丁寧かつスピーディな対応でフリーランスエンジニアのキャリアをサポート!「エンベスト」立ち上げメンバーに魅力を聞いた
稼働は週1日からOK、IT領域から機電領域まで紹介できる案件が幅広く、正社員登用も可能。多様化するフリーランスエンジニアの働き方に寄り添うサービス「エンベスト」が、2024年7月にリリースされました。全国に54拠点を構え、約4,800社近くの取引企業を抱えています。
ただ案件を紹介するだけでなく、どんなエンジニアにとってもベストな提案をしたい。「エンベスト」というサービス名には、そんな想いが込められています。正社員エンジニアの常駐派遣サービスに定評のある同社が、フリーランスエンジニア一人ひとりと向き合う派遣サービスを始めたのはなぜなのでしょうか。今回は、変化の激しいSES派遣業界で20年以上の歴史を持ち、自社で約18,000名ものエンジニアを育ててきた株式会社アウトソーシングテクノロジー(以下、OSTech)で「エンベスト」の立ち上げに携わるメンバーのおふたりに、お話を伺いました。
プロフィール
ITエンジニアリング事業本部 サービス推進部 部長
兼フリーランスサービス課 課長
ITエンジニアリング事業本部 サービス推進部
フリーランスサービス課 主任
週1日稼動、フルリモート可。IT・機電領域の幅広い案件が魅力
―― まずはじめに、「エンベスト」というサービスについて教えてください。
柴田:「エンベスト」は、2024年7月に始まったフリーランスエンジニアの派遣サービスです。IT領域から機電領域、上流工程から下流工程まで幅広い案件を抱え、一人ひとりのスキルや経歴、キャリアプランに寄り添った案件紹介を行っています。稼働日数は週1日から週5日まで柔軟に設定でき、フルリモートも可能。その人のライフスタイルに合った働き方を選べる点が魅力のひとつです。
IT領域も力を入れていますが、機械設計やCADオペレータ、CAE解析、回路設計、電気評価といった機電領域にも注力しているのが特徴だと思います。機電領域のエンジニアは近年徐々に増えてきているもののニーズはまだ潜在的で、専門的に取り組む企業も少ない印象です。フロントエンドやバックエンド、フルスタック、インフラ、コーディング、データ分析といったIT領域に比べて、まだあまり知られていない領域と言えるでしょう。しかしこの機電領域は、2〜3年後にはさらに拡大すると考えています。OSTechグループでは正社員エンジニアの半数以上が機電領域のエンジニアですので、こうした市場拡大にも問題なく対応できます。「エンベスト」というサービスを通して、フリーランスエンジニア派遣でもこの領域を強化していきたいと考えています。
―― 具体的には、どのような案件があるのでしょうか?
柴田:AIなどの先端技術を使う案件からJavaを使った汎用的な案件まで、一人ひとりのスキルやニーズに合わせた案件を紹介できます。これまでほぼ正社員の常駐のみだった機電領域でもフリーランスが活躍する基盤づくりが進んでおり、電子部品メーカーの回路設計やその補助作業、重工業メーカー関連の案件、半導体装置の通信設計業務などの案件を抱えています。
案件のご紹介は、ご経歴やスキルのほか稼働時間のご希望などを見て総合的に判断して行っています。副業などで週8~35時間くらいの稼働を前提とした案件では、React.jsを使った学習支援Webアプリの画面設計案件やLaravelを使ったバックエンドの受託開発案件、Flutterを使ったライブ配信アプリの機能開発案件などがあります。一方で週40時間以上の稼働を前提としたフルコミットの案件では、3D CADを使った自動車の設計案件や、電子回路図CADを使ったデジタル回路の設計案件などがあります。
―― フリーランスエンジニアの派遣に特化したサービスを立ち上げた背景を教えてください。
柴田:創業から20年以上にわたってIT・機電領域におけるエンジニアの常駐派遣事業を展開しており、現在では1,000〜2,000名規模の新卒採用を継続的に実現し、約18,000名の正社員エンジニアが所属しています。これだけの規模になるまで、グループ内に教育機関を設け、試行錯誤しながら未経験のエンジニアを育てるという地道な取り組みを続けてきました。近年では受託開発にも注力し、技術面でも高い評価をいただいています。
昨今の採用難では、全国に4,800社以上ある取引企業さまからの常駐派遣需要は増す一方です。しかし自社だけで対応できる領域幅には限界があり、正社員エンジニアの派遣だけでは世の中のスピードに追いつけないと感じ始めました。市場に目を向けると、優秀なフリーランス人材の規模が急拡大しています。これまではあくまでも案件ごとだったフリーランスエンジニアのプロジェクト参加を仕組み化し、市場のフリーランス人材と継続的な関係を築くことで、派遣サービスの品質をさらに高めたいと考えるようになりました。
目指すのは「一人ひとりに寄り添うサービス」
―― サービス開始後の反応はいかがですか?
