はじめに
ひとこと
アクセスしていただきありがとうございます。
筆者がC/C++の環境を構築するときにかなり苦戦したため、これから頑張ろうとされている方は同じ思いをして欲しくないと思い、この記事を投稿しました。
ご注意
- 記事のすべての情報は 2024/04/17現在 のものです
- ファイルの作成や、実行、デバッグの環境を構築することについてのみ書いてあります(デバッガーの使い方などは、改めて加筆します)
対象の読者
- C / C++ を 編集 、 実行 、 デバッグ したい方に向けた記事です
対象の環境
- Windows11 の 64bit版
- 管理者権限がある アカウント
- (デバッグしたい方向け) %\Users\ に続く文字列が エンコードされた文字列ではない アカウント
筆者は以前、「%\Users\田中」のような日本語の名前のアカウントでデバッグ環境を構築したのですが、デバッグすると「デバッグするファイル(デバッグしたいexeファイル)が見つからない」とエラーが発生し、その時に表示されていたパスが「C:\\Users\名前(省略)\~.exe」ではなく、「C:\\Users\エンコードされた名前」となっていました。またlaunch.jsonなどにも不備はなかったため、おそらくエンコードされた文字列が影響していると思われます。
1. MinGWを準備する
1-1. MinGWの7zipフォルダをダウンロードします
以下のURLからダウンロードできます
操作が分からない方向け
以下のURLをクリックすると、新しいタブが開きますが、すぐに自動で閉じ、フォルダのダウンロードが始まります。
ファイルのダウンロードが完了したら、次に進んでください。
1-2. ダウンロードした7zipファイルを展開します
ダウンロードした7zipフォルダを展開します
Windows11(の特定のビルド以降)から、様々な形式の圧縮ファイルを展開できるようになりました
展開が完了したら、次に進んでください
1-3.フォルダを移動させます
mingw64 フォルダを %\Program Files(x86) などに移動させます
%\Program Files (x86)に直接、展開することはできません
1-4. 環境変数を設定します
システム環境変数 の Path に mingw64 フォルダ内の bin フォルダのパスを設定します
操作が分からない方向け
- mingw64 フォルダを開きます
- bin フォルダを選択します
- … を選択します
-
パスのコピー を選択します
- 設定 アプリを開きます
- システム を選択します
- バージョン情報 を選択します
- デバイスの仕様 内の システムの詳細設定 を選択します(新しく システムのプロパティ ウインドウが開きます)
- 環境変数 を選択します(新しく 環境変数 ウインドウが開きます)
- (ユーザー環境変数ではなく) システム環境変数 内の Path を選択します
-
編集 を選択します(新しくウインドウが開きます)
- 新規を選択します
- コピーしたアドレスをペーストし、文字列の先頭と末尾にある * を消します
-
OK を選択します(ウインドウが閉じます)
- 環境変数 ウインドウの OK を選択します(ウインドウが閉じます)
- システムのプロパティ ウインドウの OK を選択します(ウインドウが閉じます)
これにより、binフォルダ内のすべてのexeファイルを実行しやすくなります
1-5. 正しく設定できたか確認します
コマンドプロンプトで以下のコードを実行し、エラーが発生しなければ、正しく設定できています
gcc --version
操作が分からない方向け
- 上記のコードをコピーします
- コマンドプロンプト アプリを開きます(Windowsキーを押し、 cmd と入力し、 Enterキーを押すと開きます)
- コピーしたコードをペースト(右クリック)します
- Enterキー を押します
- 次のような出力になれば正しく設定できています
gcc (x86_64-win32-seh-rev0, Built by MinGW-Builds project) 13.2.0
Copyright (C) 2023 Free Software Foundation, Inc.
