Podcast番組 #26 | プログラミングと学生支援〜けんちょんさんと次世代エンジニアについて考える〜

『エンジニアストーリー by Qiita』は、「エンジニアを最高に幸せにする」というQiitaのミッションに基づき、エンジニアの皆さまに役立つヒントを発信していくPodcast番組(無料・登録不要)です。
毎回、日本で活躍するエンジニアの方々をゲストに迎え、キャリアやモチベーションに関するお話をしていただきます。

今回の記事では、株式会社NTTデータ数理システム顧問で、モノグサ株式会社 コンテンツアーキテクトのけんちょんさんをゲストにお迎えした第26回について、配信の模様をご紹介します。

▼けんちょんさんの過去の配信を見てみる

1回目:「エンジニアのキャリアチェンジ〜けんちょんさんが機が熟すまでに取り組んでいたこと〜」

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2回目:「道具としてのアルゴリズム〜けんちょんさんと競プロ〜」

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今回のエピソードでは、けんちょんさんの学生支援に対するの想いやエンジニアとしてのアイデンティの考え方、これからの未来についてのお話をお伺いしました。
是非ご覧ください!

プロフィール

けんちょん
<ゲスト>
株式会社NTTデータ数理システム顧問
モノグサ株式会社 コンテンツアーキテクト
1988年生まれ。2014年東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程修了。修士(情報理工学)。現在、株式会社NTTデータ数理システム顧問、モノグサ株式会社コンテンツアーキテクト。数学や情報科学の諸分野の啓蒙活動に従事。著書に『問題解決力を鍛える!アルゴリズムとデータ構造』講談社 (2020) がある。数理最適化や機械学習を活用した数理コンサルティング業務の経験も多数。趣味は競技プログラミング、虫食算作り、国内旅行など。

 

清野 隼史
<番組ホスト>
Qiita株式会社
プロダクトマネージャー
内定者アルバイトを経て、2019年4月にIncrements株式会社(現 Qiita株式会社)へ新卒入社。Qiita Jobs開発チーム、Qiita開発チームでプロダクト開発や機能改善等を担当。2020年1月「Qiita」のプロダクトマネージャーに就任。

テーマ「プログラミングと学生支援〜けんちょんさんと次世代エンジニアについて考える〜」

清野:本日のゲストを紹介します。株式会社NTTデータ数理システム顧問で、モノグサ株式会社コンテンツアーキテクトのけんちょんさんです。けんちょんさん、よろしくお願いします。

けんちょん:よろしくお願いします。

清野:これまでけんちょんさんとは「エンジニアのキャリアチェンジ」や「道具としてのアルゴリズム」についてお話をしてきました。今回は、プログラミングと学生支援についてお話ししていければなと思っています。

学生支援の想い

清野:前回、前々回も、学生支援や教育に関心を持っているというお話がありましたが、改めてお伺いしたいなと思っています。数学やプログラミングを頑張る中学生や高校生を応援していきたいという思いを、本当に強く思っていらっしゃるなと思っていて。中高生の応援をしている背景や理由って何かあるんですか?

けんちょん:難しいところですよね。なんか、生まれつきとしか言えない気がします。あと、人の可能性とかが開かれていくのを見るのが好きってところが、結構あります。例えば自分が教えていた生徒が受験に合格したとか。その受験に合格するかしないかで、その子の人生が大きく変わっていくのを見るのが好きってのがあると思います。特に中高生は、人生が変わるチャンスとか、人生が変わりうる感受性とかがたくさんあるからかなと思いますね。

清野:たしかに、中高生のころって大きいターニングポイントというか、そこでの変化が人生に影響を与えるところが大きい気がしますね。中高生って、大学を選んだところから社会人になってのキャリアがある程度決まるなと思ってて。しかも中高生ってそこが決まる割に分からないことが多いというか、知らないことが多くて悩んでる子が多い気がします。なのでそこを支援していらっしゃるのって本当に素晴らしいなと、お話聞いてて思いました。支援している内容って、具体的にどういう感じなんですか。

けんちょん:まだまだこれからって感じですね。例えば、ツイキャスとかXのスペースとかを使って話したり、いわゆる競プロ的なことを教えたりとか、今できてるのってそのくらいです。あとはいくつかの学校で、いわゆる情報オリンピック対策の授業をさせていただいており、そのような活動を少しずつやっているという状態ですね。

清野:中高生って、プロフェッショナルのエンジニアとかプログラマーとか研究者とかと接点を持って教えてもらえる機会って、全然ない気がしています。高校の先生はいらっしゃいますけれど専門家ではないので、その経験はすごい価値があるんじゃないかなと感じました。実際そういう取り組みをやっていく中で、学生さんから感想とかフィードバックをもらえたことってありますか?

