Podcast番組 #21 | やめ太郎さんが、30代実務未経験からゆめみに転職するまでの話
『エンジニアストーリー by Qiita』は、「エンジニアを最高に幸せにする」というQiitaのミッションに基づき、エンジニアの皆さまに役立つヒントを発信していくPodcast番組(無料・登録不要)です。
毎回、日本で活躍するエンジニアの方々をゲストに迎え、キャリアやモチベーションに関するお話をしていただきます。
今回の記事では、株式会社ゆめみの無職やめ太郎(本名)さんをゲストにお迎えした回について、配信の模様をご紹介します。
30代実務未経験からエンジニアとして新たなキャリアの道を歩むやめ太郎さんに、当時の転職活動についてお聞きしました。やめ太郎さんの挑戦や挫折、そして成長の過程などが語られています。
転職活動へのモチベーションやキャリアの築き方に対する貴重なヒントが満載です!
エンジニアを志望している方や転職活動エピソードについて知りたい方は是非ご覧ください!
目次
【番組ホスト】
【出演者ゲスト】
関西型言語を駆使した技術記事をQiitaに投稿している。
テーマ「30代実務未経験からゆめみに転職するまでの話〜Qiitaでのアウトプットとつながり〜」
清野::本日のゲストをご紹介します。株式会社ゆめみの無職やめ太郎(本名)さんです!
やめ太郎:みなさんこんにちは!僕無職やめ太郎だよ。株式会社ゆめみでフロントエンドエンジニアをやっております。よろしくお願いします。
清野:ありがとうございます。今日はやめ太郎さんと呼ばせていただければなと思います!よろしくお願いします。
やめ太郎さんの20代
清野:32歳でエンジニアになられたということで、20代の頃はどういうことをやっていらっしゃったんですか?
やめ太郎:僕は高卒で大学にも行ってないので、18歳で高校を卒業してフリーターやりながらバンドマンとかしてました。でも結局バンド活動もそんなせずに、引きこもりみたいなことをやってましたね。実家が愛知県だったんですけど、神奈川に引っ越したんで、それを機に23歳から神奈川に住んでます。
20代はその時から始めたコールセンターでの仕事をずっとしてました。
清野:じゃあ、その頃までは本当にプログラミングとは全く関わりがないということですね。
やめ太郎:そうですね。でも、元々プログラマーってなんかかっこよさそうだなみたいなのは、22歳くらいから思ってました。フリーター時代に元プログラマーのお兄さんがいて、プログラミングに興味があるならC言語とか勉強してみたらいいんじゃない?って言われて、それからC言語の本を買ってきて1週間ぐらい勉強したことはあったので、憧れみたいなのはずっとありましたね。
清野:半分趣味というか元々プログラミングみたいなところにちょっと興味があって触っていたっていう感じなんですね。
やめ太郎:でも、C言語の本を買ってきて1週間ぐらいやってみたらコマンドプロンプト上で動く足し算プログラムみたいなのは作れたんですけど、なんかずっと黒い画面の中で足し算したりとか、こんにちはって入れたらこんにちはって返ってくるだけの黒い画面ばっかりで…
もっと簡単にGUIみたいな、普段自分が使っているWindowsのアプリみたいなのを作れるんじゃないんだ、いつになったら画面作れるんだろうと思って1週間でやめちゃってました。
清野:そうなんですね。
やめ太郎:結局30歳になるまで、合計しても1ヶ月ぐらいプログラミングやったことあるかなっていうぐらいでしたね 。
清野:そうなんですね。最初の挫折のところはすごいあるあるだなと思っていて、僕ももともと大学でC言語を始めたんですけど、まさにC言語を書いて文字列を入力して文字列出てきて、何が面白いんだろうみたいな。そこから、僕もなんかもっといろいろやりたいなと思っていろんなことを始めたので、そこにすごく共感しました。
JavaScriptとの出会い
やめ太郎:僕は20代の頃、ギタリストになりたいなと思ってたのでエレキギター弾くのが趣味でした。30歳ぐらいの時にジャズマスターっていうエレキギターを買って、「変わった音がするな」「面白いな」と思い、ネットでジャズマスターについて調べてました。
でも、「このエレキギターはシャープな音がします」とか「ソリッドな音がします」みたいに音を文字で説明しているサイトが多くて、もっと直感的にエレキギターの楽しさを紹介するサイトがあったらいいのに…と思って、自分では作れないので奥さんにそれを作ってもらったのがきっかけでした。
清野:奥さんはプログラミングが出来るんですか!