柴田:サービス開始から数週間にもかかわらず、想像以上の反響があり、体制を拡充しなければと思っています。フリーランスエンジニアのみなさんから1日に10件以上のお問い合わせをいただき、5〜10件の面談を行っています。今ご登録いただいているエンジニアのみなさんは、要件定義や設計といった上流工程を得意領域とする方が多いですね。 Web周りの開発エンジニアも多く、様々な案件にご協力いただいています。
―― 「エンベスト」の特徴を教えてください。
柴田:「エンベスト」が目指すのは、一人ひとりに寄り添うサービスです。「エンベスト」というサービス名は「エンジニア」と「ベスト(頂、最高点、NO.1)」を掛け合わせたもので、ロゴマークのデザインは世界最高峰の山であるエベレストをモチーフにしました。フリーランスエンジニア事業の頂点を目指したいという想いを込めています。
まだサービスをローンチして間もないということもあり、一人ひとりとちゃんとお話をして、目指したい方向やあるべき姿をヒアリングし、数多い案件からピックアップして紹介する姿勢を大切にしています。案件をご提案したあと、ご紹介先企業との面談やご契約を経て稼働開始となります。たくさんあるフリーランスサービスから「エンベスト」を選んでいただいた、その「接点」を大事にしたいと考えており、丁寧かつスピーディな対応を心がけています。
鈴木:案件紹介の精度を上げるために、営業メンバーとの連携も毎日欠かさず行います。今どのような案件が紹介できるのか、またエンベストに登録してくださるエンジニアさんがどのような経歴・スキルを持った方なのかという情報共有をするためです。
柴田:ひと口に「案件を紹介する」といっても、本当にその人に合った案件をご紹介するのは簡単ではありません。企業も人材を紹介してほしいけれど、誰でも良いわけではないからです。フリーランスのみなさんにとっても企業にとっても、満足なマッチングができるかどうか。エンジニア派遣サービスにはそれが求められますが、フリーランスの派遣ではそのマッチングが正社員の派遣よりも難しい傾向にあります。こうした中でエンベストは、長年のエンジニア派遣経験に基づく多くの情報量をもとに、精度の高い派遣サービスを提供したいと考えています。
―― 「エンベスト」のような仕組みは、フリーランスエンジニアにとってもありがたい存在ですよね。
柴田:出社回帰の機運が高まる今、コロナ禍に比べて収入が減ったフリーランスエンジニアさんもいらっしゃるかもしれません。「エンベスト」の特徴は、まず豊富な案件数です。さらに稼動日数も柔軟に設定でき、いざというときには正社員雇用の受け皿もあります。内部に法務の専門チームがあり、偽装請負や二重派遣といったトラブルに巻き込まれる心配もないため、会社という後ろ盾がなくても、安心してチャレンジできる環境を整えています。
鈴木:会社員の方から「フリーランスとして独立するにはどうすればいいか」というご相談をいただくこともあります。こうした方には必要に応じて案件獲得や価格設定、自己学習の方法、キャリアプランの作成などに関するアドバイスを行います。面談終了後も継続的にご相談を受けることが多く、「エンベスト」はフリーランスを目指す方に対する中長期的な支援サービスでもあると思います。
エンジニアが100人いれば、100通りの働き方がある時代
―― 案件の紹介に加えて、フリーランスエンジニアのみなさんが快適に働けるプロジェクトマネジメントや、キャリアの可能性を広げる提案にもこだわられているとお聞きしました。
柴田:フリーランスエンジニアのみなさんが安心して仕事に取り組むには、その人にふさわしい案件を安定的にご紹介できることはもちろん、キャリアプランに沿った提案力やプロジェクトマネジメントの能力も必要です。その点「エンベスト」にはOSTechグループが20年の歴史で築いてきた地盤があり、変化の激しい時代においてもフリーランスのみなさんに継続して寄り添い続けられると考えています。
