はじめに
初回になりますので僕の紹介も軽く踏まえつつMPCNCについて軽く押さえていこうと思います。
僕はコンピュータエンジニアですが、ベンチャーやら大手企業への派遣やらゲーム会社やらなどのあと、実家の木工所に入って自由に色々作ったり請け負ったりしてます。
アプリ開発やサービス開発ばっかりだったので、ちょっと木工絡みでなにかしてみたいなと思い、2019年ごろYoutubeで見かけた3Dプリンタの技術動画で有名なトーマス・サンラデラー氏のMPCNC制作ライブを見かけて、MPCNCをゆっくり作って2020年の夏頃完成させました。
日本では、このMPCNCはまだあまり知られていないようで、検索しても作成している人の情報や日本語の情報は見つけられなかったので、せっかく作ったので色々情報共有しようと思います。
ちなみに僕の作ったのはBurly editionで、現在書いている2021年1月時点で最新のPrimoの一つ前バージョンになります。
Burlyの良いところは小さめの3Dプリンタでも、大きいパーツを切り分ければギリギリ制作できるところにあります。
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MPCNC Burly edition | 僕が作ったもの |
動作の様子
こんな感じで動きます。(ブラウザによっては埋め込みのまま自動再生されません)
MPCNCについて
MPCNCとは Mostly Printed CNCのことで、ほとんどのパーツを3Dプリンタで作成したCNCのことです。
CNCはComputerized Numerical Control、コンピュータ数値制御で動く工作機のことで、Gコードと呼ばれる機械制御の移動位置情報やらが記述されたプログラムコードで動作します。
いわゆる3DプリンタもこのGコードで動作しています。
最近のCNC
市販のCNCはバカ高く、以前は一千万円余裕でするようなものがザラでしたが、現在ではデスクトップCNCと呼ばれる小さいものは2万円〜5万円程度の格安で販売されています。
ただ1m以上になるサイズのCNCはだいたい20万以上はするので以前よりはかなり安くはなっていますが購入するには高めのPC以上にするので個人の購入や、あまりコンピュータ制御での工作機械が難しそうだなぁと思っている方には、ちょっと敷居が高いかと思います。
この記事ではそのあたりを解消していこうと、MPCNCの作り方をはじめ、データの作り方や、ソフトウェアを安く揃えていく方法をまとめようと考えています。
MPCNCの公開サイト
https://www.v1engineering.com/
このv1engineeringというサイトですべての情報が手に入ります。
プリントアウトするパーツ以外に、必要なスチールパイプやボルト&ナット、ベアリングなどの情報を得ることが出来ます。
また、作りたいCNCサイズを計算するためのカリキュレータも備えています。
ライセンスや販売について
オープンソースとして公開されていますが、以下のことに注意が必要です。
v1engineering.comサイトのSHOPを通じて自分で作ったパーツを売ることは出来ます。
このMPCNCは自由に利用できますが、このサイト以外で売ったりMPCNCのサポートで商売したりすることは禁止されています。
このMPCNCから着想を得て全く違うデザインを行い自分で売り出したりサービスを行うことは認められています。
このMPCNCで作成したものの著作は、もちろんそれを作ったあなたにあります。
ただし利用したデータが他者のものであった場合、制作物の利用許諾範囲はその著作者の意思に従います。
今回は軽く紹介として、次回は制作の説明になります。
次回 パーツ作成