やめ太郎:出来ないんですけど、職業訓練校に通ってHTMLとCSSとちょっとJavaScriptとかPHPを勉強したことがあったので、僕がやるよりは早いかなって…
奥さんに、jazzmaster.jpとかサイト名書いて紙でデザインしたものを入稿してコーディングしてもらうみたいなことをやってましたね。
清野:そうなんですか!ちなみに、そこから自分自身がプログラミングを始めたってどういう流れなんですか?
やめ太郎:それはですね、そのエレキギターの画像をウェブサイト上に載せて、エレキギターの弦の音を拾うピックアップっていう部品があるんですけど、エレキギターってそのピックアップを切り替えることで音が変わったり、エフェクターっていうのをオンオフすると音色が変わるみたいな楽器なんです。
だから、画像上のマイクをクリックすると音が出たり、エフェクターのところをクリックしたらそのエフェクターの機械のランプがついて、もう一回クリックしたらそのランプが消えてギターの音も変わって…みたいなのを作りたいなと思って奥さんに一生懸命説明したら、「それならFlash使って簡単にできるわ」って言ってたんでじゃあやってもらおう!と思ってました。
でも待てども待てどもサイトが上がってこないんですよね。
直感的にエレキギターを試し弾きできるようなウェブサイトが出来上がってくると思ってたんですけど、これ多分できないっぽいなと思って…仕方なく自分でJavaScriptを勉強して作ってみました。そこが最初ですね。
清野:そうなんですね。じゃあ、自分が作りたいものは自分で勉強してやるしかなかったからやったみたいな感じですね!
やめ太郎:そうですね。
清野:ちなみにその時ってどういう勉強をしてたんですか?
やめ太郎:もう何にも分からなかったんで、奥さんが持ってたAdobeのDreamweaverとかを使って、やりたいことをGoogleで調べるっていう感じでしたね。「画像をクリック 音が出る」みたいな感じで検索して、コピペしてみたいな感じで何とか作ってました!
清野:それをきっかけにエンジニアになりたいみたいなことを思い始めたんですか?
やめ太郎:そうですね。これは面白いと思って、今までになかったようなウェブサイトを作りたいなと思いました。作りたいなと思ったものが具現化できる、これは僕のためにある職業だと思って、その時コールセンターの仕事を辞めました。勉強すればプログラマーになれるだろうみたいな感じで、仕事を辞めてからプログラミングの勉強を本格的にやり始めた感じですね。
清野:そうなんですね。でも、実際プログラミングの勉強を始めてから大変じゃなかったですか?
やめ太郎:そうですね。でも、JavaScriptにハマり始めてからは、仕事で疲れてるのに帰ってきてから、ドットインストールというサイトでJavaScriptやCSSの動画の授業を見たりっていうのを毎日2時間くらいしてました。こんなに毎日勉強するなんてことは人生で初めてだなっていうぐらいモチベーションが無限に湧いてきてたので、そこは全然平気でしたね!
清野:そうなんですね。とにかくプログラミングが面白いし魅力的だからこそ続けられたってことなんですね!
アルバイトでエンジニアデビュー
清野:そこから実際にキャリアを変えてらっしゃると思うのですが、エンジニアになるためにどういう活動をしていたんですか?
やめ太郎:転職サイトでHTMLのコーダーやウェブのコーダー、ウェブデザイナーみたいなのにもうひたすら応募しまくってましたね。最初1件応募してお祈りメールが来て、で3件応募しても全部お祈りが来て、もうお祈りメールしか返ってこないんで途中からは10件ぐらい一気に応募するようにしてました。その時は多分もう31歳になってましたね。
高卒ですしプログラミングも実務は未経験者なので、とにかく50社ぐらいに応募してようやく3つぐらい面接してもらえるっていう感じだったんですけど、結局その3件受けた面接も「やめ太郎様の就職活動が成功することをお祈りしています」っていう結果でした。
僕には奥さんもいるし、その時奥さんが妊娠したんですよね。無職でエンジニアになるぞって言ってる時に。これから子供も生まれるし…もうアルバイトでもいいからっていうことで、なんとかその時給1000円のHTMLコーダーのアルバイトで雇ってもらえて、一応エンジニアデビューできたっていう感じですね。
清野:最初のエンジニアのファーストキャリアはアルバイトから始まってらっしゃるんですね!そこからアルバイトはどのぐらいやってらっしゃったんですか?