こだわりは「プラスアルファのご提案」です。ただヒアリング通りの案件を紹介するのではなく、過去の経歴からその人のポテンシャルをはかってヒアリング内容以上のご提案をするのです。「魚をください」と言われて魚だけを売るのではなく、「今日はいい野菜が入っているんですよ」と魚プラス野菜のメニューをおすすめするようなイメージですね。そうやって選択肢の幅を広げてもらい、次につながる接点を提供したい。ひいては自分が本当にやりたいことに気づくきっかけになれば、これより幸せなことはありません。
柴田:嬉しいことに、こうしたご提案がフリーランスエンジニアのみなさんからも好評なんです。エンジニア歴が長くなるほど自分の得意領域だけをこなすようになりがちですが、我々のような第三者からの提案によってキャリアの可能性が広がるとおっしゃいます。単なるマッチングプラットフォームに終始せず、ご登録者さま一人ひとりと向き合って一緒に成長できるサービスにするためには、この提案力が必要不可欠だと感じています。
鈴木:今後はスキルアップや案件獲得などに役立つ情報の発信も、積極的にしていきたいと考えています。今すぐにフリーランスになったり、案件を受けるつもりはなくても、登録すれば価値ある情報が得られるようにしたいんです。将来的には、「エンベスト」をエンジニアが集うコミュニティに育てていきたいですね。
―― 面談が自分を見つめなおす機会になるというのは、とても素敵ですね。「エンベスト」のように企業にとっても登録者にとっても有益な提案を続ければ、IT業界全体、人材派遣業界全体も盛り上がっていきそうです。
柴田:エンジニアが100人いれば、100通りの働き方があるのが今の時代です。週5日でガッツリと働きたい方もいれば、週1日から週2日の稼働でゆったり働きたい方もいる。フリーランスとして積極的に事業を展開する人もいれば、会社員のかたわら副業で働く人もいる。プロジェクトマネジメントに興味がある人もいれば、開発に専念したい人もいる。フルリモートで働きたいという人もいれば、リモートと出社を併用したい人もいる。フリーランスから正社員になりたいという人もいらっしゃるでしょう。
鈴木:今ご登録くださっているフリーランスのみなさんを見ても、働き方は本当に様々です。年に数回まとまった休暇を取って旅行や趣味に没頭する人もいれば、3つの案件をこなしてスキルアップと収入アップを両立する人もいます。「エンベスト」で副業をはじめ、本業と合わせて年収1,000万円を達成された方もいらっしゃいました。フリーランスとして複数のスタートアップのPM・PMOを担当し、会社の成長と自身のスキルアップを両立される方もいます。どの方も自分のライフスタイルを大切にしながら、限られたリソースを有効に使っておられる印象です。「エンベスト」はこうしたすべての働き方を肯定し、どんなご要望にもNGなしでサポートできるサービスでありたいと思っています。
柴田:IT業界は競合他社が多く、シェア争いが激しい業界です。特にエンベストが注力している機電領域は、IT領域に比べてシェアを取るのが難しい領域です。険しい道のりを走り抜けるには、フリーランスエンジニアのみなさんに愛されるサービスにならなければなりません。他社にはない魅力的な案件を揃えるとともに総合的な運営力を高め、サービス品質を上げていきたいです。「エンベスト」と一緒に成長したいと思ってくださるみなさんとの出会いを楽しみにしています。
編集後記
フリーランスという働き方は働く時間や場所の自由度が高い一方で、収入が不安定になったり、特定の組織に所属しないためキャリアやスキルアップについて相談できる機会が少なくなったりする側面もあります。一人ひとりのライフスタイルに寄り添いながら安定的な案件紹介をしてくれて、中長期的なキャリア形成サポートまでしてもらえる「エンベスト」は、フリーランスという働き方の不安要素をやわらげ、価値を最大化してくれるサービスだと感じました。自由でありながら安定した働き方がしたい、将来を見据えてキャリアの可能性を広げたいという方は、ぜひ登録してみてはいかがでしょうか。
取材/文:株式会社Tokyo Edit
撮影:高木 成和