This is free software; see the source for copying conditions. There is NO
warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
正しく設定できていることを確認できれば、コマンドプロンプトは閉じても大丈夫です
2. Visual Studio Codeを準備する
2-1. Visual Studio Codeをインストールします
Microsoft Store から Visual Studio Code をインストールします
インストールが完了したら、次に進んでください
2-2. 言語を日本語に変更します(任意)
Visual Studio Codeを日本語で使いたい方は、言語を設定する必要があります
操作が分からない方向け
- Visual Studio Code アプリを開きます
- 左側のサイドバーの Extentionsを選択します
-
Japanese Language Pack for Visual Studio Code と検索し、インストールします
(画像は状態を再現したもので、実際の状態と異なる部分があります)
インストールが完了したら、次に進んでください - 上部のメニューバーの View を選択します
-
Command Pallet を選択します
(画像は状態を再現したもので、実際の状態と異なる部分があります)
-
Configure Display Language と入力します
(画像は状態を再現したもので、実際の状態と異なる部分があります)
-
日本語(ja) を選択します
(画像は状態を再現したもので、実際の状態と異なる部分があります)
- Visual Studio Code を再起動します
Visual Studio Codeでは様々な拡張機能によって、自分好みのエディタにすることができます
~ Language Pack for Visual Studio Code はVisual Studio Codeを各言語で利用できるようにするための拡張機能です
2-3. 必要な拡張機能をインストールします
C/C++ Extension Pack と Code Runner をインストールします
操作が分からない方向け
(先ほどと同じようにするだけですので、省略します)
C/C++ Extension Pack はC/C++を編集を便利にするための拡張機能をまとめたパッケージです
Code Runner はコードの実行を簡単にするための拡張機能です
2-4. ターミナルから入力できるようにします
Code Runner の Run In Terminal を有効化します
3. cファイルを実行およびデバッグ(任意)できるか確認します
3-1. cファイルを実行ができるか確認します
適当なコードを実行し、正しく実行できれば完了です。
3-2. cファイルをデバッグできるようにします(任意)
実行とデバッグ から launch.json ファイルを作成し、デバッグします
操作が分からない方向け
(3-1の8.の続きです)
- 左上の ファイルを選択します
-
保存 を選択します
- 任意の名前を付けて、任意のフォルダに保存します
例では、test.cと名前を付けて、testフォルダに保存します
(ここではそれぞれをtest.cファイル、testフォルダと呼びます)
- 左側のサイドバーの 実行とデバッグ を選択します
-
フォルダーを開いた を選択します
-
testフォルダ を選択します
- 左側のサイドバーの エクスプローラー を選択します
- test.c を選択します
- 右上の Run Code を選択します
- 左側のサイドバーの 実行とデバッグ を選択します
- launch.jsonファイルを作成します を選択します
-
C++ (GDB/LLDB) を選択します
- 元から書いてあるテキストをすべて削除します
- 以下のコードをコピーして、エディタにペーストします
launch.json
{ "version": "0.2.0", "configurations": [ { "name": "(gdb) Launch", "type": "cppdbg", "request": "launch", "program": "${workspaceFolder}/test.exe", "args": [], "stopAtEntry": false, "cwd": "${fileDirname}", "environment": [], "externalConsole": true, "MIMode": "gdb", "miDebuggerPath": "/path/to/gdb", "setupCommands": [ { "description": "Enable pretty-printing for gdb", "text": "-enable-pretty-printing", "ignoreFailures": true } ] } ] }
- 先ほど同じように、 保存 します
- 先ほど同じように、 エクスプローラー から test.c を選択します
- 4行目 の 4 の左側で、赤い丸が表示されるところにカーソルを移動させ、選択します
- 右上の 三角 を選択します
-
C/C++ ファイルのデバッグ を選択します
- C/C++:gcc.exe アクティブ ファイルのビルドとデバッグ を選択します
- デバッグが開始され、実行が4行目で 停止 すれば完了です
デバッガーの使い方に関しては、改めて加筆します。
それまでは、言語は異なりますが、こちらの記事が参考になると思います。
さいごに
ひとこと
最後までご覧いただきありがとうございます。ご意見などがございましたら。遠慮なくコメントいただけると幸いです。また、バージョンが変わっているなども報告いただけると助かります。