるだけでかなり大変でしたね。
――――なるほどすごく納得感がありますね。Udemyもそういった意味では講師に直接質問ができますし、自分に合った講師、この人だ!と思える師匠を見つけられるプラットフォームだといえますね。
酒井:そうですね、自分がプログラミングを学んでいたときはこんなサービスはなかったですし、聞く人さえ見つけるのが大変でしたからね。すごくうらやましいです(笑)
Udemyで講師になろうと思ったきっかけ
――――話は変わりますが、どうしてUdemyで講師になろうと思ったのですか?
酒井:自分の得意分野を活かして、人のためになる仕事で収入を得られると思ったからです。資産家として活動したり、エンジニアとして最も給与の高い国、産業で働いて稼いでいるのも将来、日本に帰国して夢である教育に携わり自分のスクールを持つためです。
誰にでも自分の経験や自分の得意とすることをしながら生活をしたいと思った経験はあるかと思います。
最近、就職や転職を考えている人の中に「自分の得意分野を活かせる会社がない、やりたいことができる会社がない」とよく聞きます。Udemyであれば、自分の得意分野を活かしながら収入を得て自分の生活を豊かにすることができます。
誰にでも学校では教わることができない自分だけが持つ知識やスキルがあると思います。それを自分の体験として終わらせるだけでなく、次の世代へ伝えることができるUdemyは、私にとってとても良きプラットフォームなんです。
Pythonコースで日本にいるエンジニアの方にも最新の技術を。
――――酒井さんは初めは資産運用のコースをUdemyで出されていましたが、Pythonのコースを出されたきっかけはなんだったのですか?
酒井:日本にいるエンジニアの方にも最新の技術を学んでもらいたいという想いから今回Pythonのコースを作りました。私自身、近い将来Pythonはトレンドになる言語だと思っていたので早くから学び始めていました。
――――どうやって開発技術のトレンドをキャッチしているのですか?
酒井:世の中の仕組みとして、資産やお金がある人が世の中の流れを作るという傾向があると思うんです。例えば、ファッション業界では、企業側がその年の流行を作るということがあると思います。IT産業で見ても例えば経済大国アメリカの力のある経営者が「AIで自動運転をやる」といえば、その実現に向けて技術のトレンドが生まれていくと思います。
そう考えていくと、必然的に次はAI機械学習が来るのは間違いないと考えていました。その開発に必要なプログラミング言語であるPythonもトレンドになるということは明らかでした。
酒井講師のPythonコースの特徴
――――なるほど、ちなみにUdemyには他にもPythonコースが存在しますが、酒井さんのコースの特徴はどんなところにあるのでしょうか?
酒井:このコースでは、Pythonで開発ができるレベルまでを目指しています。実際にシリコンバレーで開発をしている自分だからこそ教えられる実践的な内容を意識して作成いたしました。特徴としては、シリコンバレー流のコードの書き方が学べるという点です。
――――コードの書き方に違いがあるんですか?
酒井:シリコンバレー含め海外って日本と比べて人が流動的なので担当者の入れ替わりが激しいんです。
だからどの国の誰が見てもわかるくらいわかりやすいコードを書ける人が評価されるんです。
例えば、f=Trueというのがあるとします。日本の場合だとフラグの意味でiOSなのかAndroidなのかのをf=True、Falseで判断するんですがそういう書き方だと英語の文章として意味がわかりません。
だから私たちはis_andoroid=Trueなどと書いてプログラムを上から読んですらすらと理解できるように書いています。(上記のレクチャーでは)あえてis_code_style_goodという変数名にしていますが、変数名を読んだだけで、これはbool型であり、さらに何を判定するかがわかります。日本では、こういった観点でコーディングができる人材はまだまだ少ないと思います。誰でもメンテナンスができないので、書いた本人が夜遅くまでメンテナンスをはめになることも少なくないと思います。
また、応用が利くようにデーターベース、ネットワーク、ウェブフレームワーク、ロットconfigの書き方、文字列の変え方などPythonに限らずプログラミングを応用して開発に活かすために必要なことを学べるのも特徴です。さらにFintechやAIなどの最新トレンドの要素も入っています。
コースは全部で28時間ある大変充実した内容になっており、具体的なカリキュラムは下記となっています。割引期間を狙ってコースを購入し、辞書的に受講している受講生も多いとのことです。
※各セクションごとに10分程度の短いレクチャー動画で構成されています。より詳細のカリキュラムを確認したい場合はコースページをご覧ください。
受講生のレビューも5点満点中4.4とかなり高評価のようです。(2018年10月現在)
――――日本にいながら、世界水準のコーディング技術をかつ最新トレンドの言語やテーマで学べるのは魅力ですね。受講生が多いのも納得です。最後にQiita Zineの読者へメッセージをお願いします。
酒井:私がプログラミングを学んでいた頃とは違い、現在では、Udemyなどの便利な学習サービスが普及しています。Udemyのコースを通して、世界水準の最先端ITスキルを日本からでも身につけることができます。私もシリコンバレーで働いている経験を活かし、今後皆様のお役に立てるようなコースを作成し、日本で働く皆様により良い情報を提供できればと思っております。
▼酒井さんのPythonコースはこちら
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