けんちょん:学校の先生から間接的に聞くケースが多いです。例えばそれまでは全然消極的だった生徒さんが、情報オリンピックの対策の授業を通して、課題などに一生懸命、主体的に取り組むようになったとか、そういう話聞くと嬉しくなります。

清野:嬉しいですね。しかもそこで興味を持てるってことは、絶対未来のコンピュータサイエンスを引っ張っていく存在になり得る学生だと思うので、そういう学生を1人でも増やせているのはすごいですね。

実はですね、僕もQiita株式会社の取り組みでプログラミング出張授業という取り組みで、特に小学校、中学校へプログラミングを教えに行くことがあって、その中でプログラミングを楽しんでくれているのがすごい嬉しいなって。

学生の変化

清野:例えば自分が小学生とか中学生の時って何やってただろうと思うと、そもそもスマホも触ったことないし、パソコンなんて絶対触ったことなかったっていう中で、今では小学生でもパソコン触っているのですごいなって思います。

けんちょんさんがプログラミングとか、数学的なところを学生に教えている中で、自分自身の学生の頃と比べてでも良いですし、教えている中でも年代ごとにも良いんですけど、変化とかって感じたりしますか?

けんちょん:そうですね、僕が中学生、高校生の頃ってスマホはなくて、SNSとかもなかったので、そこはやっぱり大きく違いますよね。

例えば僕が高校生の頃とかは、なんか世界が広いっていう実感があまりわかなかったです。高校生の頃、数学オリンピックとかを少しやってたんですけれど、その時は同じように数学オリンピックをやってる人とつながることが難しかった。なので、その数学オリンピックとかすごい成績を修めてる人たちが、本当にもう人とは違う天才だと思ってたんですよ。天才なんですけど。

だけど、今X(Twitter)見てて思うのは、その人たちってやっぱり精進の量も凄まじいんですよ。そういったことって、もし当時Xやってたら自分の取り組みなんて全然まだまだ解いてる問題数も少ないんだってことに気づけたかもしれない。そこはちょっと違いを感じますね。

清野:確かに。今のほうが物理的に世界が広がってるというか、見えるものは圧倒的に増えてますよね。僕が高校生の時は、比べられる指標っていわゆる模擬試験とかそのぐらいしかなかったです。今って様々なものを見ることができて、その人たちが何をやってるかが見えるので、そういうところで自分のことを正しく理解できるんだろうなって思いますね。いわゆる情報周りのリテラシーって他に感じることとかありますか?

けんちょん:僕自身は大学入ってから始めた口なので、その時点で6年分違いありますもんね。

清野:僕自身も本当にパソコン触るのが大学入ってからぐらいの感じで、大学に入ってからプログラミング始めたのでもう末恐ろしいなって思ってます。

あと最近では、いわゆる生成系AIというかChatGPTなどが出てきてて、それに正しく日本語で問題を与えることができたら、それに合うアルゴリズムもそうですし、コードも全部生成してくれるじゃないですか。そこら辺のリテラシーとかもすごい変わってくるなと思って。

生成系AIっていわゆるアルゴリズムみたいなものを知らなくても、問題を与えたら最適に生成してくれるじゃないですか。そのような時代になっても、アルゴリズムや競技プログラミングが色褪せないのかなっていうのがすごく気になってて。けんちょんさんはどう思いますか。

けんちょん:今のところ競技プログラミングに関しては、ChatGPTはまだそこまでの能力ではないので、今の段階だと分からないですね。このままもっと伸びるか、それとも競技プロという分野にChatGPTがあまり強くないかのどっちかだと思うんですけれど、色褪せるとしてももうちょっと先かなと思います。

エンジニアとしてのアイデンティティ

清野:ChatGPTもそうですし、リテラシーがめちゃくちゃ高い今の中高生が社会人になる中で、僕たちはどう活躍していきたいんだろうというのは、僕もいちエンジニアとして感じるときはあって。けんちょんさんはどう考えていますか?

