2016年11月11日(金)に開催されたDevelopers Festa Sapporo 2016を聴講してきました。
Developersと謳っているだけあって、Speakerも聴講者もエンジニアらしい風貌で、聴こえてくる会話もマニアックでしたw
聴講してきた2コマの雑感です。
#Googleがめざす、誰もが使える機械学習
佐藤 一憲
(グーグル株式会社)
【雑感】
クラウドでAWS、Azure(Microsoft)に遅れを取っているGoogleはAIを武器に巻き返しを狙っているというお話。
AWS、Azureと違い、ハードも自前という点がGoogleの強みであり、スペックの差が大きく影響するAI分野での躍進のカギを握るような気がする。
まずは自社のサービスで実践してサービスの質を磨き、単体のサービスとしてユーザーに提供していくという流れはAWSと同じ。
近い将来、AIに仕事を奪われる業種が出てくることが現実味を帯びてきていることを感じさせる。
最初は翻訳業か。
【メモ】
######ニューラルネットワークとディープランニング
・ニューラルネットワーク→学習できる関数
・かつてのAIはルールベースであったが、現在のモデル(認識の階層化→ディープランニング)になることにより人間を超える認識もできるようになった→特に画像認識
・AIに学習させるコストの大きさが課題
######Googleサービスを支える機械学習
・すでにGoogleの各サービスでAIが活用されている
- Google検索(の予測検索の表示順)
- AlphaGo→コンピューター囲碁プログラム
- WaveNet by DeepMind→合成音声
自然な音声を人工的に作り出せる
- Google Photo → 写真を画像認識してグループ分けする
- Gmailのスマートリプライ(自動返信)→英語版のみ
- Google翻訳
→ この講演と前後してAIを取り入れてよくなった!という話題が出ているが、講演の中の話としては、日本語への適用は年末から年明けにかけてと仰ってました。
→ これまでと違うところは自信満々に翻訳するところで、間違う時も自信満々に間違うそうです( ゚∀゚)・∵. ガハッ!!
######誰でも使える機械学習
・Cloud Vision API
機械学習による画像認識
不適切画像の検知で大きな成果が出始めている→これまで人力で行っていたものを機械学習に置き換えた事例
Google Cloud Platform Japan 公式ブログ: Cloud Vision API による不適切コンテンツのフィルタリング
・Cloud Speech API
音声認識
コールセンターの文字起こし
・機械学習APIが適さない用途
特定用途向け(医療画像など)の認識
→**学習用のデータがあるか**
######TensorFlowで誰もが使えるディープランニングへ
・TensorFlow(テンソルフロー)
Googleが開発したオープンソースの機械学習ライブラリ
学習環境:
Mac/Windows
GPUマシンが望ましい:学習速度に影響
クラウドのGPUクラスタ
実行環境:
Android、iOS、RasPi
・開発事例
きゅうりの仕分け
RasPiカーの自動運転
TensorFlow + ドローン
######Googleによる大規模分散学習
・学習に必要な計算パワーが課題
→高スペックのマシンがたくさんあればいいわけではない
→スパコンなみのネットワークが必要
→Googleでは専門の技術者を雇い自前でネットワーク機器を作っている→Jupiterネットワーク(いかにしてGoogleは他の企業では成し得ないような驚くべきデータセンターネットワークを作り上げたか | インフラ・ミドルウェア | POSTD)
・Cloud Machine Leaning
機械学習のフルマネージドサービス
#Serverless Revolution
西谷 圭介
(アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社)
####発表資料
【雑感】
AWS LambdaとAWS API Gatewayが中心のお話。
MicroServiceを次々にリリースし、それらを束ねた使いやすいフルマネージドサービスを提供していくというのがAWSの定番になりつつある。
最後にデモしてたPython Serverless MicroFramework for AWSは、Elastic BeanstalkのMicroservice版のイメージですかな。
本筋とは全く関係ないんだが、AWS、サービスが増えすぎて専門家の介在なしだと使い始めるのも億劫なレベルになってるんじゃ?
お勧めサービス検索サービス的なの作りませんか?( ゚∀゚)・∵. ガハッ!!
【メモ】
発表資料が早々に公開されたので、印象に残ったところのみ
・価値を生み出す作業に注力するためのサーバレス
・サーバレス一択ではなく用途によって使い分ける
・サーバレスは銀の弾丸ではない
→新しい技術が出る度に言われることだが、サーバレスに対しても同じことが言える
・Lambdaだとファンクションレベルで言語変えれるのすごいと思う
以上