どうしてこの記事を書くことになったのか：

知恵袋みたいなアプリケーションに投稿されたデータを、チャットボット（もちろんIBM Cloud上の）から検索かけられたら強そう！　将来的に自然言語解析もできそう！　と思ったので一時のテンションで始めたらエラーだらけだった。

前提

・IBM Cloudにアカウントがある
・Db2のリソースが作成済み（ライトアカウント）

わかるところから

DB2 via JDBC on Spring - IBM Developer

とりあえず検索して出てきた上記のページを参考に、application.propertiesを書く。
（IBM Cloud>リソース・リスト>作成したDb2>サービス資格情報　からURLなどの情報が取得できる）

application.properties

spring.datasource.url=jdbc:db2://**************:50000/BLUDB
spring.datasource.username=********
spring.datasource.password=********

エラー1個目

***************************
APPLICATION FAILED TO START
***************************
Description:
Failed to bind properties under '' to com.zaxxer.hikari.HikariDataSource:
    Property: driverclassname
    Value: com.ibm.db2.jcc.DB2Driver
    Origin: "driverClassName" from property source "source"
    Reason: Failed to load driver class com.ibm.db2.jcc.DB2Driver in either of HikariConfig class loader or Thread context classloader
Action:
Update your application's configuration

Stack Overflowのこの質問を参考にしてbuild.gradleを編集した。

対処

build.gradle

dependencies {
    runtime('com.ibm.db2:jcc:11.5.0.0')
}

エラー2個目

2020-00-00 15:21:58.916 ERROR 5080 --- [  restartedMain] com.zaxxer.hikari.pool.HikariPool        : HikariPool-1 - Exception during pool initialization.
com.ibm.db2.jcc.am.SqlSyntaxErrorException: DB2 SQL Error: SQLCODE=-104, SQLSTATE=42601, SQLERRMC=END-OF-STATEMENT;select 1;<table_expr>, DRIVER=4.26.14

上記は起動時に発生するエラー。内容的にはSQLのシンタックスエラーだが、起動時にSQLを使った覚えがなく、ずっとimport.sqlが悪いのか？起動時にテーブルを生成する設定が悪いのか？などと考えていた。
しかし結局、ここで作動していたのは接続テスト用に（おそらくデフォルトで）設定されていたSQLだった……。
いろいろ調べていくうちに気づいたが、エラー文にあったSELECT 1で検索を書けていたらもっと早く気づけたかもしれない。

application.properties

spring.datasource.hikari.connection-test-query = SELECT 1

このSQL文がおかしいということで、Db2向けの適当なテスト用SQLがあるんじゃないか？と調べてみたけどヒットせず。
ならこのオプション外せばいいじゃんと思ったが、HikariCPでは代わりにConnection.isValid()を実行するようになり、結局エラーが出た。
なら存在する任意のテーブルに対して何か操作すればいいんじゃないということで、適当にtestテーブルにカラムを一つ作成した。

対処

application.properties

spring.datasource.hikari.connection-test-query = SELECT col1 from test

さらに数か所修正

spring.jpa.database-platformをorg.hibernate.dialect.h2Dialectからorg.hibernate.dialect.DB2Dialectにしたり…（最初H2で作っていたので）
Javaのソースコード中のSQL文からセミコロンを外したり…（おそらく上記との兼ね合い）
タイムアウトの時間を長くしたり…（ライトプランのせいか頻繁にタイムアウトする）
pom.xmlを書き換えたり…（下記）

pom.xml

<dependency>
    <groupId>com.ibm.db2</groupId>
    <artifactId>jcc</artifactId>
    <version>11.5.0.0</version>
</dependency>

アクセスできた！

本当にこれでいいのか？　という疑問はありつつも一応アクセスできたのでOKとする。
すごい…ちゃんとブラウザ上にデータが表示されている…。
と思ったのもつかの間、

エラー3個目

2020-00-00 01:22:57.438  WARN 26912 --- [nio-8080-exec-1] o.h.engine.jdbc.spi.SqlExceptionHelper   : [jcc][t4][10217][10310][4.26.14] 接続の確立後は、接続の読み取り専用モードを実行できません。
読み取り専用の接続を実行するには、読み取り専用データ・ソースまたは接続プロパティーを設定してください。 ERRORCODE=4474, SQLSTATE=01000

DriverManager.getConnection()でアクセスしている分には出ないので、どうもJPARepositoryを介してアクセスしようとするとこのエラーになるらしい。
（混在しているのは自分で書いたコードと人の書いたコードが混ざっているせい……）
JPARepositoryを使わなければひとまず解決しそうだけど、普通に設定変えて使えるような気もする。
第二弾記事に期待。

まとめ

application.propertiesかbuild.gradleあたりが怪しい。
エラー文をちゃんと読む

余談

Db2のダッシュボードにアクセスしようとすると延々とエラーを吐き続けるという不具合に当たったが、ダッシュボードのアドレスが分かれば、そちらにアクセスして、DBの認証で使っているusernameとpasswordを入力してアクセスすることができる。
リダイレクトするときに、IBMCloudのログイン情報からダッシュボードへの認証がうまくできなかったみたい。