けんちょん:やはりみんな思いますよね。それこそ中学生からプログラミングをやっていたり、その頃からディープラーニングとかAIとか、深い世界に馴染んでいるような人たちが、これから高校、大学と進んで社会人になって新卒で入ってくるのは怖いと感じる人もたくさんいるだろうなって思います。

僕は、例えばアイデンティティの軸足をエンジニアリングそのものだけに置かないようにしています。自分の存在価値がエンジニアリングだけとなってしまうと、やっぱり人間どうしても、歳を取ると衰えるとこは衰えますし。

もちろん深みを増していくところもあると思うんですけれど、ただ、どうしたってやっぱりいわゆるAIネイティブの生徒たちが大人になったときには、正直敵わないと思ってます。

清野:なるほど。まさにエンジニアリングそのものの重要さとか役割も、絶対これから変わっていくと思いますし、現時点でもコンピューター史の中でもずっと変わり続けていると思うのです。
その中では固執するというよりも、常にその次の時代に何を求められているのかとか、自分たちだからこそ出せるバリューは何なのかを考え続けるのは大事だと思います。

けんちょん:そうですね。僕は、教育がもともと好きというのはあるんですけれど、教育に軸足を移しているのも、そういった未来を見据えてのことでもあります。

教育することで今の学生とかが一人でも増えて、その子たちがコンピューターサイエンスを牽引してくれれば、それはそれでありがたいというか。それで世の中が豊かになれば、自分たちも豊かにはなると思うので。見捨てられちゃうみたいなことあるかもしれないですけど、社会的立場はさておき、世の中自体は絶対に、より便利なもので溢れかえっていくと思います。

清野:そういう考え方で支援するのは、やっぱり僕自身もやっていきたいなっていうところですし、良いなって思いました。ありがとうございます。

けんちょん:難しいですよね。人間、どこかのタイミングで、エンジニアリング以外の自分の存在価値を模索するタイミングって、多くのエンジニアが直面するんじゃないかなって。人によってはマネジメントとかに存在価値を見出す人もいれば、僕はマネジメントは得意じゃないので教育なんですかね。コーチングとかちょっと注目してます。そっちの方で、自分のもう一つのエンジニアリング以外の軸足を見つけるようにと思ってます。

清野:ありがとうございます。僕自身も今マネジメントってを主軸に活動しているんですけど、やっぱりやってる中で感じるのが、エンジニアリングそのものはあまり使わなくなったとしても、アナロジーで考えられるものってすごくあるなと思って。

多分教育とかもそうだと思うんですけど、本当に目の前のいわゆるコードだけのスキルっていうよりも、そこから吸収できる共通的な考え方とか、そういうものをしっかり身につけていくっていうのが結構大事なのかもしれないなってお話し聞いて、今改めて思いましたね。

今コーチングとか教育をやってらっしゃると思うんですけど、そこでもエンジニアリングの知識を使っていくと思うので。だからこそできてるみたいな感じだと思うので、ジャンプするよりもつなげていくほうが大事そうですね。

「Monoxer」で実現したいこと

清野:話が飛んじゃったんですけれど、また教育のところでお話をお伺いしていきたいなと思います。前回もモノグサさんでのお話をお伺いして、解いて覚える記憶アプリの運営とかをやってらっしゃると思います。これも学生支援に関係してるのかなと思うんですけれど、具体的に何を、解いて覚える記憶アプリで実現しようとしてるのかとか、やってることをお伺いしても良いですか?

けんちょん:モノグサがやりたいことって僕がやりたいことにも非常に直結してる印象があって。「Monoxer」を使って生徒が解いて覚える。記憶することに関して、効率よく覚えられるようになる。そういうのを我々は記憶ニュータイプって呼んでるんですけれど、記憶ニュータイプを増やしていきたいと思っています。

記憶ニュータイプが増えると単に成績上がるだけじゃなくて、その分空いた時間使って、自分の人生の可能性をもっと追求できるようになる。人の可能性を引き出すことにとても興味があるので、モノグサをやっていくことで、そういったことを実現できるのかなって思ってます。

清野:なるほど。いわゆる記憶のスピードの最適化をしていくみたいな感じなんですかね。それで空いた時間をまた新しい挑戦とか、他の勉強でもいいですし、そういうことに使ってもらえるような世界を作っていきたいみたいな感じなんですかね。

けんちょん:そんなイメージですね。もしくは覚えたこと自体が新しい発想を生むこともありますし、覚えてより良い成績を収めることで開ける世界とかもあります。また、子どもたちにとっては覚えられて良い成績を取れたってことが自信になって、次の挑戦につながることもあると思いますし、様々な効果があると思います。

清野:なるほど。そこに対して課題を持って取り組んでらっしゃるって、すごく面白いというか、今まで僕も発想なかったなと思いました。正直言うと、世の中全体的に何か覚えるとか勉強するって、自己責任みたいな雰囲気がある気がしてて。