やめ太郎:アルバイトで働き始めてから1年以内ぐらいには正社員登用してもらいました。
清野:やっぱり、30代からの転職活動ってすごい大変なんだなって思ったと同時に、ここまでやり続けられるというか、諦めずに活動してらっしゃったっていうのは本当に凄いですし、プログラミングがすごい好きだったんだなと感じます。
やめ太郎:そうですね。あと、僕はうまくいかないときは基本的に世の中のせいにする傾向がありました。「きっと自分は大丈夫だ」「僕の伸びしろを見てくれよ」みたいな。30代になって何の実績もないのに自分の伸びしろを売りにしてるみたいな、結構やばいやつでしたね(笑)
2度目の転職活動
清野:最初のアルバイトからどのような流れで転職をされたんですか?
やめ太郎:最初にアルバイトで入った会社で、実務でのプログラミングみたいなのを2年半ぐらいやって、JavaScriptとかも一生懸命勉強してたので、まあまあできるようになってきてました。でも周りのプログラマーの方々が辞めていってしまって、自分への負荷が上がっていき、僕も8ヶ月ぐらいで辞めさせてもらい無職になりました。そこからまた転職活動を始めましたね。
清野:そうなんですね。じゃあ2回無職の期間があるという…
やめ太郎:そうです。最初にエンジニアになろうとした時に、応募しても面接してもらえなかったっていうトラウマがあったので、普通に履歴書を書いて面接を受けてもらってもそんなのでは自分の良さは伝わらないと思っていました。その頃に、調べ物をしていたらQiitaのサイトが出てきました。
このサイトに面白くてわかりやすい記事を書き続けて、バズって有名になって、そしたらもういろんな会社さんがこの子ヘッドハンティングや〜っていう甘い考えでしたね(笑)そこからQiitaのアウトプット活動を始めました。
Qiita記事がポートフォリオに
やめ太郎:当初の予定では、面白くて分かりやすい技術記事を書き続けていれば、バズっていろんな会社さんから引く手あまたになって転職成功っていう予定だったんですけど、なぜかどこの会社さんからもスカウトみたいなのは来ず…
清野:そうなんですね。
やめ太郎:Qiita転職作戦失敗かと思ってたんですけど、なんとかQiita絡みで転職したいなというこだわりがありまして、
クリスマスイヴにTwitterで「誰か仕事くれへんか!ワイにクリスマスプレゼントで職をプレゼントしてくれ!」とつぶやいてみたら、株式会社ゆめみのカリポリ君っていう子が連絡くれました。元々、そのカリポリ君とはお互いQiitaの記事を読んで面白いなって思い合ってる仲で、QiitaきっかけでTwitterで相互フォローになってたので、一応Qiita転職作戦成功かなっていうような感じですね!
渋谷の街で待ち合わせして、カジュアル面談って感じで焼き鳥屋さんに行き一緒にお酒飲んで、「応募してみなよ」って言ってもらえたんで、ゆめみに正式応募しました。面接を受けてなんとか就職できたっていう感じですね。
清野:ちなみになんですけど、ゆめみさんに就職できたと思う要因って何かありますか?
やめ太郎:ゆめみの一次面接を受けに行ったときに、その面接官の方が開口一番に「Qiitaの記事読んでますよ!面白いですね。」って言ってくれました。やっぱりプログラミングについて面白くわかりやすく言語化する能力みたいなのを証明するじゃないですけど、Qiitaの記事が最高のポートフォリオになってたんだなっていうふうに感じました!
清野:やっぱりQiitaの中でのアウトプット活動ってところが、ある意味で自分の履歴書というか、最初ちょっとモック的にしてたところをそこで実現できたという感じですね。
色々お話を聞いていく中で大変な面ありつつ、自分が好きなものに熱意を持ってやり続けるというのがすごく大事なことなんだなと感じました。
やめ太郎さん今日はありがとうございました!次回もやめ太郎さんをゲストにお迎えし、「エンジニアの情報発信と個性」をテーマに関西型言語の技術記事に込められた記事構成の秘密や、アウトプットでの個性の出し方などについてもお話をお伺いします。
さいごに
「エンジニアストーリー by Qiita」は、近年高まるエンジニア向けPodcastのニーズに応え、エンジニアのキャリア形成に有益な情報を発信しています。興味のあるテーマを見つけて配信を聞いてみましょう!