覚えられないのは君が勉強ちゃんとしてないからでしょと、そういう雰囲気がある気がしています。そうではなくて、そこも最適化していくことができるよねとか、そこをより短くしていくことで世の中全体の成長をスピードアップしていけるよねみたいな。そういう感じに発想が転換できてること自体が、すごい面白いなと思いました。

けんちょん:そうですよね。僕もそう思いましたね。そこを感覚的にではなくて、ロジック的に捉えて取り組んでらっしゃるというのはすごい面白いなって思いました。

清野:実際このモノグサさんのアプリを使っている学生さんとかもいらっしゃると思うんですけど、どういうフィードバックをもらえたとか、実際それによって自分たちがやりたいことを実現できている感覚ってあったりしますか?

けんちょん:そうですね、ちょっとずつですね。最近搭載した数学のコンテンツを使ってくれたある一人の生徒が、その子はもともと文系だったんですけれど、理系科目にすごい苦手意識があって。文系はとても優秀だったけれど、数学は苦手だった。その生徒さんが模試で結構成績が上がって数学もちょっと自信になったって声を聞けて、やはり良かったなと思いましたね。

清野:すごく嬉しいですね。僕自身も学生の時にそういうアプリがあったら良かったなって思いました。もう僕はただひたすらに参考書をやり続けるタイプの人間だったので。

人の記憶とつながり

清野:モノグサさんとして、今取り組んでいらっしゃるところがあると思うんですけど、その次にやっていきたいこととかって何かあったりするんですか?

けんちょん:これはちょっと僕自身の感じ方になるかもしれないんですけど、人の記憶って、その人の人生そのものだって思うところがあって。例えば記憶と記憶をつなげるみたいなことが、ゆくゆくは人と人の人生の交流っていうか、人と人の人生が交わるとか、そういったものにもしかしたら発展するかもしれないとかは思ってます。

清野:それすごい面白いですね。今ってそういうつながりって、いわゆるSNSとかが一応担保してる体になってると思うんですけれど、正直自分の連絡一覧とか見ても全然知らない人いっぱいいるみたいな感じがしてて。確かに記憶イコールそういうつながりとか、自分の豊かさにつながるのは、お話聞いててなるほどなって思いました。ぜひ実現していってくれたら嬉しいです。

幸せな記憶も嫌な記憶もいろいろあると思うんですけど、やっぱ記憶が残るからこそ思い出せる。思い出せるからこそ、そこから想起させる感情とかがあるみたいな感じがするので、そこに取り組んでらっしゃるってすごい改めて面白いなって思いました。

次世代エンジニアが活躍するために必要なこと

清野:今、現時点で取り組んでらっしゃることみたいなところをお伺いしてきたんですけど、次は未来の話もいろいろとしていきたいなと思って。

日本全体の話に急にちょっと話広げちゃいますけど、やっぱりエンジニア全然足りてないみたいな話ってもうずっとあるじゃないですか。エンジニア足りてるって言ってた時期がないし、より足りなくなってるみたいな気がしてて。

需要と供給的な話を考えると今の中高生もそうですし、小学生とか今から生まれてくる子たちも、やっぱりエンジニアになる割合って世の中のシステム上増えていくんだろうなと思ってて。

じゃあエンジニアを目指したいとかやりたいとか思ってる次世代のエンジニアが今後活躍するために必要な能力とか、やっておいた方がいいことって何かあったりするんですかね。

けんちょん:エンジニアって向き不向きがはっきりする職業だと思うんですよね。人によってはエンジニアにならない方が幸せな人も多分いますし。僕自身のとしては、人はやっぱりそれぞれ自分に合った生き方があると思ってるんですよね。

なので僕が思ってるのは、エンジニアになる方が幸せな人だったら、エンジニアになるという人生の選択肢を、なるべく早い段階で見つけられるようになったら良いんだろうなと思っていて。そのためには、結構世の中的な理解も必要なんですよね。

例えば本当にすごい地域の地方で、ずっとそこの暮らしの文化があるところに、例えばICTツールとかをいきなり持っていくっていうのは難しいですよね。だけどそこに住む子供たちの中にも、いわゆるエンジニアになった方が幸せなタイプの人って一定数いるわけですよね。

清野:絶対いますね。僕も地方の小学生に教えに行ったりもするんですけど、やっぱ得意な子っているんですよね。

けんちょん:そういった子供たちが、早い段階からエンジニアになれるような、例えば周囲のサポートだったりができたら良いんだろうなって思ってます。

清野:確かにそうですね。今エンジニアになっている人の割合より、エンジニアリングとかプログラミング好きな人ってもっといる気がしてるんですよね、感覚的に。

やっぱり物作りが好きな人ってそもそも割合的にたくさんいると思いますし、プログラミングも最初は取っ付きにくさはありつつも、やはりターニングポイントを超えると面白さが急に分かるみたいなのがある気がするので、その変化点をどれだけ手前に持ってこられるか。それはすごい大事な気がします。

小学生とかも本当に最初からわからない子が、2時間ぐらいやると意外と普通にできるようになるとか。最初からそもそもできる子もいっぱいいるんですけれど、そこって小学生の時から見えたりするので、続けていってもらうっていうのが、すごい大事なんだろうなって僕も思っていますね。

数年後の未来

清野:これからどうなっていくんですかね。エンジニアリングもそうですし、ここ数年でもどんどん進化していってるじゃないですか。デバイスももちろん進化していますし、ソフトウェア自体も進化しているスピード感の時代ですごいですよね。

今の高校生とかが、例えば6、7年後とかに社会人になった時って、どういう感じになってんだろうなって思いますね。ChatGPTとかも、この数ヶ月でもかなり進化しているし。けんちょんさんは、数年後とかってこんな感じになってそうだなというのはありますか?

けんちょん:AIがどこまで人の仕事できるようになってるかって、結構多くの人が関心持ってますよね。私は最近だと、プロンプトエンジニアリングみたいなのもやっぱり出てきてるなと思ってて。AIにうまくアウトプットを出させるためのエンジニアリング。新しいリテラシーなんですよね。

正直ここ最近のChatGPT成果は想定より早い感じはしますよね。となると、これから想定より早い進歩がきっとあるんだろうなと思っています。例えば自分が老後になる頃には、きっと社会の仕組みも大きく変わってるんだろうなと。

清野:そうですね。なんか逆にその中でも変わらなそうなものってあるんですかね?コンセプトや考え方などを踏まえて。今も大切だし、まだ何か数年後も大切なんだろうなみたいなのって何かあったりするんですかね。

けんちょん:エンジニアリングの文脈だと、やっぱり何でも好奇心を持って勉強することかなと思います。

清野:たしかに。モノグサさんみたいな、そもそも定着スピードも上がっていくような気がするので、それ以上にやはりキャッチアップもより大量にしていく時代は、くるかもしれないですね。

エンジニアリングってどの時代もそうですけれど、自分自身がまずワクワクするとか楽しむっていうのは、やはりすごく大事そうな気がしますよね。やっぱりそのワクワクが新しいものを作るみたいなのもある気がするし。

エンジニアリングの道で生きていこうと思うと、やっぱりそういうのは大事になりますよね。けんちょんさんありがとうございます。ではですね、最後にリスナーに向けて何かメッセージあればお願いします。

けんちょん:今は本当に変化がすごい激しい時代だと思います。ChatGPTもそうですし、毎年のようにびっくりするようなテクノロジーが生み出される時代にあって。ChatGPTとかがプログラムをかけちゃう時に、自分の存在意義とかを疑問視してちょっと悩んじゃうとか、そういう人もきっと多くいるのかなって思います。

そんな時に、ひたすら楽しいとか好奇心を持って様々なことをやるとか、そこに立ち返ることって結構大事かなと思っていて。どんな時代でも新しい技術などを楽しもうっていう感じで生きていれば、きっとエンジニアリング人生楽しいんじゃないかなと思っています。みんなで頑張っていきましょう。

清野:はい、けんちょんさんありがとうございます。僕も頑張っていきたいなと思います。最後に何かお知らせありましたらお願いします。

けんちょん:これからいろんなところで皆さんとお会いできたらできる機会があると良いなと思っています。その時は一緒に何か楽しいことをやりましょう。よろしくお願いします。

清野:けんちょんさんありがとうございました。またお待ちしております。今日はプログラミングと学生支援についてお話ししてきました。これからのコンピューターサイエンスを引っ張っていくのは今の学生とか、そういう若い人たちだと思うので、今後も一緒に何かできることがあればやっていきたいなと思いました。

けんちょんさんとは前回は「道具としてのアルゴリズムについて」、そして前々回は「エンジニアのキャリアチェンジ」についてお話ししていますので、ぜひこちらのエピソードもお聞きください。

さいごに

「エンジニアストーリー by Qiita」は、近年高まるエンジニア向けPodcastのニーズに応え、エンジニアのキャリア形成に有益な情報を発信しています。興味のあるテーマを見つけて配信を聞いてみましょう!

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